おしらせ
最後の1冠へ突進!!ダイワワイルドボア/菊花賞
美浦 ポリ 良 一杯 64.8-51.3-38.1-11.9 春はスプリングS14着、プリンシパルSでは7着と完敗し、クラシック出走の夢が叶わなかったダイワワイルドボア。ひと夏を越して本格化を遂げ、重賞初制覇となったセントライト記念を手土産に、いざラスト1冠に挑戦。実りの秋を迎えようとしている。 もともとダイワメジャーの後継馬として考えているほど、厩舎期待の1頭だった。初勝利は3戦目、4月の新緑賞(500万下)で2勝目を挙げると、夏の新潟で力をつけ、前走のセントライト記念でマイネルチャールズらを退け初の勲章。「春当時は体も太く、動き自体もモサモサしていた」(上原師)馬が、ひと夏を越して体がしっかりし、道中モタれながら走っていた面も見せずに、今はまっすぐ走れている。 22日の最終追い切りも重賞制覇の勢いを感じさせる好内容だった。ポリトラックコースで僚馬マイネルーチェ(古馬1000万下)と3週連続の併せ馬。先週一杯に追われているため、終い重点のケイ古となったが、相手を1秒ほど追いかける形でスタートすると、自らハミを取って馬場の外目を追走。直線入り口でインに潜り込んで馬体を併せると、残り1Fから追い出され力強い末脚を繰り出し2馬身先着してゴールした。馬体の張り、気合とも満点で、絶好の仕上がりといっても過言ではない。 追い切りに騎乗した北村宏騎手は「終いを伸ばすケイ古でしたが、抜群の反応を見せてくれました。文句なしですね」と、満面の笑みを浮かべれば、上原師も「今日は長めから行ったし、スタミナも豊富。長距離を乗り切る態勢は整ったと思います。前走の勝ちっぷりや状態を考えると、好勝負になるはず」と、自信に満ちた表情で話していた。 アグネスタキオン産駒の本馬が菊花賞を勝てば、すべて異なる馬での同一年牡馬3冠奪取の偉業となる。セントライト記念馬の菊花賞制覇は84年のシンボリルドルフ以来、久しく出ていないが、夏を境に成長した馬が結果を残すことが多いのが菊花賞というレース。ワイルドボア(猪)と名づけられた馬が、猪突猛進の勢いを持って菊の舞台で大輪の花を咲かせようとしている。