【今週の重賞】[シンザン記念]牝馬ククナ　勝負気配高そう[フェアリーS]テンハッピーローズ　戦ってきた相手が強い

■1月10日、中京競馬場でシンザン記念（GIII、芝1600m）が行われる。

ククナ（牝3、美浦・栗田）は、前走・アルテミスSで2歳女王ソダシに0秒3差の2着。勝ち負けにはならなかったが、向こう正面でゴチャつき大きく位置を下げる不利がありながら猛然と追いこんだものだった。勝ち馬が前々でそつなく運んだことを考えれば、そこまでの力差はないのかもしれない。月曜に牝馬のマイル重賞フェアリーSがあるが、そちらには目もくれず当初から牡馬相手、左回りのこのレース一本を目標に据えてきた。引き続きC.ルメール騎手が騎乗するし、勝負気配は相当高そうだ。先週は余力を残して坂路自己ベスト更新。状態も申し分なしと言える。

バスラットレオン（牡3、栗東・矢作）は札幌2歳Sでソダシの3着。距離を延ばした京都2歳Sではパフォーマンスを落としたが、前走・朝日杯FSで速い流れのなか好位で進み4着と健闘している。距離は現状マイルがベストのようだ。GI後の中2週、初の左回りと楽な条件ではないが、地力の高さで勝ち負けに持ち込みたいところだ。大晦日に中間の初時計を出しており、時計は平凡ながら動きに素軽さはあった。デキ落ちは考えなくて良さそうだ。

ほか、京王杯2歳Sで2着、朝日杯では6着に入ったロードマックス（牡3、栗東・藤原英）、新潟2歳Sで2着があるブルーシンフォニー(牡3、美浦・伊藤圭）、中山マイルの自己条件を快勝したダディーズビビッド（牡3、栗東・千田）らも上位争いに加わってきそうだ。

■1月11日、中山競馬場でフェアリーS（GIII、芝1600m）が行われる。

テンハッピーローズ（牝3、栗東・高柳大）は、デビュー2戦目のサフラン賞でサトノレイナス（阪神JFで2着）の2着。続く前走のアルテミスSでは勝ち馬ソダシに有利なペースだったが、この馬なりに鋭く脚を使って3着に食い込んだ。戦ってきた相手のレベルを考えると、ここでは一枚上の存在か。中山マイルでの好走経験も大きく、中心視されそう。このレースを目標に順調な調整が続き、福永騎手が騎乗した3日のコース追いでは年長馬を楽にアオって併入した。中9週とひと息入ったとは思えない、好状態だ。

ほか、アルテミスSで5着だったクールキャット（牝3、美浦・奥村武）、東京芝7Fの未勝利戦が強い勝ち内容だったファインルージュ（牝3、美浦・木村）、ファンタジーSで0秒3差4着だったオプティミスモ（牝3、栗東・石坂公）、前走・アルテミスSは伸びを欠いたが中山芝マイルの新馬戦が上々の勝ちっぷりだったシャドウファックス（牝3、美浦・宮田）らにも注目だ。
（Text:Nishimura）

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