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[フローラS]ユーバーレーベン 能力の高さは証明済み[マイラーズC]ケイデンスコールを相棒に岩田康騎手の重賞通算100勝なるか[福島牝馬S]シゲルピンクダイヤ ここで重賞初制覇だ

■4月25日、東京競馬場で第56回・フローラS(GII、芝2000m)が行なわれる。

牝馬クラシックの第2戦・オークスのトライアルレースで、2着までの馬に優先出走権が与えられる。過去10年、本番・オークスでの勝ち馬こそ出していないものの、2着馬は5頭、3着馬も3頭送り出しており、昨年もここを優勝したウインマリリンが7番人気で2着に好走している。今年の桜花賞は阪神JFの1、2着馬がそのままワンツーしたように、勝負付けの済んだ既存勢力の中から逆転候補を見出すのは難しい。必然、新勢力も多数参戦するこのフローラSには例年以上に注目が集まるはずだ。

今年1番人気に推されるのは、ユーバーレーベン(牝3、美浦・手塚)となりそう。6月東京の新馬戦はスタートで出遅れるも、直線で渋太い脚を使ってデビュー勝ちを収めた。2戦目の札幌2歳Sでも出遅れたが、3コーナーからマクリをかけて、レコード勝ちのソダシにクビ差まで迫る2着。続くアルテミスSでは道中折り合いを欠いて最後方を進み、直線でも前があかず9着に大敗。しかしM.デムーロ騎手を新たに鞍上に迎えた阪神JFでは、メンバー最速の上がりを駆使して勝ち馬ソダシからハナ+クビ差の3着に巻き返した。年明け初戦はチューリップ賞を予定していたが、疝痛のため調整が遅れて2週後のフラワーCに出走。一頓挫明けながらここも3着に入り、1番人気の面目をなんとか保っている。ソダシに2度も際どく迫っており、能力の高さは証明済み。気になる出遅れ癖も差し有利な当レースでは、そこまでマイナスにならなさそう。ただし2戦連続で体重を大きく減らしており、目論見通りの上積みがあるかどうかは気になるところだ。

ディープインパクト産駒のオヌール(牝3、栗東・友道)は、母が仏1000ギニーと仏オークスを連勝した名牝で、全姉には先日阪神牝馬Sに勝ったデゼルを持つ、期待の超良血馬。昨年11月の阪神新馬戦、今年3月のアルメリア賞を、どちらも単勝オッズ1倍台という断然の支持に応えて優勝し、無傷の2戦2勝で駒を進めてくる。血統背景と“土つかず”の可能性から人気に推されそうだが、心配なのは小柄な馬体。デビューが418キロで、そこから4カ月の間隔があったにも関わらず、2戦目はマイナス6キロと体を減らしてきた。姉のデゼルも2戦2勝で挑んだオークスでは2番人気に支持されたが、当日は8キロの馬体減で結果も11着に大敗している。初の関東遠征も細身の牝馬にとって不安材料。追い切りや当日のパドックのチェックは不可欠だろう。

1996年のヒシナタリー以来、実に25年ぶりに牝馬で若駒Sを制したウインアグライア(牝3、美浦・和田雄)。賞金的には十分足りていたが桜花賞をパスし、オークス一本狙いでここに参戦してくる。昨年6月、東京の口開けの新馬戦で8番人気の低評価を覆して優勝すると、札幌のコスモス賞も連勝。だがアルテミスSは好発から先行するも、直線では流れ込む程度で6着と初黒星。続く阪神JFでは追走にも苦しみ13着大敗。ここで陣営は距離が短いと判断し、牡馬混合でも距離2000mを選んで若駒Sにエントリー。7頭立て5番人気の伏兵扱いだったが、道悪馬場にも助けられて先行策から押し切った。メンバー唯一の3勝馬で、距離2000mもドンと来い。早い時期からここに照準を定めていたので調整過程も不安は少ない。一方、力の要る馬場が得意なようで、開幕週の速い馬場は果たしてどうか。

ほかにも、父ディープインパクト、母は北九州記念に勝った活躍馬・メリッサという良血で、未勝利、ゆりかもめ賞と連勝中のパープルレディー(牝3、美浦・奥村武)、赤松賞で後にクイーンCを勝つアカイトリノムスメの2着に入ったメイサウザンアワー(牝3、美浦・尾関)、東京芝2400mの未勝利戦で牡馬を相手に4馬身千切ってみせたディープ産駒・ジェニーアムレット(牝3、美浦・加藤征)、そのジェニーアムレットを新馬戦で負かした、半兄に日経新春杯勝ち馬・カポーティスターを持つスノークォーツ(牝3、美浦・大竹)などなど、未知の魅力を秘めた新星が多数出走。若き女王・ソダシに挑戦状を叩きつけるのは、果たしてどの娘なのか!?

