おしらせ
小倉名物・九州産限定新馬戦/コウエイハート&サイレントビート
第2回小倉競馬は今週末から開催となるが、この小倉開幕週だけで行われるのが「九州産馬限定」の新馬戦。19日(土)、芝1200mで争われるこのレースに出走する、好気配の2頭を紹介してみたい。 まずはコウエイハート(牝、栗東・山内厩舎)。父は現役時GI2勝(朝日杯3歳S、天皇賞・秋)、2000m前後のレースでは無類の強さを発揮したバブルガムフェローで、現3歳世代の産駒ではアグネススターチを日本ダービーに送り出している。母は中央2勝コウエイマーベラス(その父アフリート)という血統。生産・所有は鹿児島県鹿屋市の伊東政清氏。障害重賞5勝のコウエイトライや、交流GI・帝王賞(大井競馬場)で3着に喰い込んだコウエイノホシなど“コウエイ”の冠号で知られる九州の大物オーナーブリーダーだ。 「1週前に坂路4Fで52秒台を出しました。今週は上がりだけ重点に追ったんですがそれでもラスト2F24秒5、1F12秒1は優秀ですねえ。九州産馬どうしなら好勝負できそうですよ」 と、調教に跨った田中克典騎手は好感触を明かしてくれた。本番も同騎手で出走する予定となっている。 もう1頭はサイレントビート(牡、栗東・大根田厩舎)だ。父は06年まで九州で供用されていたサイレントハンター(大阪杯など重賞4勝)。産駒ハンターキリシマは昨年このレースで2着のデビューを飾ったのち未勝利を勝ちあがり、父にJRA初勝利をプレゼントしている。母は佐賀競馬で2勝を挙げたホーミングラブ(その父オジジアン)だ。生産は宮崎県都城市の戸田ゆり子氏。 夏のデビューへ向け栗東トレセンではみっちり併せ馬を消化し、順調に成長。早めに小倉へ移動し、最終追いはダートコースで4F57秒台をマークした。 「この時期の2歳馬にしては落ち着きがあって、いい雰囲気。馬っぷりもいいし、ちょっと楽しみなんですよ」 と、本番でも跨る橋本騎手からはさっそくの活躍に意気込むコメントが聞かれた。 競走馬は現在、北海道産が圧倒的な数を占めている。しかし九州も馬産の火が消えたわけではない。生産を奨励するため、九州産馬限定としてこの新馬戦や2歳オープンのひまわり賞などが開催されている。生産はもちろん、荒尾・佐賀などの競馬場もあり、乗馬も盛んで馬には縁の深い土地柄。松田博師(佐賀県)、池江郎師・山内師・橋口師(宮崎県)、四位騎手・幸騎手・瀬戸口師(鹿児島県)などなど、実は人材の一大供給源でもあるのだ。 的中への願いはいつものこととして、それに「がんばれ九州馬!」の思いも少しだけプラスし、このレースの馬券を購入してみてはいかがだろうか。