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前走、秋華賞組が出走しないエリザベス女王杯。これは、当レースが古馬混合戦になってから29回目で初めてのこと。1頭のみの出走も過去3回しかありません。

一方、最多は1999年と06年の8頭。後者は、秋華賞組のワンツー決着かと思われましたが、1位で入線したカワカミプリンセスが直線で他馬の進路を妨害しており12着降着に。デビューから5戦全勝、GI2連勝の戦績に思わぬ形で土がついただけでなく、そこからまさかの12連敗を喫し、再び勝利を手にすることができないまま、3年後、現役生活に別れを告げました。

一度スランプに陥ると立て直す（立ち直る）のが難しいと言われる牝馬ですが、カワカミプリンセスの場合は大敗続きだったかといえばそうではなく、重賞で2、3着が計4回。08年のエリザベス女王杯では2着に好走し、その前は骨折による1年近い休養もありました。また、レース史上屈指の好メンバーが揃った4歳時の宝塚記念では、先行馬が軒並み失速する中、4コーナーで一度は先頭に立つなど見せ場たっぷりの内容。6着に敗れたものの、能力の高さを見せつけました。

09年のエリザベス女王杯を最後に引退、繁殖入りしたカワカミプリンセスの産駒は10頭。自身を超える産駒は送り出せないまま昨年9月にこの世を去ったものの、10頭中6頭が牝馬で、枝葉はさらに広がるはず。祖母に並び超えていく馬が誕生することを期待しています。

それでは予想に。

今回は、エリザベス女王杯の過去5年を深掘り調査。好走傾向から買い条件を探し出し、本命馬を見つけます。

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（1）騎手の東西別
（2）生産牧場
（3）前走クラス
（4）前走距離
（5）前走人気
（6）前走4コーナーの位置取り
（7）前走場所
（8）前走上がり
（9）前走頭数

近年の好走傾向から買い条件となったのは、上記9項目。その中で（1）は騎手の東西別成績について。
美浦所属騎手騎乗馬が不振のエリザベス女王杯。一方、栗東所属騎手か短期免許で来日中の外国人騎手が騎乗し、毛色が鹿毛か栗毛で、前走斤量が54キロか55キロ。かつ、前走から中3週以上の間隔を開けて出走してきた馬は［4-4-3-10/21］。勝率19.0％、複勝率52.4％。単勝回収率91％、複勝回収率162％。大変ややこしい条件ですが、文句なしの成績を残していました。
◇該当馬＝ルージュリナージュ、モリアーナ、レガレイラ、サリエラ、ハーパー、ラヴェルなど7頭

（2）は生産牧場。
過去5年で4勝と、さすがの強さを発揮しているノーザンファーム生産馬。そのうち関西馬の成績が特に良いのですが、今回3から5枠を引いた馬は苦戦しており、これを除くと［3-1-4-7/15］。勝率20.0％、複勝率53.3％。単勝回収率112％、複勝回収率152％。中枠に入った馬を除けば、（1）と同じく文句なしの成績でした。
◇該当馬＝スタニングローズ、ハーパー、ラヴェル

次は（3）。前走クラスです。
過去5年の3着内馬15頭中14頭は、前走GIかGIIに出走。そのうち、前走から騎手が乗り替わり、かつ生月が2、3月以外の馬は［4-4-1-4/13］。勝率30.8％、複勝率69.2％。単勝回収率628％、複勝回収率282％。好走率は7割に迫る凄まじい成績でした。
◇該当馬＝ライラック、ルージュリナージュ、シンティレーション、サリエラ

（4）は前走距離について。
一方、過去5年の3着内馬15頭中13頭は、前走から距離延長で臨んできた馬。そのうち、前走馬体重が480kg以上、かつ前走時、馬体重がプラス4kg以上だった馬は［2-2-2-6/12］。勝率16.7％、複勝率50.0％。単勝回収率585％、複勝回収率230％で、該当馬の半数が好走しています。
◇該当馬＝コンクシェル、ハーパー

（5）は前走人気で、ここは2パターンご紹介します。まずは、前走重賞で2番人気以内だった馬。
こちらは、前走勝ち馬から0秒9差以内の負けを喫した馬が［3-0-3-4/10］。勝率30.0％、複勝率60.0％。単勝回収率111％、複勝回収率166％と、素晴らしい成績。
◇該当馬＝レガレイラ

