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【今週の重賞】[天皇賞・春]フィエールマン 連覇濃厚[青葉賞]オーソリティ ここは通過点か

■5月3日、京都競馬場で天皇賞・春(GI、芝3200m)が行われる。

フィエールマン(牡5、美浦・手塚)は、2018年菊花賞を勝ち2019年の天皇賞・春も勝利。いずれも接戦ではあったが着差以上の強さを感じさせる内容で、この舞台には絶対的な自信を持つ現役最強ステイヤーだ。昨年秋は凱旋門賞に挑み、馬場がまったくフィットせず大敗。前走の有馬記念は4着に終わったが、海外帰りで調整に難しさはあっただろうし前が崩れる流れのなか早めに動きながら踏ん張ったあたりは底力の高さゆえだろう。その有馬記念以来だが、本来ぶっつけになんの不安もないのは過去のGI2勝で証明済み。国内で1回使われているという順調さを考えれば、キタサンブラック以来となる春の盾連覇は濃厚と言っていいだろう。休養でさらにパワーアップ、ボリュームアップを果たしたようで2週前にはこれまで以上の負荷を掛けウッドコースの自己ベスト更新。先週はその反動をほとんど感じさせず、まったくの馬なりで僚馬を問題にしない動きを見せた。これでほぼ仕上がったようで、今週は微調整程度で大丈夫そうだ。

ユーキャンスマイル(牡5、栗東・友道)は、2018年の菊花賞で3着、昨年このレースで5着。いずれもフィエールマンの後塵を拝したが、前走・阪神大賞典で完勝を収め、あらためての挑戦権を得た格好だ。冬の休養で体は一段とボリュームアップし、昨年秋ハイレベルな相手に揉まれた経験が糧になったようでレースぶりもいちだんと大人びた印象がある。その前走は仕上がりとしてはいまひとつな感があっただけに、使われての上昇は大きそう。主戦の岩田康騎手が落馬負傷のため乗り替わりとなるのは残念だが、逆転Vを果たしてみせたい。中間は在厩で丹念にケアされており、調整過程の順調さでは前走時と雲泥の差。先週はウッドコースの3頭併せで6Fの自己ベストをマークした。ほぼ万全に仕上がっている。

キセキ(牡6、栗東・角居)は2017年、雨中の菊花賞で力強い差し脚を繰り出し勝利した。その後勝ち鞍こそないが、スピードの持続力にモノを言わす戦法にシフトし昨年の宝塚記念2着などGIで再三の好走。地力は当然ここで勝ち負けになるだけのものがある。有馬記念、阪神大賞典とここ2走はスタート不発で凡走が続いているが、スムーズに進められば逆襲の走りがあっていい。課題のスタートは再審査をなんなくパス。追い日以外にも14-14ペースの時計を出すなど、巻き返しへ意欲的な調整が詰まれている。先週はこの中間初めてコースに下ろされ、武豊騎手が感触を確かめた。時計に派手さはなかったものの、ラストの反応は機敏そのもの。年明け初戦だった前走から着実に上昇しているようだ。

ミッキースワロー(牡6、美浦・菊沢)は、立ち回りと一瞬の切れが身上で過去の重賞3勝はセントライト記念。七夕賞、日経賞。小回りコース向きな感は否めないが、2018年には大阪杯とジャパンCでそれぞれ5着とそもそもの底力も上位だ。3000m級のレースは2017年菊花賞以来となるが、そこでは極悪馬場に脚を取られ最後は脚が止まりながらも0秒8差6着と崩れなかった。こなせる素地はあるし、充実期を迎えた感のあるいまなら上位食い込みの可能性十分だ。先週は横山典騎手が騎乗し、ウッドコースで併せ馬。外を回しながら豪快に伸びて8馬身差を詰め併入を果たしている。道中は抜群の落ち着きぶりだったし、高いレベルでの好調維持だ。

ほか、オープン昇級初戦だった前走・阪神大賞典で2着に入ったトーセンカンビーナ(牡4、栗東・角居)、日経新春杯勝ち、日経賞2着と充実著しいモズベッロ(牡4、栗東・森田)、前走・ダイヤモンドSを最低16番人気で制したミライヘノツバサ(牡7、美浦・伊藤大)らが上位進出を争う。

■5月2日、東京競馬場で2着馬までに出走権が与えられるダービートライアル・青葉賞(GII、芝2400m)が行われる。

オーソリティ(牡3、美浦・木村)は新馬戦。芙蓉Sとデビューから2連勝しホープフルSでは0秒8差の5着だった。勝ち馬こそ強かったが、オーソリティ自身スタートでまともに挟まれる不利があり、スムーズなら違った結果になっただろう。その後弥生賞3着で皐月賞切符を手中にしたが、回避。ダービー一本に絞って再始動だ。戦ってきた相手の違いを考えれば、ここは通過点にしたいところだろう。短期放牧を挟み、2週前、先週と負荷よりは走りのバランスを整えることに注力。心肺機能などは帰厩時点である程度仕上がっていたようで、微調整に徹することができているようだ。先があるためキンキンの仕上げではないが、トライアルを走るにあたっては十分な状態。

ほか、阪神芝2400mの特別戦を快勝したフライライクバード(牡3、栗東・友道)、“出世レース”大寒桜賞を勝ったメイショウボサツ(牡3、栗東・西浦)、共同通信杯3着以来となる良血馬フィリオアレグロ(牡3、美浦・堀)らもダービー切符を狙う。

(Text:Nishimura)

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