おしらせ
今週の2歳戦「ここが見どころ」
日曜函館で行われる函館2歳Sは今年最初の2歳重賞。POGにおいてもスタートダッシュのカギを握るこの1戦にまずは注目だ。 コスモメガトロン(牡、美浦・清水英)は、今年の函館開催で2歳戦の一番時計となる1分9秒7を記録して新馬戦を快勝。清水英師は「もう少し力を抜いて走れればいいんだけど、実戦を使ってから身のこなしが上手になったし、首を使って走れるようになった」とさらなる上昇を確信している様子。 仕上がり途上で挑んだ新馬戦を快勝したファインチョイス(牝、栗東・領家)。初コンビを組むことになり、最終追い切りで初めて同馬に騎乗した上村騎手は「凄い瞬発力だった。せっかくいいチャンスをもらえたし、先のある馬なので、大事に乗りつつ結果も出したい」と意気込みを語っていた。 そして土曜日には、新潟で2歳のオープン特別・ダリア賞も行われる。 新馬勝ちのインパクトなら、京都・芝1200m戦を、直線で抜け出してからはほとんど追ったところなく圧勝したエイシンキンチェム(牝、栗東・高野)が断然か。高野師は「カイ食いがいいので、調整がしやすい。初戦を使ったことで、確実に良くなってきている」と、上積みを強調していた。 中山・芝1200m戦で、2着に5馬身差をつけて快勝したブランダムール(牝、美浦・粕谷)も好内容だったと言えそう。粕谷師は「先々を考えて距離を延ばす。早めに新潟に入れて滞在していることで落ち着きもあるし、追い切りでは左回りもスムーズに走っている」と、新潟滞在の効果が出ているようだ。 今週の新馬戦で注目が集まっているのは、日曜新潟の芝1800m戦だろうか。週中のニュースでも紹介したチュウキチ(牡、栗東・音無)は、半姉にサンアディユがおり福永騎手が騎乗することでもファンの熱視線が注がれているところだろうが、ここではあえてPOG期間中の小倉2歳Sで2着、フェアリーSで3着と重賞戦線で活躍したニシノマオが半姉にあたるニシノプレゼンス(牡、栗東・北出)を紹介しておきたい。プールを併用して入念に仕上げられており、一応の態勢は整った。大久保助手は「入厩3日目でゲート試験に受かったほど、センスのいい馬。プールも使いつつ、ひと追いごとに馬体も絞れてきた。素直すぎておとなしい馬だけど、併せ馬になると勝負根性を発揮してくれる。意外と実戦にいってガラッと変わるかもよ」と、レース本番を楽しみにしている様子。500キロほどの雄大な馬体でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、初戦の走りに注目だ。 同じレースに出走する予定のタイセイグルーヴィ(牡、美浦・池上)について、陣営からは「一杯に追いながら新馬に離されたけど、スピードタイプじゃないし、元々調教ではあまり動かないからね。入厩したころは走りに集中できていなかったけど、先週あたりから気合いが乗ってきて前向きに走るようになってきたよ」というコメントが聞こえてきている。 タイセイグルーヴィと調教パートナーのナムラセレナーデ(牝、美浦・池上)は、土曜新潟5Rに出走する。最終追い切りに騎乗した中舘騎手は「まだ緩い面はあるけど、仕上がりは良さそう」と好感触を得ているが、陣営は「1200mは忙しそうだけど、前向きな気性なのでなんとかならないか」と距離不足を危惧しているよう。先行力に定評のある中舘騎手の手綱捌きで、いかにスムーズに追走できるかも初戦のカギを握りそうだ。 また、同じレースに出走するトニーズホーク(牡、美浦・高木)の高木師は「走りは柔らかいし、ゲートがかなり速い。一本調子な面はあるけどスピードは十分だし、気性的にも1200mは合いそう」とコメント。追いきりでは水準級の時計をマークしており、初戦は3キロ減量ジョッキーでアドバンテージがあるトーセンピアス(牝、美浦・松永康)あたりにも注目しておきたい。 小倉からは、重賞ウィナーのエーシンブランを兄に持つ土曜6Rのエイシンミネラル(牝、栗東・坂口)を紹介したい。坂口師は「まだスピードは十分とは言えないけど、気性は素直だし、レースはしやすそう」とコメント。早めに小倉入りして現地で最終追い切りを行ったことで、直前の長距離輸送の負担は軽減される。他馬と比べて力を出しやすい環境でレースに挑むことができるだけに、初戦から楽しみはありそうだ。 小倉土曜6Rには、今週注目を集めているチュウキチを相手に、最終追い切りで大きく先着を果たしたイツノヒカ(牝、栗東・音無)も出走する。東田助手は「気性の悪い面が徐々に改善されてきたし、走りもゆったりしてきた。この分なら、距離はもう少し延びても大丈夫そうですね」と先々まで見据えたコメントを残している。 小倉土曜5Rに出走するキンシツーストン(牡、栗東・浅見)は、中間の追い切りで好時計をマークしており、注目に値しそう。浅見助手は「ゲートは速い方だし、追い切りも動いている。レースに慣れてくれば、走ってくれると思います」とやや控え目なコメントだが、ダート1000m戦だけに好スタートから一気の押し切りもありそうだ。 日曜の小倉5Rに出走するメイショウハガクレ(牡、栗東・荒川)は、坂路で確実にラスト1F12秒台で脚を伸ばせるようになってきており、最終追い切りは目下連勝中の3歳馬・アフォリズムに先着を果たしている。このレースは、中間の追い切りの動きが目立って良かった馬がいないだけに、初戦からチャンスがありそうだ。 土曜小倉1Rには、九州産未勝利が組まれている。九州産新馬で2着に善戦したカシノエルフ(牡、栗東・日吉)、混合の新馬戦で5着に食い込んだカシノアポロン(牡、美浦・天間)、九州産新馬で1番人気に支持されていたカシノチョッパー(牡、栗東・境直)あたりに注目が集まっており、上位を「カシノ」の馬が独占する可能性が大いにありそうだ。
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