おしらせ
【今週の重賞】[東京スポーツ杯2歳S]イクイノックスがキタサンブラック産駒初の重賞制覇なるか?
■11月20日、東京競馬場で第26回・東京スポーツ杯2歳S(GII、芝1800m)が行なわれる。
朝日杯FSの前哨戦という位置づけでグレードレースに昇格したものの、東京芝1800mという王道コースゆえに年々出走馬のレベルが高くなり、いつしか翌年のクラシックを占う登竜門的なポジションを築くようになった。近10年の勝ち馬を見ても、2011年ディープブリランテと2017年ワグネリアンが日本ダービーを制し、2019年のコントレイルはトリプルクラウンを成就した。今年からGIIへと格上げされ、これまで以上に素質馬が集まることが予想される。
本年の主役はイクイノックス(牡2、美浦・木村)になるだろうか。母シャトーブランシュはマーメイドSに勝ち、3歳時にもローズSで2着した活躍馬。半兄のヴァイスメテオールは今年のラジオNIKKEI賞を制覇している。このように走る素地はありながらも、父キタサンブラックが未知数の新種牡馬である点が不安視されたのか、新潟のデビュー戦はルメール騎手鞍上でも2番人気止まり。ところがレースでは、内枠から軽快に先行し、直線では最速の末脚を発揮して6馬身差の圧勝。相手が弱かったわけでも決してなく、1秒2差も突き放した3着のサークルオブライフはその後2連勝でアルテミスSに優勝している。1分47秒4の勝ち時計も新潟芝1800mでの2歳新馬戦としては破格のタイムであり、出色のハイパフォーマンスであったことは間違いない。中間の調整も至極順調のようで、ここを楽勝すれば来年のダービー馬候補に躍り出るだろう。
血統背景で負けていないのがアルナシーム(牡2、栗東・橋口)だ。父がモーリスで、母父はディープインパクト。そして母の全兄弟が日本ダービー馬のシャフリヤールに皐月賞馬のアルアインという超一流の血筋である。函館の新馬戦ではゲートで出遅れて後方追走。3角から仕掛けられるとスムーズに上がっていき、次位より0秒7も速い上がりを繰り出して2馬身差で快勝を収めた。前述のように素質はメンバー随一。だが滞在競馬でのデビュー戦でも418キロという小柄な馬体と掛かり気味の気性はネック。中間の調教も馬なりばかりで不安が残る。
福永騎手×藤原英厩舎という今年のダービータッグで挑むのはレッドベルアーム(牡2、栗東・藤原英)である。父ハーツクライで、半兄にはともに藤原英厩舎所属でデイリー杯2歳Sに勝ったレッドベルジュールとレッドベルオーブがいる良血馬。6月阪神の芝1800mの新馬では先行策から、こちらも最速の上がりを駆使してデビュー勝ちした。1分47秒9のタイムは優秀なものの、同じく先行して差のない2、3着馬が次戦で勝ち切れておらず、レースレベルにはやや疑問が残る。ただし兄たちが勝ったデイリー杯には出走せず、メンバーレベルの高い本レースに矛先を向けてきた点は注目に値するところ。知将・藤原英師だけに勝算あっての選択かもしれない。
ほかにも、アイビーSでは33秒6の末脚で追い込んで2着のグランシエロ(牡2、美浦・武井)、母クロウキャニオンで、きょうだい12頭すべてが中央で勝ち上がっているダンテスヴュー(牡2、栗東・友道)、横山典騎手×昆厩舎の円熟コンビが手掛けるフェアリードール一族出身・スカイフォール(牡2、栗東・昆)、東京芝2000mの新馬戦を不利な8枠から制して波乱を演じたデリカテス(牡2、栗東・昆)などなど、将来性豊かな優駿たちが多数エントリー。結果を報じる翌日の紙面で、派手な大見出しを飾るのはどの馬になるのか?
(Text:Hattori)
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