男・藤田の手綱を待つ！／ゼットサンサン

　山内厩舎が管理する２歳馬のうち「すぐにポン、ポンと勝てそう」（関係者）と、その素質と仕上がりぶりが注目されているのがゼットサンサン（牡）だ。 　昨年１０月に行われたゴフズ・ミリオンセール（アイルランド）で約２１００万円で落札されたマル外馬。父Officerは現役時ＧI勝ち一つ含む米６勝という実績があり、ＪＲＡ所属では現３歳世代のアポロドルチェ（京王杯２歳S優勝）がこの父の産駒となる。ゼットフラッシュなど“ゼット”の冠号をもつフォーレストがオーナー。 「力強さにスピード感、両方ともに素晴らしいものがある馬です」と、育成関係者も本馬の素質には太鼓判を押している。４月下旬に栗東トレセンへ入厩後は、ゲート試験もあっさり合格し、センスの高さも感じさせた本馬。デビューへ向け、坂路中心に順調なトレーニングをここまでこなしてきた。 　待望のデビュー戦は調教にも携わった藤田伸二騎手とコンビを組んで函館開幕週の新馬戦が予定されていたが、斜行による制裁で６月２１日?２９日の間、騎乗停止となってしまった。今日現在、開幕週の想定にゼットサンサンの名前はない。函館開催５日目以降、同騎手の戦線復帰を待ってのデビューが濃厚だ。 　デビュー前からケイ古をつけ、競馬を教えてくれた兄貴・藤田の出所祝い？とばかり、ゼットサンサンが評判以上の圧勝劇を見せつける。そんなシーンがあってもいい。