おしらせ
晩成の血がついに開花 リザーブカード/京成杯AH
■晩成の血がついに開花 リザーブカード 美浦 ポリ 良 馬なり 64.8-50.8-37.4-12.4 3カ月ぶりの出走となった前走の関屋記念がマルカシェンクの2着。勝ち馬の末脚には屈したものの、自身も上がり3ハロンが32秒6を繰り出しており、本格化を印象付けた。 10日の追い切りは蛯名騎手を背に、南ポリトラックで単走追い。単走ながら前半からスピード感ある走りで、徐々にペースアップ。直線では馬場の外目に持ち出すとさらに加速し、最後の1ハロンを12秒4でまとめて文句なしの動きを見せた。 追い切りに騎乗した蛯名騎手も「休み明けの前走より馬の状態は確実に良くなっているね」と状態には太鼓判。また、管理する栗田師も「先週の併せ馬よりも動きは良かったよ。テンションも上がらず順調に調教が積めたね。相手がいることだけど中山は相性が良いので、自分の競馬ができれば結果もついてくるはず」と控えめのコメントの中にも自信が感じられた。 ゲート難や体質の弱さのため出世は遅れたが、前走の関屋記念を見る限りスタートの不安もなく、蛯名騎手とコンビでは【2・5・2・1】と抜群の相性。晩成の血が開花した今なら重賞初Vも間近だろう。 ■GI勝ちの舞台で復権賭ける ゴスホークケン 美浦 W 良 馬なり 65.5-50.8-37.5-12.2 昨年の2歳王者だが、3歳を迎えてからは精彩を欠く走りが続いているゴスホークケン。近2走は新境地を求めスプリント戦へ挑んだが結果は出なかった。朝日杯FSを逃げ切り勝ちした舞台、中山マイルで復活に挑む。 前走キーンランドCから中1週となるが、元気一杯だ。3日に札幌から美浦へ帰厩し、5日からは坂路で乗り始めた。 「月曜(9日)から坂路は2本に増やしました。帰ってきたばかりのころはさすがに疲れた様子だったけど、いまは元気が出てきてますよ」 と、陣営関係者は順調さを強調する。 本日の最終追い切りには新パートナー柴田善騎手が跨った。ウッドコースで一杯に追われた2歳馬を追走し、終始楽な手応えなまま半馬身先着フィニッシュを果たす上々の動きを見せた。 「抑えるのに苦労するほどで、さすがにGIを勝った馬だけあってパワーを感じるね。状態は悪くないし、うまく自分のペースで走れれば」 と、柴田善騎手も手応えの良さをアピールした。 調子自体はキープ、能力も問題なし。あとは精神面で何らかのきっかけが欲しいところ。久々の中山コース、そしてドージマムテキやマイネルモルゲンなどでこのレース現役最多の4勝を誇る柴田善騎手の手綱がその契機になれば良いのだが。 ■大人になった!?ダンツキッスイ 栗東 坂路 良 一杯 52.6-37.9-25.2-12.9 重賞アーリントンCを含め、ここまでの勝ち鞍3つは全て逃げ切り勝ちのダンツキッスイ。しかし前走、佐賀競馬で行われた交流重賞サマーチャンピオンでは3番手よりじわり進出。逃げたヴァンクルタテヤマを捉えきれなかったものの、2着を確保した。戦法面での進境を踏み台に、京成杯AHでも飛躍を期している。 「放牧から帰ってきてからは、精神的に落ち着いて大人になりましたね。前走もそのぶん、ハナに立てなくてもいいレースができたんだ思います。春は気性的に逃げ潰れるレースもあったけど、今は馬が違ってきているよ。今回もタメをつくって好位から行ければいいね」 と、西助手は気性面での成長を強調する。 10日の追い切りは鮫島騎手(レースでは三浦騎手)が跨り、坂路を単走で駆け上がった。ゴール前でステッキを入れられると猛然と伸び、叩かれての上昇ムードは本物だ。 「前よりは確実にいい状態。1回使って気合が乗ってきましたね。芝、ダート問わずに走れる馬だし、楽しみにしています」と、満面の笑みで西助手は期待のほどを語ってくれた。 ここまでの正パートナー・藤田伸二騎手は同レースでキストゥヘヴンに騎乗するため、今回の鞍上には新人・三浦皇成騎手が起用された。抜群のスタートセンスとレース運びが光る超新星の手綱が冴えれば、追いすがる差し馬たちを尻目に抜け出しゴールを駆け抜ける……そんなシーンがあってもおかしくない。 ■得意のコースで兄を斬る!! サトノプログレス 美浦 坂路 稍 一杯 51.6-38.1-25.4-12.8 中山のマイル戦では重賞のニュージーランドTを含め【3・1・0・0】と連対率100%のサトノプログレス。夏場を休養し大人になった同馬が、得意の舞台で2つ目のタイトルと秋の飛躍を懸けて出走する。 最終追い切りでは、坂路で2歳未勝利のサトノロマネを先に行かせ、後ろからクーヴェルチュールが追いかける形の3頭併せ。テンからサトノロマネとビッシリ馬体を併せて追うと、ラスト1ハロンは12秒8でまとめて併入した。8月17日から調教を始め、日を追うごとに動きは良くなっており、久々の競馬となる今回だが、どうやら臨戦態勢は整ったようだ。 国枝師も「動きは先週より大分良くなってきた。夏場の休養で精神的に大人になってきたんで、落ち着いて競馬ができそうだよ。休み明けで初の古馬との対戦と、楽な競馬じゃないとは思うが、得意の中山ならいい競馬になると思う」と順調さをアピール。 今回の京成杯AHには兄のマイケルバローズも出走を予定しており、このまま行けば兄弟対決が実現する。その兄は昨年の同レースで、今回サトノプログレスに騎乗する横山典騎手が手綱を取って4着と好走。血統の下地はすでにできているはずで、斤量も54キロなら勝負になるはずだろう。