おしらせ
【今週の重賞】[ヴィクトリアマイル]最強女王アーモンドアイ 敗北は許されない[京王杯SC]昨年覇者タワーオブロンドン 改めて軌道に乗りたい
■5月17日、東京競馬場でヴィクトリアマイル(GI、芝1600m)が行われる。
アーモンドアイ(牝5、美浦・国枝)は、2018年に牝馬3冠+ジャパンCを制し年度代表馬に選ばれた。昨年は4戦して2勝に終わったが、ドバイターフ快勝、スタート後大きな不利を被った安田記念がタイム差なし3着、天皇賞・秋3馬身差V、そして香港遠征を取り止め急遽出走した有馬記念が9着。いまだ国内最強馬と言って差し支えない存在だろう。連覇の懸かったドバイターフに向け遠征、開催中止で無念の帰国と順調そのものとは言えない経緯はあるものの、走りやすい東京マイルで牝馬限定の相手関係なら敗北は許されない。歴代の名馬に並ぶ史上最多タイ・GI7勝となるか。帰国後は検疫を経て、ノーザンファーム天栄でじっくりケア。出走に問題なしとギリギリまで見極められ、美浦に帰厩を果たした。ゆえにトレセンでの本数は少ないが、先週の併せ馬で抜群の気迫から好時計先着。まったく不安のない動きだった。今週しっかり動ければ、いい状態で臨めそう。
昨年は準オープンの立場で挑み、7着だったサウンドキアラ(牝5、栗東・安達)だが、今年に入り一気に本格化。もとより操縦性は高い馬だったが、そこに末の力強さが加わり京都金杯、京都牝馬S、そして前走・阪神牝馬Sとここまで目下重賞3連勝だ。この勢いに乗り、打倒最強女王を狙う。先週の坂路調教では松山騎手が騎乗し、この馬らしい機敏なラストの反応を見せていた。大幅上積みこそどうかも、高いレベルでの好調は維持できている。
ラヴズオンリーユー(牝4、栗東・矢作)は、無傷4連勝で昨年のオークスを制した好素質馬。昨秋のエリザベス女王杯で3着と初の敗北を喫したが、爪に弱いところがありオークス以来のぶっつけだったことを考えれば負けて強しと言えた。今回も大きく間隔が開いての臨戦となるが、ドバイ遠征からの開催中止を挟んでのもの。身体面に頓挫があったわけではなく、エリザベス女王杯時よりはいい状況で出られるはずだ。マイルは2歳秋以来となるが、そこでは出遅れながらも地脚の違いで挽回しあっさり快勝していた。全兄にプロディガルサン、リアルスティール。血統背景から考えても十分守備範囲のはずだ。帰国後は慎重に立ち上げられていたが、先週は終いに負荷を掛けられ力強く伸びた。今週もしっかり追われれば走れる態勢は整うだろう。
ノームコア(牝5、美浦・萩原)は、昨年このレースの覇者。久しぶりのマイル戦だったが、直線半ばから長くいい脚を持続させるとプリモシーンの追撃を振り切ってのレコード勝ちだった。その後骨折で長期休養を余儀なくされるも、復帰戦の昨秋富士Sで実質のトップ斤量56キロを背負いながら快勝。牝馬同士なら最上位級の実力馬と言っていい。近2走は勝ち負けになっていないが、自身初の海外遠征だった香港マイルで4着、海外帰りかつ距離不適の高松宮記念が15着。情状酌量の余地ありだ。この舞台でなら本領発揮、連覇の可能性は十分。先週はコースでの併せ馬で終いにハードな負荷を掛けられいい反応を見せた。心肺機能、気迫ともに高いレベルにあり、今週は微調整程度で大丈夫そうだ。
ほか、昨年クビ差2着の雪辱に燃える重賞3勝馬プリモシーン(牝5、美浦・木村)、昨年の府中牝馬Sを快勝したスカーレットカラー(牝5、栗東・高橋亮)、復権を期す2018年の2歳女王ダノンファンタジー(牝4、栗東・中内田)らもマイル女王の座を狙う。
■5月16日、東京競馬場で京王杯SC(GII、芝1400m)が行われる。
タワーオブロンドン(牡5、美浦・藤沢和)は、昨年前半マイル戦で伸び悩んでいたが3カ月ぶりだったこのレースでレコード勝ち。短距離適性の高さを示し、秋にはスプリント王の座を掴んだ。今年の2戦はオーシャンSが調整不足で3着、前走・高松宮記念が道悪にノメって12着と力を出せずに終わっているものの、条件ベストで飛躍のきっかけとなったこの一戦から改めて軌道に乗りたいところだ。昨年からプラス2キロの58キロがどうかだが、前走時で514キロと大柄な馬だけに、そこまでの割引は必要ないだろう。肝心の調整面だが牧場、厩舎と順調そのもの。暖かい時期がいい馬で、鋭い身のこなしが戻ってきている。先週はいい折り合いから終いは楽に伸びており、ほぼ万全の態勢と言える。
ダノンスマッシュ(牡5、栗東・安田隆)は、過去スプリント重賞4勝の実力馬。前走・高松宮記念は10着に終わったが、タワーオブロンドン同様道悪に泣いただけだ。1200mより長い距離は3歳春のNHKマイルC(7着)以来となるが、地力は高いし新コンビとなるD.レーン騎手が新味を引き出せばこなせる可能性十分。ライバルのタワーオブロンドンより2キロ軽い56キロも好材料と言える。高松宮記念で力を出し切っておらず、この中間は活気十分の姿を披露。先週は時計の出にくい栗東坂路で4F50秒9(一杯)をマークできた。申し分のない状態。
ほか、2018年マイルCS以来のVを狙うステルヴィオ(牡5、美浦・木村)、ファルコンS2着、中京記念勝ちと左回りは良さそうなグルーヴィット(牡4、栗東・松永幹)、2017年の高松宮記念覇者セイウンコウセイ(牡7、美浦・上原)らも上位進出を狙う。
(Text:Nishimura)
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