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【ジャパンC】有力馬1週前追いレポート
JRA最高賞金額を誇るビッグレース、第30回ジャパンC(GI、芝2400m)が今週末の日曜日、東京競馬場で開催される。ここへ出走を予定している有力馬たちの1週前追い切りの模様を詳細レポート! ブエナビスタ 前走の天皇賞・秋は直線で早めに先頭へ踊り出ると、ゴール前では鞍上スミヨンが何度も後方を振り返る余裕の勝利。着差以上の楽勝だっただけに、ダメージは少なく回復も早かった。水曜、土曜と週に2回キッチリと追い切れており、心配な点は見当たらない。1週前追い切りとなった17日は栗東CWコースを単走で。序盤はゆったり入り徐々にペースアップする“マツパク流”で追われたが、柔軟なフォームから鋭い切れ味を繰り出し、馬なりのままラスト1Fは11秒9をマークした。非常に高いレベルで好状態をキープできていると見ていいだろう。距離、コースともに何の不安もない。ゼンノロブロイ以来となる天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念の3連勝達成へ、視界は良好だ。 ナカヤマフェスタ 春に宝塚記念を制した後、遠征した凱旋門賞でアタマ差の2着。古馬となってから気性面に進境、一気の充実ぶりを見せ国内最強クラスの一角を占める存在に上り詰めた。帰国後はまずまず順調に調整され、2週前追いの10日には美浦坂路で4F52秒8-1F12秒5(馬なり)をマーク。18日の1週前追いはコース追いを予定していたが、馬場入りをゴネて結局坂路追いに。テンから軽快に飛ばし4F48秒8(一杯)の超抜時計をマークした。前日に咳込んで調教を取りやめるアクシデントがあったが、この動きを見るかぎり体調面に不安は感じられない。 オウケンブルースリ 10カ月ぶりの一戦だった京都大賞典を2着後、天皇賞・秋を歩様の乱れから回避。その後の経過が注目されたが、検査の結果は特に問題なし。ジャパンCへの進出が決定した後は、坂路中心に入念な乗り込みが続いている。18日は栗東坂路で本番でもコンビを組むルメール騎手を背に併せ馬。僚馬エノク(古馬オープン)と同入となったが、手応えでは明らかに見劣っておりやや懸念の残る動きだった。馬体そのものは前走時より張りを増しており、仕上がりは上々なだけに最終追いで気配をどのくらい戻してくるかに注目。 エイシンフラッシュ 菊花賞を筋肉痛により直前で回避。ただし馬場入りを休んだのは2日間のみで、すぐに乗り出せており順調にきている。17日は栗東CWコースで格下馬を追走する併せ馬を消化。余裕の脚色のまま鋭く伸び、同入に持ち込んでみせた。時計も6F80秒6?11秒7(馬なり)と上々で、一頓挫あったとは思えない動きを見せている。あとひと追いで万全の状態まで持ってこれそう。 ローズキングダム 菊花賞(2着)後、すぐに坂路で乗り出せており中間の調整は順調だ。馬体は使うごとに厚みを増し、充実期を迎えている印象。その分思うような調整が可能となっている。18日の1週前追い切りは、上村騎手(レースは武豊騎手)を背に栗東坂路で僚馬を追走し、2馬身突き放して先着。4F51秒4-1F13秒0(強め)と時計面も上々だ。一連の好調維持は確かなところだろう。最終追いには武豊騎手が跨る予定。 ペルーサ 毎日王冠に続き、前走の天皇賞・秋でも出遅れ。しかし最後の直線では猛然と追い上げ2着に食い込んだ。勝ち馬ブエナビスタを慌てさせるまでには至らなかったが、スタートさえまともだったなら……と思わせる内容。能力の高さは証明できた一戦だった。17日は安藤勝騎手が駆けつけ、美浦の芝コースで2騎を大きく先行させての併せ馬。終始余裕の脚色で進み、手応えたっぷりのまま同入を果たした。やればいくらでも弾けそうな雰囲気があり、馬体もはち切れんばかりの迫力があって、更なる上昇気配。課題はやはりゲートだけ。 ジャガーメイル 秋初戦の天皇賞・秋では他馬を妨害したとして18着に降着。自身も不利を受けレースになっておらず、その分ダメージがほとんどなかったのは不幸中の幸いか。18日に美浦ポリトラックコースでムーア騎手を背に追われ5F67秒5-1F12秒0をマーク。僚馬を4馬身追走する形から直線に向くと、重心を沈めて矢のような伸び脚を見せ同入を果たした。前走からの上積みは大きそうな雰囲気だ。鞍上ムーア騎手も好感触を掴んだ様子。 ヴィクトワールピサ 凱旋門賞(7着)への遠征後、11月5日に栗東へ帰厩。17日は栗東CWコースで併せ馬を行い、ラストの仕掛けに機敏に応え3馬身先着のフィニッシュ。10日の調教、21日の日曜追いでも併せ馬を消化するなど、意欲的な攻めが印象的。遠征疲れは少なく、体調良好の証だろう。 ジョシュアツリー 初の長距離遠征、初の古馬との対戦だった前走カナディアンインターナショナルS(GI、芝2400m)で勝利。今年の日本ダービーや菊花賞を思わせる超スローの展開のなか行きたがる場面もあったが鞍上がしっかりなだめ、直線では早めに抜け出すと他馬の追撃をしのいだレースぶりは時計(2分32秒7)以上の評価を与えていい。キャリアはまだ6戦の3歳馬で、更なる伸びシロを秘めていそうな雰囲気がある。日本への輸送後、体調に大きな変化はなく白井・競馬学校での調整は順調だ。21日は競馬学校のダートコースで追われ5F74秒0-1F12秒9(強め)をマーク。道中の脚捌きはスムーズそのもので、陣営が強調する順調さを疑う必要はないだろう。これが実質的な本追い切りで、あとは東京競馬場に移動し馬場の感触を確かめる程度になりそう。 ヴォワライシ GIひとつを含め重賞6勝、デムーロ騎手と不動のコンビを組み安定した走りを続けているイタリアの実力古馬。オーナーサイドとの契約があるため、この馬への騎乗が優先されデムーロ騎手が本来騎乗するはずだったヴィクトワールピサの鞍上が一瞬空白となったエピソードは記憶に新しいところ(結局WSJSで来日するマキシム・ギュイヨン騎手がヴィクトワールピサの鞍上を務めることになった)。日本到着後、白井の競馬学校で軽めの調整に終始。飼い食いは良好で体調面の不安はなさそうだ。今週東京競馬場に移動した後、強めの追い切りをかける見込みだ。キャリア11勝のうち7勝が稍重以下のコンディションでのもの。馬場が悪化するようなら浮上を考えておきたい存在。 ※関連ニュース 【天皇賞・秋】5つ目のGI制覇!ブエナビスタが2馬身差の快勝(2010年10月31日) ジャパンCへの招待受諾海外馬10頭が発表(2010年10月29日) 皇帝ルドルフ ジャパンC当日に東京競馬場へ来場!(2010年10月25日) 【凱旋門賞】惜しい! チームエルコンドル・ナカヤマフェスタは2着に大健闘(2010年10月3日) ※関連情報 ★その他のニュース、重賞追い切り速報など「競馬最新ニュース」は要チェック! ★騎手、調教師など競馬関係者ブログが満載の「ブログ王国」はコチラ! ★重賞のデータ予想、追い切り速報など充実の「レース情報」は必見! ★気になるあの馬の能力値は?「指数X」は枠順確定後に無料公開!