■京都11R　エリザベス女王杯　芝2200m

京都開催の過去5年を振り返ってみると▼

1000m通過が62秒前後で後傾ラップ。ラスト3F勝負というよりラスト4Fでの速い脚が要求されるため、「序盤から構えて後半勝負」というジョッキー心理が働いていることも影響していそうね。スローで流れやすく、ラスト4Fから11秒台が続くようなペースアップする流れのなかで、いかに脚を使えるかが勝ち負けのポイント。

今年は逃げ馬不在でスロー濃厚。ラスト4Fからの末脚比べで上位に食い込めそうなコ、さらに位置取りでアドバンテージを取れるコを狙っていきたいところ。


ということで◎ルージュエヴァイユ。
3歳時のオークスでは○評価していたコで、ポテンシャルを買っていたコ。
キャリア2戦目のデイジー賞では中盤からペースが上がって後方からずっといい脚使えていたし、オークス後の自己条件・山中湖特別ではラスト3F11秒3-11秒2-11秒2と鋭い瞬発力を披露。長くいい脚も使える一方で、切れ味も抜群。どんな流れでも対応できる終いの脚の持ち主ね！

世代レベルを考えるとリバティアイランド1強の3歳世代よりも4歳世代を上位にとる。現4歳世代のオークス、秋華賞は上位3頭が入れ替わっただけのハイレベル戦だったし、スターズオンアースやナミュール、ナムラクレアは古馬重賞でも渡り合えている。

そんな世代に生まれて、3歳時には素質こそありながら成長が追い付かなかったコのひとりがルージュエヴァイユ。オークスは大外から追い込んで6着と、発展途上だった当時にしてはかなりがんばった。

前走時は馬体重が初の470キロ台に突入してさらに成長。春からプラス4キロでも華奢でか細いイメージはなくなったように映った。

過去10年の4歳以上の好走馬を見ていくと、デビュー時よりも馬体重が増し増しになっているコが22頭中16頭も。

【＋30キロ以上】
・ジェラルディーナ
・ウインマリリン
・クラヴェル
・ラッキーライラック（2019、20年と増加し続ける）
・クロコスミア（2017、18、19年と増加し続ける）
・リスグラシュー

【＋20キロ以上】
・アカイイト
・ラヴズオンリーユー
・シングウィズジョイ
・ディアデラマドレ

【＋14キロ】
・サラキア
・モズカッチャン

牝馬の馬体増は覚醒のサインだったりするわけで、古馬になって馬体の成長が著しいコはお母さんになるための手前にある「競走馬としての完成形」の時期。この期間がどこまで続くかはそのコによって違うけど、充実期にある特に4歳馬の馬体増にはかなりの好感を抱くわね！

距離は延びるけど、祖母が凱旋門賞馬のデインドリーム。1800mの非根幹距離は【3.2.0.1】だし、この舞台もクリアできると思うのね。

松山ジョッキーの性格的には外めでスッと取りつくほうが合っているけど、直線で馬群がバラけるこのコースであれば、ロスが大きくなる外枠より2枠でよかった印象。ロスなく運んで3角から4角にかけて自然とポジションアップを図っていただければ。

このコの名前も「覚醒」！今こそ花開くとき！

次点はブレイディヴェーグ。
2度の骨折があって春のクラシック路線に乗れず、ローズS2着も秋華賞はパスしたコね。そういった実績面では劣るものの、これまでのキャリア4戦は濃い。

キャリア2戦目の未勝利戦では超スローの流れを先行して6馬身突き放しての快勝。着差のつきずらいスローペースでこんなパフォーマンスよ…。次走の1勝クラスも古馬牡馬相手に快勝と、ここも通過点に過ぎない走りだった。この時の勝ち時計1分57秒9は秀逸。去年の天皇賞秋が1分57秒5だからね…単純計算で時計的にはGIレベルということ。

ローズSでは初の長距離輸送もクリアして、レコード決着のなか2着。勝ったマスクトディーヴァが秋華賞で春のクラシック組を退けて2着していることから、世代上位を争える器なのは間違いなさそう。今年のエリ女のレベル的に、重賞未勝利の身でも期待していいのかも。

ただ、マスクトディーヴァがリバティアイランドには楽に勝たれた印象があり、まだ3歳勢に全幅の信頼を置けなく対抗評価。

3番手にアートハウス。
上位評価している4歳勢。腸骨骨折はちょっと大きなケガだけど、ここに向けてじっくり調整されてきた。むしろ中内田厩舎は休み明けに不安なし。

ケガをする前の中山牝馬Sでは57キロのトップハンデながら先行して4着。勝ち馬は宝塚記念でイクイノックスに迫る2着、凱旋門賞4着健闘のスルーセブンシーズ。有馬記念に出走予定で人気が予想される有力馬よね。その勝ち馬は54キロ、休み明けを57キロを背負いながら勝ち馬とは0秒5差なら、やっぱりポテンシャルは高いことがわかるわね。

今回前に行きたいコが少なめのメンバー構成。ならば5枠からじわっと先行できそう。川田さまとのコンビではなくなるし、折り合いに不安があるものの、先行意識の強い瑠星くんとは手が合うはず。

お母さんのパールコードもエリザベス女王杯では前で渋太く脚を使って4着に健闘。母を超えることができるか注目ね！

☆印にはライラック。
昨年は阪神開催のエリ女で2着同着。外枠と展開とミルコのエスコートと、かみあった結果という見方もできるけど、昨年のメンバーのなかでしっかり結果を出せたことは評価したい。

そしてこのコも馬体増で覚醒の予感。前走時はプラス18キロでデビュー時と比較するとプラス14キロ。消耗戦での好走が目立っていたこれまでだったけど、前走は東京1800mの上がり勝負で好走。充実一途の雰囲気。もし前走のように好位から運べれば十分チャンスあり。

◎2　ルージュエヴァイユ
○1　ブレイディヴェーグ
▲9　アートハウス
☆11 ライラック
△6　ディヴィーナ
△13 サリエラ
△7 ジェラルディーナ

馬連BOX　2.1.9.11（6点）
ワイド　2-1.9（2点）
3連複F　2-1.9.11.6-1.11.9.6.13.7（14点）

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