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【今週の重賞】[宝塚記念]女王クロノジェネシスがグランプリ3連覇に挑む

■6月27日、阪神競馬場で第62回・宝塚記念(GI、芝2200m)が行われる。

上半期を締めくくるグランプリ宝塚記念。過去10年、良馬場で行われたのが6回、稍重が4回と、梅雨の時期らしくタフな馬場コンディションになることが多いのが特徴で、この馬場をこなせるパワーとスタミナが求められるレースとなっている。その影響からか、1番人気で勝ったのが2014年のゴールドシップ以降出ておらず、フタ桁人気が馬券に絡んだのが過去10年で5回。今年も波乱の決着となる可能性は十分にありそうだ。

今年の1番人気は昨年覇者のクロノジェネシス(牝5、栗東・斉藤崇)で決まりだろう。昨年は有馬記念も制して、グランプリレースのダブル制覇を成し遂げた。前走のドバイシーマクラシックは初の海外挑戦で世界の強豪相手に2着。仏ダービーやサウジCを勝っているミシュリフにクビ差及ばなかったが十分に力を見せる結果となった。課題を上げるとしたら、やはり帰国後初戦という点となるか。過去ドバイシーマクラシックで同じく2着だった2013年のジェンティルドンナ、2016年のドゥラメンテは帰国後初戦の宝塚記念で1番人気に推されたが、3着、2着と、ともに負けている。だが、クロノジェネシスは昨年の宝塚記念で2着のキセキに6馬身もの差をつけて圧勝しており、ここが一番合っている舞台と考えられることから、勝てるチャンスは十分だ。また、2週前追い切りでは、栗東CWでラスト1F11秒9(馬なり)の時計をマーク。昨年の宝塚記念前の雰囲気とそれほど変わらない様子で順調にメニューを消化と海外帰りの影響を感じさせていない。尚、今回は主戦の北村友一騎手が、落馬骨折で長期休養中のため、C.ルメール騎手が騎乗予定。フィエールマンやアーモンドアイ、サートゥルナーリアに騎乗しながら、ライバルとして意識してきたクロノジェネシスに初騎乗となる同騎手は、1週前追い切り後に乗りやすさやコンディションに手応えを感じた様子。テン乗りでも問題なさそうだ。同馬がグランプリ3連覇を達成すれば、スピードシンボリ(1969年有馬記念1着、1970年宝塚記念1着、有馬記念1着)、グラスワンダー(1998年有馬記念1着、1999年宝塚記念1着、有馬記念1着)に続く史上3頭目の快挙となる。秋は凱旋門賞への登録を済ませており、ここを勝って弾みをつけたいところ。

出走メンバー中一番波に乗っているのがレイパパレ(牝4、栗東・高野)だ。新馬戦から怒涛の5連勝でチャレンジCを勝って重賞初制覇。その勢いのまま臨んだ大阪杯では、グランアレグリアやコントレイルを抑えて逃げ切り勝ちを収めている。見事6連勝でGI初制覇を達成。今回は、初距離となる2200m戦を克服しなければならないが、前走は重馬場という状況の中で4馬身も離して勝ったことから、パワーとスタミナは問題なさそう。同じ阪神の内回りコースで結果を残せているのも大きい。1週前の追い切りを終えて、厩舎側は「大阪杯を上回る感じ」と語っており、GIを制した前走をも上回る状態に早くも太鼓判を押している。グランアレグリアに続いてクロノジェネシスというグランプリホースも倒して、一気に現役最強の座に就く可能性は十分ある。

カレンブーケドール(牝5、美浦・国枝)は、全15戦して馬券外がたったの3回。その3回は4着2回、5着1回と大崩れはしておらず、常に安定した成績を残す。重賞では、2着が6回で惜敗が続くものの、その実力は疑いようがない。前走の天皇賞・春では、先頭の馬をマークする形で進め、直線入り口で前の馬を交わして押し切りを図ったが後ろの馬に目標とされて差されてしまった。それでも3着に粘り着順以上に内容の濃い競馬でGI級の実力を示している。1週前追い切りでは、美浦坂路で戸崎騎手を背に4F51秒8をマークし、ラストも鋭い伸び脚を披露。時計の出方から前走の天皇賞・春以上の仕上がりにあるのは間違いないだろう。過去成績から中山競馬場での好走も目立ち、先行力とパワーが活きる阪神内回りという条件は合っていそう。あとは当日良馬場の方がこの馬にとって実力を出せる条件となりそうだ。今回こそ善戦止まりに終止符を打ち悲願の初タイトルを狙う。

モズベッロ(牡5、栗東・森田)は、昨年の宝塚記念で稍重という発表以上にパワーを要する馬場状態の中で、12番人気ながら3着に激走。前走の重馬場で開催された大阪杯では、6番人気と決して評価は高くはなかったが、グランアレグリアとコントレイルに先着する2着に好走した。稍重や重で行われたGIレースでは全て馬券内に入っていて、現役馬屈指の道悪巧者なのかもしれない。例年、馬場が渋りやすい宝塚記念では目が離せない存在となりそうだ。鞍上は、グランプリレースやここぞというレースで力を発揮する池添騎手。前走に引き続きコンビを組める点はプラス材料だろう。

ほかにも、昨年の宝塚記念で2着に好走した2017年の菊花賞馬キセキ(牡7、栗東・辻野)は、約4年ぶり2回目の騎乗となる福永騎手を背に久々の勝利を目指す。昨年の菊花賞2着で、今回は武豊騎手と新コンビを組むアリストテレス(牡4、栗東・音無)、3勝クラスを勝った勢いそのままに鳴尾記念を制し、重賞初制覇を果たしたユニコーンライオン(牡5、栗東・矢作)らも勢いがあり侮れない存在だ。今年の宝塚記念は、相次いで実力馬が回避することになってしまったが、それでもレースを盛り上げることができるメンバーが揃った。今年も上半期を締めるレースとして熱戦を期待したい。
(Text:Isawa)

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