「厩（うまや）スポイラー」とは、トレセン、牧場、競馬場、外厩など、日々、競馬情報に聞き耳を立てている「ウマ屋」が仕入れたスポイラー＝馬券直結情報をお届けする「事情通集団」である。

■スポイラー：栗東取材班・H

福島11R　吾妻小富士S
7枠13番　ドゥラレジリエント（高杉吏麒騎手／栗東・牧田和弥厩舎）
スポイラーレベル：S

今回が約8カ月ぶりの実戦復帰となるドゥラレジリエント。常識的に考えれば手を出すのに躊躇してしまうローテーションだが「今回はマジでいい」と、栗東取材班・Hはニヤリと笑みを浮かべる。

「当初のプランでは冬に復帰させる話だったみたいだけど、万全を期して春まで待ったらしい。夏競馬で勝ち上がったように暖かい季節のほうが合う馬だもんな。陣営が馬のことをよく理解しているからこそ選択した良い臨戦過程だと思うよ」

と、長期休養明けは問題なしとジャッジ。続けて

「休養前はミスティックロア、タマモロックといったのちのオープン連対馬と戦ってきた実績の持ち主。ローカルのメンバー相手なら格が違うんじゃないかな。戦績が示すとおり小回りのダート1700mは絶好の条件。正直言って期待しかない復帰戦と見ているよ」

前述したダート1700mの成績は4戦3勝。関係者が適性の高さに言及するのもうなずけるだろう。出たとこ勝負で勝ち切って、見据える先は重賞戦線への殴り込みだ。

（厩スポイラー情報部）

■スポイラー：栗東取材班・T

阪神11R　阪神牝馬S
2枠2番　ビヨンドザヴァレー（菱田裕二騎手／栗東・橋口慎介厩舎）
スポイラーレベル：A

前走はハンデ戦のGIIIで4着。GIIのメンバーに入ると少し見劣る感があるように思えるが、陣営から悲観的な様子はうかがえない。

「これまで1400mを中心に使われてきた馬で、前走は久々の1800m戦。距離への不安を考えたとはいえ、もう少し前々で競馬をしてもよかったんとちゃうかな。それでも最後はジワジワと差を詰めて3着争いに加わっていたし、がっかりするような敗戦じゃない。積極策が叶うマイル戦は願ってもない条件で、いまの馬場を活かすレース運びならそれほど差はないと思うよ」

と、巻き返しへの自身を覗かせる。続けて

「ここは前に行く馬が少ないし、場合によっては馬の気に任せてハナを切ってもいいシチュエーション。前々で立ち回ることができればそう簡単に止まらないのは2、3走前で証明済み。ボンドガール相手にひと泡吹かせるだけの資格アリやね」

ボンドガールにソーダズリング、アルジーヌと人気勢はじっくり構えて脚を溜めるタイプがほとんど。先団で運べる馬の展開利が見込める今回、押さえ必須の1頭だ。

（厩スポイラー情報部）

■スポイラー：美浦取材班・K

中山4R　障害オープン
6枠9番　シャンドゥレール（上野翔騎手／美浦・国枝栄厩舎）
スポイラーレベル：A

障害未勝利を2戦目で勝ち上がった後は、オープンの壁を感じる着順を続けている同馬。しかし、6着となった前走から陣営は徐々に手応えを掴み始めている。

「前回はなんだか勿体ない競馬になっちゃったよな。障害ってのは普通最後バラけんのに、直線挟まっちゃうのは珍しいよな。これからってところで勝ち馬に思いっきり進路カットされてたし、脚の使い所なくなっちゃってたもんな。あれさえなきゃもちょっと上の着順ありそうだったんだよな」

と前走を回顧、続けて

「でも、あれでちょっとオープンでもやれるような感じ見えてきたよな。ようやくクラス慣れしてきたかな。そんなに大きく状態は変わらないけど、出来は悪くないからな。中山みたいな特殊なコースでも大丈夫だし、前走みたいなことなくスムーズならもっとやれてもいいよな」

と、期待のこもったコメント。前走不利ながらも想定では伏兵評価と、ここは絶好の狙い時。やや混戦模様のメンバー構成だけに、軸での勝負もありえるか。

（厩スポイラー情報部）

なお、厩スポイラーのオフレコレベルは3段階。

「スポイラーレベル：SS」…物議を呼ぶ可能性のある情報でオフレコレベルMAX
「スポイラーレベル：S」…世に公開されていない裏話満載でオフレコレベル上
「スポイラーレベル：A」…馬券的中への重要参考情報でオフレコレベル中

他ではゼッタイ知り得ない現場からの「オフレコ話」を信じるか信じないかはアナタ次第……！