おしらせ
【コラム】スポーツ報知・椎名竜大記者がWIN5を語る
また難しい馬券を始めるの? そんなに売り上げを落としたいわけ? JRAがWIN5導入を発表したとき、私の反応は冷ややかだった。JRAは売り上げ回復の切り札のつもりだろう。だが到底、うまくいくとは思えない。難しい馬券が増え、当たりにくくなれば、配当を手にできるファンは少なくなる。資金が手元になければ、馬券は買えない。払い戻し→馬券購入という循環システムが機能しなくなる。 競馬ファンは、単勝を5レース続けて当てることの難しさを嫌というほど知っている。ひとつの単勝を当てるのも大変なのに、どうやって5レースも続けて当てるのか。確率を考えれば、金をどぶに捨てるようなものではないか。2億円の夢など、絵空事に過ぎない。私は早々に、この馬券は買うまいと心に決めた。 しかしである。いざ予想し、レースを眺めてみると、これは実に基本に忠実な馬券なのだということが分かってきた。1着を当てる。極めて単純明快だが、そこに馬券の本質がある。我々は、したり顔の先輩から「馬券の基本は単勝」と教わった。競馬の「け」の字も知らない初心者に、偉そうに「馬券は単勝」と伝えてきた。そうなのだ。単勝を当てることこそ、馬券の神髄なのだ。 思えば、競馬ファンは(私だけかもしれないが)3連単に思考回路を乱された。3頭を着順通り当てなければならない馬券は、特に3着当てにテクニックを要する。順番に強い馬を買えばいいわけではないのは、皆さんご存じの通りだろう。高配当を狙うなら、確率が低いことを承知で、伏兵に網を張る必要がある。狙いは時にはまり、高配当も手にしたが、だが、それでつかんだ金は、どこか“あなた任せ”。狙い澄まして当てた気がしなかった。 WIN5は、奇をてらう必要はない。あくまで単勝の積み重ね。人気上位で決着しようと、ヒモが狂おうと、2着以下は関係ない。純粋に勝つと思った馬を追い求めればいい。基本はオーソドックスに、ただ、それでも時に穴馬が先頭を駆け抜けることがある。どこで大きい手を狙い、どこをサッと流すか?。さながら一晩中、麻雀を打っているかのようだ。 WIN5は、あらゆるギャンブル脳を刺激し、鍛錬してくれる、極めて質のいい馬券なのだ。しかも、最高2億円の配当を連れて(私は、まだ1万9680円しか当てていないが)。単勝にドカンと賭けた馬が、先頭でゴールを駆け抜ける?。忘れかけていた、"読み切った"というあの爽快感を思い起こさせてくれる、スリリングかつ、満足度の高い馬券なのだ。 改めて、今思う。上級者ほど、ベテランほど、オールドファンこそ、WIN5を買うべきであると。そして、願う。手ぐすね引いて待つ馬券オヤジたちのために、一刻も早く窓口での発売を始めてほしい。(スポーツ報知・椎名竜大) ★スポーツ報知・椎名竜大が本日ゲスト出演予定「AKIBAでKEIBA」はコチラ ★有名大学の競馬サークルが集結『うまカレHP』はコチラ ★毎週土曜18時からはUstreamで「うまゼミ!」をチェック! ★【うまカレ新コラム競馬学概論】函館記念の血統的注目馬Pick Up!!
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