おしらせ
【今週の重賞】[マーメイドS]荒れる牝馬限定のハンデ重賞 ソフトフルート重賞初制覇なるか?
■6月20日、阪神競馬場で第26回・マーメイドS(GIII、芝2000m)が行なわれる。
牝馬限定のハンデ戦で、過去10年で馬連万馬券が4回、3連単10万馬券が実に8回と、荒れるレースとして知られている。波乱の要因として考えられるのは、夏競馬への端境期、しかも梅雨時で渋り気味の馬場で行なわれること。さらに、3場開催で騎手がばらけるうえに、同日東京で行なわれる3歳ダートの決定戦・ユニコーンSに有力騎手が集まるため、騎手層が薄くなりがちな点が荒れる傾向に拍車をかけている。近3年も国分恭騎手、松若騎手、酒井騎手と中堅ジョッキーが勝利しており、密かに一発大駆けを狙っている鞍上に注目。
今年上位人気に推されそうな一頭がソフトフルート(牝4、栗東・斉藤崇)だ。名門・松田国厩舎から最後のクラシック世代としてデビュー。3歳春は矢車賞に勝つも牝馬GI路線には乗れず。だが秋初戦の夕月特別に勝って勢いに乗ると、秋華賞では9番人気ながら3着に激走。続くエリザベス女王杯でも6着に健闘し、次代のホープとして注目を集める。年が明けて松田国厩舎が解散すると、躍進中の斉藤崇厩舎へ移籍。転厩2戦目のシドニーTを制し、本レースに臨んでくる。フローラSを快勝し、オークスでは1番人気にも推されたミッドサマーフェアが半姉であり、戦歴からもポテンシャルは高い。ただし前走シドニーTは3戦3勝と滅法相性のいい中京芝2000mだったが、今走の阪神芝は4戦して未勝利戦3着1回が最高と、あまり得意としていない。
オープン・メイSを勝って挑んでくるのがアブレイズ(牝4、栗東・池江)。3歳新馬でデビュー勝ちを収めると、2戦目のフラワーCを12番人気で優勝し単勝70倍超の大穴を開ける。だが続くオークスで17着に大敗すると、鞍上のちぐはぐな騎乗も影響し6連敗。しかし大野騎手に乗り替わったメイSでは、4歳以降初の牡馬混合戦で唯一の牝馬ながら、上がり最速で勝利することができた。低迷時は後方からの競馬が続いていたが、近走は元来の先行力が戻ってきている。また近親にGII2勝のトレイルブレイザーがおり、同馬を手掛けた池江厩舎が管理している点も好感。ただし、ベスト距離は1800mか。
アンドラステ(牝5、栗東・中内田)は、半年の休養明けで参戦する。3歳新馬を勝ち上がると、途中長い休養を挟みつつ着実に条件戦をクリアし、昨年のパールSを力強く差し切ってオープン入り。その後は関屋記念で3着、ターコイズSで2着に好走し、今走では待望の重賞1着を目指す。牡馬混合重賞でも好走しているように能力はメンバー上位。中内田厩舎得意の休み明けローテや道悪巧者である点も強調ポイントだ。気になるのは距離2000m以上は未経験であること。過去10年の3着内馬にはすべて2000m以上での出走経験があった。
ミスマンマミーア(牝6、栗東・寺島)も実績上位の一角と言える。道営デビュー後、3歳時に船橋へ移籍した地方出身馬。地方在籍のままJRAの芝レースにも挑戦し、コスモス賞2着などターフでも一定の成績を残す。4歳で中央に移籍後は一貫して芝を使われ、5歳時に烏丸Sを制してオープン入り。今年日経新春杯で2着に追い込むと、大阪-ハンブルクCでは上がり33秒0の豪脚で差し切り勝ちを収めた。持続力のある末脚が持ち味で、重実績がある点も魅力的。だが、こちらは距離不足が心配される。
(※14日17時40分追記 マーメイドSに登録があったミスマンマミーアは出走を回避し、宝塚記念に出走するとオーナーの吉田勝利氏より発表がありました)
ほかにも、脚部不安等でしばらく低迷していたが前走・福島牝馬Sで復調気配を見せた紫苑S優勝馬・パッシングスルー(牝5、美浦・黒岩)、骨瘤でヴィクトリアマイル回避が気になるも、重賞2着3度と能力は上位のシャドウディーヴァ(牝5、美浦・斎藤誠)、前走・福島牝馬Sで10番人気3着に激走したシンザン記念勝ち馬・サンクテュエール(牝4、美浦・藤沢和)、ディープインパクト産駒で全弟2頭が重賞勝ち馬の良血・レッドベルディエス(牝5、美浦・鹿戸)などなど、好走圏内にある馬は十指に余る。どこからでも入れそうな、予想のしがいがある一戦だ。
(Text:Sakura Kyosuke)
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