おしらせ
【今週の重賞】[京都2歳S]無傷の重賞ウイナーになるのはキャンデセントかフィデルか
■11月27日、阪神競馬場で第8回・京都2歳S(GIII、芝2000m)が行なわれる。
2014年にオープン特別から重賞に格上げ。京都芝2000mで行なわれていたが、京都競馬場の改修工事に伴い、昨年に引き続き今年も阪神芝2000mで開催される。重賞昇格後の好走馬を見ると2017年2着のタイムフライヤーがホープフルSに勝ったくらいで、その後のGI戦線で活躍した馬は見当たらない。ただし、かつて阪神芝2000mで行なわれていた2歳重賞・ラジオたんぱ杯(ラジオNIKKEI杯)からは多数のクラシックホースが輩出したように、同コース施行の本レースから来年の活躍馬が生まれる可能性はあるかもしれない。
今年のダービートレーナー・藤原英師が送り込むのがキャンデセント(牡2、栗東・藤原英)である。父ディープインパクト。母は芝・ダート問わず中央の短距離戦で5勝した米国産のトータルヒート。新潟芝2000mの新馬戦はタイム・ラップ面は平凡ながらも1番人気に応えてデビュー勝ちを収めた。鞍上の福永騎手は「加速に時間がかかった。これからもっとよくなる」と不満げなコメントを残していたが、それは大きな期待の裏返しともとれる。父ディープに米国産の肌は“ダービー配合”。1週前調教ではウッドコースで自己ベストのタイムをマークしており成長の跡がうかがえた。ここを快勝すれば、一気に来年の主役に躍り出る。
スケールの大きさではフィデル(牡2、栗東・友道)も負けていない。父はハーツクライ。2016年米GI・BCジュヴェナイルフィリーズに勝ち、同年の北米最優秀2歳牝馬に選ばれたシャンパンルームを半姉に持つ超良血だ。昨年のセレクトセールで1億9000万円(税抜)の高額で落札された。7月の小倉芝1800mでデビューし、単勝オッズ1.1倍の圧倒的人気に応えて楽勝。勝ち時計は遅かったものの、ラスト4Fから「12秒8-11秒8-11秒0」と急加速したレースラップは見どころがあった。また1週前追いではウッドの併せ馬で7Fから時計を出され、3F36秒2-1F12秒0という猛時計を叩き出している。こちらも順調に本番を迎えそうだ。
未勝利組で面白そうなのがジャスティンロック(牡2、栗東・吉岡)。父は現2歳が産駒2世代目となるリオンディーズ。母のフラワーロックは中央で4勝を挙げた。中京芝2000mでの新馬戦は2着に敗れたのだが、1着馬は超スローペースを楽逃げしたもの。道中外々を進み、直線では33秒6の最速の上がりで勝ち馬を追い詰めた本馬がもっとも強い競馬をしていた。続く阪神芝1800mで行なわれた未勝利戦で評判のディープ産駒をアッサリ下して駒を進めてくる。2戦連続で上がり最速をマークし、末脚の伸びは確実。混戦になったときは新馬組より1戦多い経験値がモノを言うかも。
ほかにも、そのジャスティンロックを初戦で負かしたディープインパクト産駒のトゥデイイズザデイ(牡2、栗東・池江)、同厩舎で札幌2歳Sに勝ったブラックホールが半兄のライラック(牝2、美浦・相沢)、渋太い競馬がウリで新種牡馬・ディーマジェスティの産駒であるディープレイヤー(牡2、美浦・大和田)など、上位に食い込んできそうな素質馬も参戦する。タフな阪神芝2000mでの熱い攻防が楽しみだ。
(Text:Hattori)
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