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【今週の重賞】[毎日杯]ホープフルS3着のキングズレインが初タイトル奪取を狙う

■3月25日、阪神競馬場で第70回・毎日杯(GIII、芝1800m)が開催される。

今年1番人気に推されるのはキングズレイン(牡3、美浦・手塚)だろうか。父はドルチェモアが最優秀2歳牡馬に選出されるなど、この世代大活躍のルーラーシップ。母はローズSを勝利したタッチングスピーチ、叔父に菊花賞2着のサトノルークスがいる血統構成。函館での新馬戦は馬場が渋っていた影響もあってか差し届かず3着に敗退するも、2戦目の未勝利戦できっちり勝ち上がり、続く百日草特別(1勝クラス)も好位から鋭く伸びて連勝を飾った。そして連勝の勢いのまま挑んだ前走のホープフルSでは後方追走から上がり最速の脚で追い上げ0秒2差3着に好走。スローペースでいわゆる“イン前有利”となる展開のなか、外々を回ってのものだけに負けて強しの内容だった。本来は弥生賞に向けて調整を進めていたが熱発で回避し、そこから立て直されて臨む一戦。ここを勝ってクラシックの主役へ名乗りを上げられるか。

ノッキングポイント(牡3、美浦・木村)は、父モーリス、母はオークス2着のチェッキーノ、伯父に重賞2勝、朝日杯FS2着のコディーノという良血馬。6月の新馬戦ではノーステッキのまま3馬身差をつけて圧勝。このパフォーマンスから、2戦目のサウジアラビアRCでは抜けた1番人気に推されたが、出遅れが響いて4着に敗退。続くジュニアCではきっちり発馬を決めて先行したものの、2コーナーで寄られて接触する不利があり6着敗退と連続してスムーズな競馬ができなかった。しかし仕切り直して臨んだ前走の3歳1勝クラスでは、いいリズムで直線まで運ぶと、長くいい脚を使って1馬身半差の快勝、モーリス産駒らしく4角から長く脚を使って勝ち切るなど着差以上に評価できる内容で、自己条件でしっかり能力を示した。2度目の重賞挑戦で重賞初制覇なるか注目したい。

オメガリッチマン(牡3、栗東・安田翔)は、重賞初挑戦だった京成杯で9頭立ての最低9番人気ながら勝ったソールオリエンスに0秒4差の2着。直線で寄られる不利があったことを考えれば、勝ち馬と着差ほどの力差はないのかもしれない。引き続き鞍上に石川騎手を配し、未勝利を勝ち上がった1800mへの距離短縮なら前走以上のパフォーマンスが期待できそうだ。1週前追い切りでは栗東CWの3頭併せで古馬2勝クラスに先着しており前走からの成長も見込めれば、再度の大駆けがあってもまったく驚けない。

ドットクルー(牡3、栗東・笹田)は、父が2016年の皐月賞馬・ディーマジェスティ。大叔父にはシンザン記念2着のロードフェリーチェがいる血統構成。福島芝1800mの新馬勝ち後、こうやまき賞で4着、あすなろ賞で5着とクラスが上がっても続けて掲示板を確保すると、前走の阪神芝1800m・アルメリア賞では後方から豪快に突き抜けて優勝。好位からでも中団からでもレースを進められる脚質の自在性を武器に、連勝での重賞初Vを狙う。

ほかにも、つばき賞3着から駒を進めるドクタードリトル(牡3、栗東・今野)や前走中京の未勝利戦で鮮やかに差し切って勝利したアドマイヤイル(牡3、栗東・友道)、ホープフルS8着のセレンディピティ(牡3、栗東・音無)、東京スポーツ杯2歳Sで5着に好走した実績があるフェイト(牡3、栗東・矢作)、ダートの寒椿賞3着、芝のジュニアC3着とコース不問で堅実に駆けているフルメタルボディー(牡3、栗東・清水久)など、皐月賞のステップレースに多彩なメンバーが揃った。

(Text:Nakai)

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