【今週の重賞】[朝日杯FS]レコード連発レッドベルオーブ　性能上位[ターコイズS]スマイルカナ　自在性備わる

■12月20日、阪神競馬場で朝日杯FS（GI、芝1600m）が行われる。

レッドベルオーブ（牡2、栗東・藤原英）は、新潟のデビュー戦こそ踏み遅れが祟って僅差2着に終わったが、続く中京マイルの未勝利戦をレコード勝ち。そして初の右回りだったデイリー杯でもレコード勝ちを収めており、性能は世代随一のものがある。デイリー杯では、先に抜け出し勝ちパターンに持ち込んでいた2着馬をねじ伏せる勝負根性の高さも披露。相手強化のGIだが、引き続き阪神マイルで走れるのも好材料で勝ち負けに期待していいだろう。先週、福永騎手が騎乗したコースでの併せ馬ではやや力むところを見せたものの、許容範囲。手応え圧倒で相手を抜き去った。今週は微調整程度で大丈夫だろう。

モントライゼ（牡2、栗東・松永幹）は、1人気に推された小倉2歳Sで道悪にスピードを削がれた感がありメイケイエールの差しに屈したが、前走の京王杯2歳Sで巻き返し勝利。スピードの持続力が売りだが脚を溜められるセンスも兼ね備えており、マイルまでなら問題なくこなせるだろう。飛ばしたヨカヨカが5着に粘れたいまの阪神馬場もフィットするはず。短期放牧を挟み、中間初めてしっかり時計を出した12月2日の坂路追いで自己ベストを楽に更新。余裕のある作りだった前走を使われての上昇度は相当ありそうだ。

ほか、道悪のサウジアラビアRCを快勝したが良馬場でより本領を発揮しそうなステラヴェローチェ（牡2、栗東・須貝）、デイリー杯で僅差2着だったホウオウアマゾン(牡2、栗東・矢作）、新馬戦⇒特別戦と無傷2連勝のドゥラモンド（牡2、美浦・手塚）、新潟2歳Sを快勝したショックアクション（牡2、栗東・大久保）、札幌2歳Sでは後の阪神JF優勝馬、3着馬に次ぐ3着だったバスラットレオン（牡2、栗東・矢作）も争覇圏内に加わってきそう。

■12月19日、中山競馬場でターコイズS（GIII、芝1600m）が行われる。

スマイルカナ（牝3、美浦・高橋祥）は今年1月のフェアリーSを勝利、古馬牡馬との対戦だった9月の京成杯AHでハナ差2着。快速を武器に、この舞台で無類の強さを示している。東京での近2走では控える競馬にも取り組んでおり、前走・オーロCでは2番手から2着を確保してみせた。自在性が備わってきたのは大きな武器だし、得意の条件に戻る今回は当然Vを意識して臨むことになるだろう。ハンデは54キロで京成杯AHからはプラス2キロだが、この斤量自体はフェアリーSで経験済み。秋4戦目となるが調子の波が少ないタイプらしく、この中間もキビキビした動きを見せている。先週は3F38秒を切る時計をウッドで出せており、一連の好調維持だ。

ほか、チューリップ賞など重賞2勝の実績があり中山マイルでの勝利経験も大きいマルターズディオサ（牝3、美浦・手塚）、自身初となる57キロがどうかだが京成杯AH連覇の実績を誇るトロワゼトワル（牝5、栗東・安田隆）、府中牝馬Sの最下位敗北から巻き返したい重賞2勝馬フェアリーポルカ（牝4、栗東・西村真）らにも注目だ。

（Text:Nishimura）

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