おしらせ
【今週の重賞】[ジャパンC]三冠馬コントレイルは有終の美を飾れるか
11月28日、東京競馬場で第41回・ジャパンC(GI、芝2400m)が開催される。
コントレイル(牡4、栗東・矢作)はこのレースを最後に引退する。昨年、父ディープインパクト以来となる無敗での牡馬クラシック三冠制覇を成し遂げたが、菊花賞後に参戦したジャパンCでは女傑アーモンドアイに及ばずの2着。今年に入ってからも大阪杯3着、天皇賞・秋2着と歯がゆい結果が続いている。大阪杯、天皇賞・秋と雨に泣かされた感もあり、陣営が願うのは好天だろう。ダービーを制した思い出の舞台で有終の美を飾れるか。
シャフリヤール(牡3、栗東・藤原英)は今年のダービー馬。ダービーでハナ差下したエフフォーリアはその後古馬を相手に天皇賞・秋を制した。こちらもコントレイルと同様に、前走の神戸新聞杯で空模様に泣かされたクチ。3月の毎日杯を当時の芝1800m日本レコードタイで駆け抜けたように、良馬場のスピード比べならコントレイルにもヒケをとらない能力の持ち主だ。鞍上は毎日杯を制した際のパートナーである川田騎手にスイッチ。世界を知る鞍上はダービー馬をどのように導くだろうか。
今年のオークス馬ユーバーレーベン(牝3、美浦・手塚)はエリザベス女王杯を蹴って牡馬相手のジャパンCに参戦する。脚部不安明けとなった前走秋華賞では大敗してしまったが、オークスも叩き3戦目で制したようにレースを使いつつ調子を上げるタイプなので上積みは見込めそうだ。父ゴールドシップ譲りのスタミナを活かして歴戦の強豪に挑戦状を叩きつける。強い3歳世代の勢いをシャフリヤールとともに見せつけることができるか。
オーソリティ(牡4、美浦・木村)は約半年ぶりとなった前走のアルゼンチン共和国杯を快勝してここに臨む。東京コースを大の得意としており4戦3勝2着1回、重賞3勝は全て東京コースという徹底ぶりだ。前走に引き続き鞍上に迎えるのはリーディングトップをひた走るC.ルメール騎手。名手がこの馬を選んだというだけで期待できる。エフフォーリアやアカイイトなどこの秋のGIで旋風を巻き起こしているシンボリクリスエスの血も後押しになりそうだ。
今年のジャパンCにアイルランドとフランスから計3頭の外国調教馬が参戦する。その3頭についても紹介しておこう。
ブルーム(牡5、愛・A.オブライエン)は今年7月の仏GI・サンクルー大賞でGI初制覇。武豊騎手が騎乗した凱旋門賞では11着と敗れたものの、前走のBCターフでは直線でいったん先頭に立ち、見せ場たっぷりの2着と好走した。その実力については折り紙付き。後は日本の馬場に対応できるかどうかがカギになりそうだ。鞍上は2019年以来の来日となるR.ムーア騎手。世界の名手の手綱さばきにも注目したい。
BCターフ4着のジャパン(牡5、愛・A.オブライエン)も参戦。3歳時にパリ大賞、英インターナショナルSとGIを連勝した実力馬。古馬になってからはGI勝ちこそないものの、英GIII・オーモンドSでは欧州トップステイヤーのトゥルーシャンを下したり、米GI・ソードダンサーSでは米国芝路線のトップホースの一頭であるグーフォにクビ差の2着と食い下がったりと実力に衰えは見られない。武豊騎手とのタッグによりどのような化学反応が起きるだろうか。
グランドグローリー(牝5、仏・G.ビエトリーニ)は2走前の仏GI・ジャンロマネ賞で待望のGI初勝利を飾った。2020年のBCフィリー&メアターフなどGI2勝のアウダーリャを下しての勝利は価値が高い。血統表にあるアルザオ=ライトオブホープの全きょうだいクロスが目を引くこの馬。シュヴァルグランなどのジャパンC好走馬を送り出したマキャヴェリアンの血を引くこともあわせて考えると、今年の外国調教馬3頭の中で最も馬場適性がありそうなのはこの馬にも思える。鞍上は日本のファンにもお馴染みのC.デムーロ騎手が務める。ユーバーレーベンに騎乗する予定の兄・M.デムーロ騎手との共演にも注目したい。
この他にも2016年の日本ダービー馬で、前走の京都大賞典で5年1カ月ぶりの勝利を飾ったマカヒキ(牡8、栗東・友道)、2018年の日本ダービー馬ワグネリアン(牡6、栗東・友道)、昨年の菊花賞でコントレイルをクビ差まで追い詰めたアリストテレス(牡4、栗東・音無)など好メンバーが集結した一戦。世界レベルの名レースになることを期待したい。
(Text:Hiraishi)
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