おしらせ
【今週の重賞】[アルテミスS]ベルクレスタやロムネヤ、フォラブリューテなど素質馬が集結し、近年稀に見る好カード!
■10月30日、東京競馬場で第10回・アルテミスS(GIII、芝1600m)が行なわれる。
阪神JFの前哨戦として2012年に創設。2014年よりGIIIに格付けされた。その格付け初年の勝ち馬・ココロノアイが阪神JFで3着、チューリップ賞優勝とさっそく活躍を収めると、その後はリスグラシューやラッキーライラック、そして昨年のソダシと、後にGIを制する大物も輩出するようになった。早期育成の時流にマッチした新たな出世レースとして存在感を高めている。
ベルクレスタ(牝2、栗東・須貝)はGI馬を姉に持つ大物候補の1頭だ。半姉のアドマイヤリードは同じ須貝厩舎所属でヴィクトリアマイルに優勝。父がステイゴールドからドゥラメンテに替わった本馬は6月の中京新馬でデビューし2着。勝ったのは次戦で新潟2歳Sを制するセリフォスだった。2戦目の新潟未勝利は33秒8の最速上がりで後続を3馬身半千切る派手な勝ちっぷり。そこで体重が8キロ増えていたのもプラス材料だ。姉がGIを勝った舞台で馬名通りの“至高”の走りを見せるのか。
ソダシとアカイトリノムスメの“紅白コンビ”で3歳牝馬戦線を席巻した金子真人オーナーが今年送り込むのはロムネヤ(牝2、美浦・国枝)。父はディープインパクト。母ヤンキーローズはオーストラリアで芝1400mと芝2000mのGIに勝った活躍馬だ。初戦の中山新馬はマイペースの逃げを打ち、ラスト3Fは加速ラップでまとめる優秀な内容でデビュー勝ちを果たした。戸崎騎手×国枝厩舎は秋華賞馬アカイトリノムスメと同じコンビである点も頼もしい。ただし420キロ前後の小柄な馬体と、「前走逃げた馬は不振」という本レースの過去傾向は気がかり。
勝ち方の豪快さでいえば、フォラブリューテ(牝2、美浦・宮田)の名も挙げなければならない。父はエピファネイアで、母はマイルCSで大輪の花を咲かせたブルーメンブラット。夏の新潟デビュー戦は上がり33秒0の切れ味で2着馬にコンマ7秒差もつけるインパクト大の勝利。きょうだいも新馬から走ってきたが、ここまで強い走りを見せた馬はおらず、ついに母の代表産駒登場か? と大きな期待を抱かせた。美浦ウッドでの1週前追いはC.ルメール騎手が跨って1勝クラスに2馬身先着する抜群の動きを披露。万全の態勢で臨めそうだ。
ノースヒルズ軍団の期待の1頭はシンシアウィッシュ(牝2、栗東・吉村)だ。父はキズナ。外国産馬で仏2歳GI2着馬の半妹に当たる母ザナは中央未勝利ながら、これまで3頭のJRA勝ち馬を産み、全姉マリーナは現在3勝クラスに在籍している。新潟芝1800mで行なわれたデビュー戦はこちらも上がり最速で後続を3馬身突き放す強い走りを見せた。1週前調教では武豊騎手を背に栗東CWで一杯に追われ、80.2-65.3-50.5-37.0-12.0という猛時計を叩き出した。本レースは距離短縮が好成績を収めており、1800mからの臨戦過程は吉と出るかもしれない。
ほかにも、後方から他馬をゴボウ抜きにして3馬身半差という圧巻の新馬勝ちを収めたミント(牝2、栗東・友道)、サンデーサイレンスの奇跡の血量となる、父エピファネイア×母ボンジュールココロという注目の配合でサフラン賞3着のシゲルイワイザケ(牝2、栗東・渡辺)、中山芝マイルの未勝利戦で豪快なマクリ勝ちを決めたサークルオブライフ(牝2、美浦・国枝)など、魅力ある才女たちが多数エントリー。例年以上に素質馬が集結した本レースは、来年の牝馬クラシックを占ううえで重要な一戦となるのは間違いない。
(Text:Hattori)
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