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カジノは最下位…【BCクラシック】レースレポート
英国3歳馬レーヴンズパスがBCクラシック圧勝?変貌するアメリカ競馬? 10月25日、アメリカ・サンタアニタパーク競馬場で第25回ブリーダーズカップ・クラシック(国際GI、オールウェザー10ハロン)が開催された。過去24回はダートで行われていた同レースだが、今回はオールウェザー(クッション性の高い合成樹脂による全天候型トラック、以下AW)での初のレースとあって注目された一戦はL・デットーリ騎手騎乗、6番人気のレーヴンズパス(英、牡3、ゴスデン厩舎)が、その瞬発力とスピードを生かし1分59秒27のトラックレコードで快勝した。 2着に入ったのは英2000ギニー馬ヘンリーザナビゲーター(愛、牡3、オブライエン厩舎)で、欧州勢の底力を示す結果となった。両馬ともにAWでの競馬は初めてながら切れ味を見せ付けてのワン・ツーで、ここまで芝で発揮してきた能力をそのまま生かしきった内容といえる。 前年の覇者カーリン(米、牡4、アスムッセン厩舎)は直線入り口でいったんは先頭に立ち、そのまま押し切り勝ちを狙う。しかしAWコースが不向きなのか、伸び切れず4着に敗退した。 日本から参戦したカジノドライヴ(牡3、藤沢和厩舎)は内枠から好スタートを切り、先手を取って競馬を進めたが、直線手前で失速し、最下位12着に敗れている。 アメリカ競馬関係者によるとAWの普及により、従来のダートコースのレースは減少しレース体系そのものが大きく変わりつつあるということだ。今後、種牡馬の選定、調教過程、騎乗技術、レース展開など様々な面で変化があることは想像に難くない。 来年もブリーダーズカップはサンタアニタパーク競馬場で行う予定になっており、今年の結果から“クラシック”へは今年以上に欧州勢の積極的な参戦も予想される。 AWと日本独特の堅い芝は類似したところがあるといわれる。従来、海外遠征においては欧州の深い芝やアメリカのパサついたダートで苦戦することも多かった日本馬だが、AWでは日本での強さがそのまま発揮できる可能性は高い。来年の“クラシック”には日本からの強豪馬の参戦にも強く期待したいところだ。