(Text:sakura kyosuke)

■4月25日、阪神競馬場で第52回・マイラーズC(GII、芝1600m)が行われる。例年は京都競馬場で開催されているこのレースだが、本年度は京都競馬場の改修工事のため、阪神競馬場で開催されることとなった。阪神競馬場でマイラーズCが開催されるのは、2011年以来となる。

ケイデンスコール(牡5、栗東・安田隆)は19年のNHKマイルC2着以降苦しいレースが続いていたが、今年1月の京都金杯で復活V。勢いそのままに前走の中山記念でも2着と好走した。叔父のバランスオブゲームやフェイムゲームは早いうちから重賞を制しながら、古馬になってからもさらに複数の重賞を制する息の長い活躍を見せた馬であり、本馬もこのタイミングで本格化を迎えた可能性も十分に考えられる。鞍上予定の岩田康騎手は現在JRA重賞通算99勝。記念すべき100勝目を飾ることができるかという点でも注目だ。

エアスピネル(牡8、栗東・笹田)は、今年2月のフェブラリーS以来となる実戦。その前走は9番人気の低評価ながらも、持ち味の自在性を発揮しインからスルスルと伸びて2着連対。今なお一線級の実力があるところを見せつけた。今回は19年函館記念以来となる芝のレース。芝マイル重賞3勝馬が、久々となる勝利の美酒を味わえるか。鞍上を務める予定の鮫島駿騎手とは2戦して、いずれも2着。コンビ3戦目での初勝利を、重賞Vで飾りたいところだろう。

エアロロノア(牡4、栗東・笹田)は、祖母がエアメサイアで前述のエアスピネルは叔父にあたる。条件戦3連勝で重賞初挑戦となるが、まだ底を見せておらず魅力は十分。笹田厩舎×ラッキーフィールドのタッグはエアスピネル・エアロロノアの2頭出し。2本の矢でワンツー決着なるか。

その他、昨年のNZT勝ち馬で重賞2勝目を狙うルフトシュトローム(牡4、美浦・堀)、前走金鯱賞で3冠牝馬デアリングタクトを下したギベオン(牡6、栗東・藤原英)、稀代の府中巧者ダイワキャグニー(セ7、美浦・菊沢)の阪神競馬場初参戦など、混戦ながらも見どころの多いレースとなりそうだ。

(Text:Inoue)

■4月24日、新潟競馬場で第18回・福島牝馬S(GIII、芝1800m)が行われる。

今年3月に起きた地震の影響で第1回福島開催は新潟競馬場へ変更。10年前の震災時と同様、新潟競馬場での開催となる。このレースはヴィクトリアマイルの前哨戦として位置づけられており、1着馬には優先出走権が与えられる。

シゲルピンクダイヤ(牝5、栗東・渡辺)は、2走前の中日新聞杯で9番人気という評価ながら、スローペースのなか好位から粘り2着と地力を見せた。前走・愛知杯は9着と成績を落としたが、これはハイペースに飲まれる格好で失速したもの。3歳時は桜花賞2着、秋華賞3着と底力はメンバー中上位だ。3歳時に見られたゲート難は解消の兆しがありそうだし、好走の可能性は十分。最大目標は昨年同様ヴィクトリアマイルとなりそうだが、シゲル軍団のトップホースとしていまだ成し得ていない重賞制覇をここで果たしたい。

ミスニューヨーク(牝4、栗東・杉山晴)は、昨年秋華賞で16番人気も5着に好走。エリザベス女王杯はさすがに敷居が高く10着に終わったが、年明けから3勝クラスを2着、前走で勝利を果たし、着実に力をつけている1頭だ。また1800mの成績は【4.1.1.0】と大得意。しかし近2走はそれぞれ右回り・小回りという条件だっただけに、今回の自身初の左回りかつ直線が長いワンターンコースに対応できるかが見どころだ。鞍上は加藤騎手を予定。若手騎手の起用が多い杉山晴調教師の期待に応えられるのかも注目。

ドナアトラエンテ(牝5、美浦・国枝)は、ドナブリーニを母に持ち、全姉にジェンティルドンナ、ドナウブルーがいる超良血馬。デビューから今まで全てのレースで1番人気に支持されている有望株だ。重馬場実績もあって初の重賞出走となった前走中山牝馬Sも1番人気に支持されたが、不良馬場が災いしたのか9着に敗退。ただし、調教ではカレンブーケドールと併せ馬を行い、馬なり追走で併入と万全の状態に見えた。それだけに戸崎騎手が「脚を取られた」とコメントしてるように悪化していた馬場への対応に難があったか。中間は馬なりでも軽快に動いており、依然好調キープだろう。好コンディションで走れれば、待望の重賞制覇に期待がかかる。

ほか、近4走2000m戦を勝ち切れず距離短縮で一変を狙うパラスアテナ(牝4、美浦・高柳瑞)、調教でいい攻め気配を見せ復調を感じさせる阪神JF3着馬クラヴァシュドール(牝4、栗東・中内田)、今回で5年連続の参戦と当レースの“常連”と言えるデンコウアンジュ(牝8、栗東・荒川)なども注目だ。

(Text:Funaki)

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