おしらせ
国王に誕生日プレゼントを!スリープレス&カノヤ/スプリンターズS
スリープレスナイト 栗東 坂路 重 G前一杯 53.3-38.4-24.8-12.5 カノヤザクラ 栗東 坂路 重 G前一杯 54.3-39.2-26.7-13.8 全ては横山典騎手の進言から始まった。 「4月の京葉Sを横山典騎手で勝ったあとに、ジョッキーから『いいスピードがある。芝でも大丈夫』という言葉をもらったんです。続く栗東Sを勝ち、次のダート戦まで間隔があって、さあどうしよう、となったときその言葉がヒントになった」 と、橋口調教師はスリープレスナイトにとって久々の芝レースだったCBC賞直前の心境を振り返る。 結果は上村騎手の10年ぶり重賞勝ち、というオマケもつく快勝。続く北九州記念もトップハンデ56キロをものともせず、勝利を収めた。夏のスプリント重賞連覇を果たし、勇躍、秋の短距離王の座を奪いに中山へ乗り込む。 前走後も疲れを見せず、坂路で入念にトレーニングを積んできた。1週前の坂路調教では4F49秒6の猛時計をマークし、仕上がりは万全。注目の最終追いも上村騎手を背に雨をたっぷり含んだ重い坂路を猛然と駆け上がり、ラスト1Fを12秒5でまとめて見せる抜群の内容となった。 「いうこと無し」と、ケイ古を見守った指揮官はあっさりと満点ジャッジ。 「この馬場で12秒5は凄い。人気するだろうな、とは思うけど意識せず馬に任せます。チャンスをくれた橋口先生に恩返しがしたい」 と、上村騎手も意気込む。ここを勝てば自身初のGI勝ちだが、まずは“恩返し”ありき、の様子だ。 橋口厩舎からはもう一頭、有力馬が出陣。こちらも短距離重賞を連勝して臨むカノヤザクラだ。北九州記念を回避後、見事に立て直し前哨戦セントウルSで快勝劇を見せた。管理する2頭が3ヶ月の間にそれぞれ2勝をあげる、見事なコンダクターぶり。「原采配ほどじゃないけどね」と、巨人ファンの橋口師は相好を崩す。 夏に使われてきたが、目立った疲れはないカノヤ。最終追いでは重馬場の坂路に苦しみ思ったほどの時計が出なかったのが気がかりだが、本番で余程馬場が悪くならなければ力を発揮できるデキにあるのは間違いない。04年の勝者カルストンライトオ、昨年2着のサンアディユとアイビスSDの勝者がスプリンターズSで好走を見せているのも、本馬にとっては心強いデータだ。 「1着同着ならいうことないですね」と、短距離王国を率いる橋口師は2頭ともに大きく期待を託している。くしくもスプリンターズS当日は橋口師の63歳の誕生日だ。10月5日は「国王の誕生日」兼「中山征服記念日」……“橋口国(?)”のカレンダーに新たな項目が加わる可能性は高い。 【スリープレスナイトで橋口調教師にGIタイトルを! 悲願に挑む上村洋行騎手の公式ブログ「うえちんのひとりごと」は絶賛更新中。ぜひアクセスしてみてください!】