おしらせ
今週の2歳戦「ここが見どころ」
今週は各場で芝1800m戦が組まれており、POGで評判になっていた馬の出走もある。そちらを順にピックアップしていこう。 まず、日曜福島5Rではヘヴンリーロマンスの仔ヴェイロン(牡、栗東・松永幹)が注目だろうか。2週目の芝1800で除外になり、こちらへ回ってきたが、中間も順調に乗り込みを消化。最終追い切りでも一杯に追われて好タイムをマークし、調整に狂いはなさそうだ。 コパノハリケーン(牡、美浦・上原)については飯田助手から「中間も乗り込んできたし、初出走にしては及第点はあげられる。芝のスピードタイプというよりはダート向きかと思えるが、バテない馬だけにこの距離は向いている。当日馬場が悪化して時計の掛かる競馬になれば面白いよ」とコメントが聞けた。 またヒタタレ(牡、美浦・杉浦)の藤田助手からは「先週もそう速い時計は出す予定はなかったが楽に62秒台が出てしまうんだ。本馬場でこんな時計を出している2歳馬は今の時期にはいないはず。スタートが良くない馬だが、追ってからしっかりしているのが長所だし、ケイコ通りならまず勝てると思う」と強気のコメントだった。 阪神の芝1800m戦は有力馬の回避があったのが残念だったが、それでも今週では屈指の好カード。中でもアルゴリズム(牡、栗東・安田)の評判は高い。育成場でもかなり期待されているようだったが、入厩後も坂路で好時計を連発。同厩ではホーマンフリップ、ホーマンルッツがすでに新馬勝ちを収めているが、ここにきて陣営の評価はそれらより高くなってきている。走る産駒を出してくるタキオン産駒でもあり、その走りに注目しておきたい。 その他、ニュースでお伝えしたディープ産駒のヴィクトリースター(牡、栗東・池江郎)、ネオユニヴァース産駒のトツゼンノハピネス(牝、栗東・音無)なども評判が高く、好勝負となりそうだ。 函館の芝1800m戦からはファンドリソフィア(牡、栗東・西園)が注目だろうか。こちらもアグネスタキオン産駒で、生産・育成をしてきた下河辺牧場の評価がかなり高い1頭。さほど目立った時計は出していないが、育成施設の整った同場で乗り込まれ、直接函館へ入厩しているだけに仕上がりそのものは良さそう。実戦での走りを早く見てみたいところだ。 短距離のレースでは土曜阪神4Rが注目だろう。「薔薇一族」で人気も高いダーズンローズ(牡、栗東・橋口)、名前は薔薇でも「薔薇一族」ではないモスカートローザ(牝、栗東・池江寿)はともに厩舎の期待が高い馬。特に後者はディープ産駒という点でも注目だ。コメントのとれているところではエーシンジェネシス(牝、栗東・松永昌)。1週前に坂路52秒7を出しているが、「馬場を考えれば動き過ぎたほど。スタートもいいし、芝のスピード競馬にも対応できそう。とにかく順調に仕上がっている」と蔵之下調教厩務員が話し、また調教に跨った森助手も「即、勝ち負けできるほどの動き」と高評価をしていた。なかなか面白そうな新馬戦になりそうだ。 その他では土曜福島5Rからラグランダム(牝、美浦・本郷)。とにかくゲートセンスが抜群で、直線の短い福島ならこのセールスポイントは大きな武器となる。「テンに行ける小脚もあるし、背中のいい馬で素質はかなり秘めている」と陣営。先週の本馬場での稽古は、全体時計こそ大したことないものの、終いは11秒台。かなり切れそうな印象だ。鞍上の中舘騎手がつきっきりで跨っていることからも期待度の高さが窺い知れる。他に目映りするような馬も不在で、こちらを中心視しておきたい。