おしらせ
フローラS/実力もあります!ユキチャン
美浦 ポリ 良 71.0-55.0-41.5-12.9 馬なり 白毛は虚弱で走らない?? 双子馬と同様、そんな印象を白毛馬に持つ競馬ファンは少なくないだろう。が、それは全くの誤解。シロヘビや白い魚などに見られるような色素欠乏症(アルビノ)とは違い、れっきとした毛色の一種であり、健康面・体質面に関してはほとんど心配ない。単に存在が「極めて珍しい」だけなのである。その、極めて珍しい白毛馬としては初めて芝のレースを勝利(500万下特別・ミモザ賞)したのがユキチャン。次は白毛馬初のクラシック進出を狙い、今週末のフローラSに挑む。 注目の最終追いは23日、美浦ポリトラックコースで行われた。同厩の古馬ナイトレセプションを2馬身追走、馬なりのまま折り合いに専念し、1馬身遅れてのフィニッシュとなった。結果こそ後れをとったがフットワークは柔軟で、気配は上々。 追い切りを見守った後藤師は「1週前に速い時計を出しているからこれで問題なし。今週だけで4本時計を出しているからね。課題は開幕週の早い時計への対応かな」と、注文をつけつつもデキの良さには胸を張った。 神々しいまでの毛色ばかりが話題になるが、父クロフネ×母父サンデーサイレンス、3代母も米10勝を挙げた女傑、と血統背景も確か。8番人気ながら好位からスッと抜け出した前走ではレースセンスの良さも見せた。「前走はあれでも急仕上げ。それで勝つんだから実力はあるよ」と陣営が意気込む通り、決して見た目の話題だけで語ってはいけない一頭ではある。 どうしても人気先行型のユキチャンだが、人気になることそのものは本馬・陣営にとっても競馬界にとっても悪いことではない。人気に伴う結果をフローラSで叩き出し、オークスでも好結果を残すようなら「王子」ならぬ「白きプリンセス」ブームが起こる可能性もあり得る。