一方、前走4から9番人気で、その時の馬番が1から5。なおかつ、今回ブリンカーを装着しない馬は［1-4-0-4/9］。勝率11.1％、複勝率55.6％。単勝回収率90％、複勝回収率301％。こちらも、文句なしの成績を残していました。
◇該当馬＝ピースオブザライフ、シンリョクカ、エリカヴィータ、サリエラ

続いては（6）。前走4コーナーの位置取りで、ここも2パターンご紹介します。まずは、前走4コーナーで2、3番手に位置していた馬。
こちらは、前走より重い斤量を背負う馬が［2-3-1-4/10］。勝率20.0％、複勝率60.0％。単勝回収率87％、複勝回収率152％と、素晴らしい成績。
◇該当馬＝シンリョクカ、コスタボニータ

一方、前走4コーナーで13番手以下に位置していた馬も［2-1-1-4/8］。勝率25.0％、複勝率50.0％。単勝回収率841％、複勝回収率410％。該当馬は少ないものの、半数が好走していました。
◇該当馬＝ルージュリナージュ、モリアーナ、レガレイラ

（7）は前走場所。
過去5年の3着内馬15頭中12頭は、前走札幌か東京か阪神のレースに出走。そのうち、前走人気＜前走着順（前走1番人気3着など）だった馬は［3-2-1-4/10］。勝率30.0％、複勝率60.0％。単勝回収率111％、複勝回収率216％。これまた文句なしの成績でした。
◇該当馬＝ライラック、モリアーナ、キミノナハマリア、ハーパー、ラヴェル、コスタボニータなど7頭

（8）は前走上がりです。
前走、速い上がりをマークした馬が強い当レース。とりわけ、前走上がり2位以内、かつキャリア10戦以下の馬は［1-3-1-5/10］。勝率10.0％、複勝率50.0％。単勝回収率24％、複勝回収率237％。該当馬の半数が好走していました。
◇該当馬＝レガレイラ

そして最後は（9）。前走頭数について。
前走、多頭数のレースで外枠を引いていた馬の健闘が目立つエリザベス女王杯。具体的には、前走16頭以上のレースに出走し、その時の馬番が13から18。なおかつ、ロイヤルチャージャー系種牡馬の産駒は［2-1-2-3/8］。勝率25.0％、複勝率62.5％。単勝回収率878％、複勝回収率331％。該当馬は少ないものの、好走率は6割を超えていました。
◇該当馬＝ラヴェル

これら9つの条件を踏まえ、印と買い目を下記のとおりとします。

◎7レガレイラ
○16ラヴェル
▲14ハーパー
☆13サリエラ
△5モリアーナ
△3ルージュリナージュ
△2ライラック
△17コスタボニータ

【単勝】16（1点）
【馬単/マルチ】7⇔16,14,13,5,3,2,17（14点）
【馬単/マルチ】16⇔14（2点）
【ワイド】7＝16,14,13,5,3,2,17（7点）
【ワイド】16＝14（1点）
【3連複/フォーメ】7,16,14＝7,16,14＝7,16,14,13,5,3,2,17（16点）

本命候補となったのは、4項目に合致したレガレイラ、ハーパー、ラヴェルの3頭。その中で、3歳馬レガレイラを本命としました。

デビューから6戦すべてで上がり最速をマークするも、近3走はいずれも5着以下に敗れているレガレイラ。序盤からポジションを取れていない点はかなり不安ですが、前走と前々走は遅い流れで展開が向かなかったことも事実。コンビ復活3戦目のルメール騎手が同じ轍を踏むとは思えません。
秋華賞をパスし、ノーザンファーム天栄で再調整してからの臨戦過程も理想的。この春、過去に例を見ないローテーションを歩んだ牝馬が、その時の経験を糧に先輩たちを蹴散らすか注目です。

馬券はまず、レガレイラからの馬単マルチとワイドを購入。ただ、本命候補となった2頭にも妙味を感じるので、ラヴェルの単勝とこれら2頭の馬単マルチ、ワイドも買い、さらに、これら3頭を1、2列目に、印全馬を3列目に塗った3連複フォーメーションも買います。

それでは日曜日も競馬を楽しみましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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