おしらせ
オークス/府中のターフに舞う魔法使い
美浦 坂路 良 51.9-38.2-24.8-11.8 馬なり 「桜花賞は直線で不利を受けながらも3着とよく頑張ってくれた。根性と底力がないと、あそこまで脚は伸ばせないでしょう」と話すのはソーマジックを管理する田村師。 前走の桜花賞は、関西への長距離輸送を物ともせず3着に食い込み存在感を示した。何より評価できるのは、いまだ3着以下がない安定感と3歳牝馬らしからぬ落ち着いたレース運び。3歳牝馬の頂点を極めるこの1戦も、自然体で臨める本馬に期待せずにはいられない。 注目の最終追い切りは坂路での単走追い。オーバーワークを避けるため、鞍上の手は抑えられたままだったものの、そのダイナミックなフォームから繰り出す脚さばきは躍動感に満ち溢れていた。 調教を見届けた田村師は 「先週の時点で体は出来上がっていましたので、今週はサッと流しただけです。攻めの動きは申し分ないですし、前走よりも状態はいいですよ」と、愛馬の状態に相当の手応えを掴んでいる様子。 牝馬にとって過酷な府中2400mの舞台も、ソーマジックにとっては全く問題なし。“根性・冷静・底力”を併せ持つ本馬ほど、樫の女王に相応しい存在は他に見当たらない。混迷極める今年のオークスは、美浦の魔法使いによる鮮やかな演出のもと、その幕を閉じることとなるだろう。