おしらせ
【今週の重賞】[ラジオNIKKEI賞]ハンデ戦らしい大混戦! 重賞初制覇はリッケンバッカーか? アサマノイタズラか?
■7月4日、福島競馬場で第70回・ラジオNIKKEI賞(GIII、芝1800m)が行なわれる。
3歳限定のハンデ重賞。かつては「ラジオたんぱ賞」の名称で施行され、“残念ダービー”という異名でも親しまれた福島名物の一戦だ。過去の勝ち馬にその後GIを勝つような大物は見当たらないものの、2018年2着のフィエールマンは同年の菊花賞に勝ち、古馬になっても天皇賞・春を連覇するなど大活躍した。同馬がそうであったように、近年は社台グループが良血馬を出走させるようになり、レースレベルも上がりつつある。一方、過去10年で2013年の3連単91万7500円を筆頭に3連単10万超の馬券が5回も出ており、「荒れるハンデ戦」であることに変わりはない。また馬場が渋りがちな時期なので、重の巧拙も大事なファクターとなる。
今年の登録馬の中で実績最右翼はリッケンバッカー(牡3、栗東・西村)だ。昨年6月阪神の開幕新馬でデビューし4着。その後好走こそ続けるものの、精神面で幼いところもあってなかなか勝ち上がれず。だが今年3月の未勝利に勝利すると、次戦アーリントンCでは10番人気ながら2着に激走した。さらに、続くNHKマイルCでは後方から馬群を割るように伸びてきて4着。上がりタイムはメンバー最速だった。1800mは6着だった2戦目の1回だけしか走っていないが、NHKマイルCでは速い流れについていけなかっただけに、距離延長はプラスかもしれない。実績的にトップハンデは確実で、そこが課題となりそうだ。
重賞好走といえば、アサマノイタズラ(牡3、美浦・手塚)も忘れてはならない。昨年暮れの中山新馬でデビューし3着。先着した1着ディオスバリエンテと2着ボーデンは、いずれもノーザンファームの素質馬だった。2戦目の未勝利を快勝し、続く水仙賞は1番人気に。しかしレースは直線で馬群に包まれ、最後まで追えずじまいで4着に敗退。スプリングSでは前走の反省を踏まえ、発馬を決めて好位の外目を進み、直線ではいったん先頭に立つものの、ゴール寸前で勝ち馬に差され惜しい2着となった。父ヴィクトワールピサ×母父キングヘイローという配合はいかにも福島中距離向き。好走したスプリングSは雨中の重馬場で行なわれており、重実績がある点も心強い。あとはハンデと他馬との力関係か。
そのスプリングSで3着に入ったのがボーデン(牡3、美浦・木村)だ。アサマノイタズラが3着だった中山新馬で2着に入ると、続く東京芝1800mの未勝利戦を6馬身差で圧勝し、一躍注目を集める。しかし、1番人気に支持されたスプリングSは直線で馬場の悪いインを通らされ、3着に敗戦。皐月賞の出走権利は獲れたものの、フレグモーネの発症もあり、結局春は全休した。父ハービンジャー×母父キングカメハメハで祖母はアドマイヤグルーヴという良血馬。素質はピカイチだが、左回りの東京戦での鮮やかな走りを見ると、右回りの小回りコースは向くかどうか。重馬場が得意そうでないのも気になる点だ。
前走1勝クラスを勝って臨む馬の中ではタイソウ(牡3、栗東・西園)は面白そうな存在。昨年暮れの阪神新馬を3馬身差で快勝すると、その走りを評価されて2戦目の京成杯では3番人気に支持される(結果6着)。共同通信杯で12着に敗れると、ひと息入れてプリンシパルSへ。東京芝2000mでは不利な大外枠から果敢に先行し、9番人気の低評価を跳ね返す3着に健闘した。続くメルボルンTでは初の逃げを打って2勝目を挙げた。タフな先行力が持ち味で開幕週の福島はおあつらえ向き。プリンシパルS好走馬が当レースと相性がいい点も強調材料だ。
そのほかにも、萩S1着、若葉S2着、ホープフルS5着とオープン実績豊富なシュヴァリエローズ(牡3、栗東・清水久)、当レースと相性のいい早苗賞勝ち馬・アイコンテーラー(牝3、栗東・河内)、未勝利戦を圧勝し、古馬1勝クラスも連勝したグランオフィシエ(牡3、美浦・久保田)、小倉のあすなろ賞を勝ち、皐月賞にも出走(12着)したワールドリバイバル(牡3、栗東・牧田)などなど、魅力的な馬も多数参戦予定。鬱陶しい梅雨空を吹き飛ばす激しいバトルが期待できそうだ。
(Text:Hattori)
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