おしらせ
2000mの頂点への旅路…Dジャーニー/朝日CC
■2000mの頂点への旅路…Dジャーニー 栗東 DW 良 馬なり 82.5-66.5-51.8-38.5-11.8 06年の2歳王者・ドリームジャーニーが、かつての輝きを取り戻しつつある。その06年朝日杯FSは、最後方から上がり3F34秒0の末脚を繰り出し優勝。「軽く飛んだね」(蛯名騎手)と言わしめた鋭い末脚は、クラシック制覇へ十分期待を抱かせるものだった。だが、皐月賞は8着、ダービーは5着に敗れ、秋の神戸新聞杯こそ制したものの菊花賞は5着と無冠に終わり、クラシック戦線では結果を残すことができなかった。 4歳になった今年、マイル路線を歩んだ2戦とも大敗。限界が見えたかと思われたが、前走の小倉記念で見事に復活を果たした。相手関係に恵まれた印象もあるが、格の違いを見せて3馬身差の快勝。「久々に“軽く飛びました”ね。きっかけが欲しくて、小回りで4つコーナーのある小倉を使ったけど、すべてうまくいきました」と池江寿師が振り返るように、再度GIロードの主役となるべく価値ある勝利だった。 前走後は短期放牧に出て8月29日に帰厩。順調に調整を重ね、11日の最終追い切りはDWに単走で入りラスト1F11秒8(6F82秒5)をマーク。道中は鞍上の手は持ったまま、直線も馬なりで駆け抜け躍動感あふれる走りを披露。体全体を使った大きなフットワークが目に付いた。 「1週前よりも、直線は少し気合を乗せるようにしてやりました。いい感じで動いてくれましたね。栗東に戻ってきてからカイ食いもいいですし、馬体の張りも申し分ないですよ」と吉村助手のトーンは明るい。 陣営は距離適性を計るため、これまで試行錯誤を繰り返してきた。そしてようやく辿りついた2000mという答え。「前走のような競馬をしてくれると希望が膨らみます。この後は天皇賞だし、いい結果を出して向かいたいですね」と先を見据えるのも距離に対する自信の現れ。ここを軽く突破したとき、秋の府中で主役となるに違いない。 ■名手の手綱で良血開花!ニルヴァーナ 栗東 DW 良 一杯 79.5-64.3-50.6-38.0-12.6 昨年の7月以来、11戦ぶりに武豊騎手を鞍上に迎え、小倉日経OPを快勝したニルヴァーナ。これで全6勝中5勝が武豊騎手によるもので(もう1勝は藤岡佑)、引き続き名手が手綱をとる今回、初重賞制覇に期待が膨らむ。 その前走は先団からレースを進め、直線鋭く伸びると重賞ウイナーのピカレスクコートを抑えて、1馬身半差をつける快勝。「展開が向いたし状態も良かったですね。素質はあるので、今後は重賞でも活躍してほしいです」と武豊騎手も本馬に熱い期待を寄せる。 この夏はすでに2戦を消化したが、順調に乗り込まれて馬は元気いっぱい。気性面に成長が見られ、ケイ古でもレースでも舌を括っている効果が出てきた印象だ。11日の最終調整はDWコースを単走で追い切られ、道中徐々にペースを上げると、直線を向いてしっかりとした伸び脚を見せた。もともと攻め駆けするタイプだが、速いラップを刻めるのも体調がいい証拠。夏2走の疲れもなく、むしろ上積みを感じさせる動きだ。 村本助手は「いい感じに動いてますね。この中間も緩めずにきているし、カイバも残さずにしっかりと食べています。体調もいいし重賞でも楽しみですね」と仕上がりの良さに笑みを浮かべて話してくれた。 これまでに5回重賞に挑戦したが、いずれも結果を残せなかった。「能力を出せれば強いレースができる馬なんですが、重賞ではそれがなかなかできなかった。だけど今回は雰囲気も良く感じられますし、頑張ってほしいね」と池江郎師も期待を込めて見守る。いつその能力が開花してもおかしくない本馬。仁川の舞台で花を咲かせることができるか注目だ。