今週の2歳戦「ここが見どころ」

今週はラジオNIKKEI杯2歳Sが行われる。このレースから後のクラシック活躍馬が毎年のように出ているだけに注目の1戦だ。それでは陣営コメントを中心にお伝えしていこう。 京都2歳Sを勝ち、ここも人気となりそうなトリップ（牡、栗東・松田博※写真）。松田博師は「おとなしくて調整のしやすいタイプ。今週の動きも文句なし。並んだら抜かせない勝負根性もある。ここを勝って先につなげたい」と話していた。 札幌2歳Sを勝って以来となるグランデッツァ（牡、栗東・平田）。中間、筋肉痛が心配されていたが、平田師は「先週の金曜に筋肉痛が出て、休ませたけど、1日だけ。回復が早かったので、その後は問題なく調整できた。追い切りの動きも良かったし、レースでも力は出せそうです」とコメント。 同じく札幌2歳S2着以来のゴールドシップ（牡、栗東・須貝）。須貝師は「今週は終い重点の指示。ラスト2ハロンが12秒8-12秒6だから、思い描いた通りの調整だよ。休養前はまだ若さを前面に出していたけど、今はどっしりして落ち着きがあります。体の線もはっきりしてきて、メリハリのある馬体になってきました。当然、勝ち負けを期待していますよ」と話してくれた。 エタンダール（牡、栗東・藤原英）の田代助手は「短期放牧に出ていたが、ここを目標に帰厩。稽古でも終いがしっかりしてきたし、落ち着きもある。成長しているね。相手は強いが、勝負できる仕上がり」とコメント。 エーシングングン（牡、栗東・田所）については大賀助手から「今週はラスト気合をつけた程度。先週ビシッとやってあるから、これで十分。まだ幼くてフラフラするところがあるが、気合をつければハミをとる。前走は控える競馬で切れる脚も見せてくれた。伸びしろはある」と話が聞けた。 ブライトライン（牡、栗東・鮫島）の伊藤助手からは「前走後は2週間ほど放牧に出していたが、仕上げは万全。状態は凄くいい。フラフラする面もましになってきたので今回はチークを外す。課題は折り合い。前走でも1、2コーナーにかけて行きたがっていた。そこさえクリアすれば」と課題が挙がった。 サンライズマヌー（牡、栗東・音無）の音無師は「前走はメンバーも揃っていた中であの勝ちっぷりだからね。攻め馬通りに走ってくれた。それでもまだ体つきは太かったんだよ。今回もしっかり調整して、体が締まって動きにはさらに迫力が出てきた感じ。重賞になるから楽ではないけど、どんな競馬をしてくれるか楽しみにしています」とコメント。 エネアド（牡、美浦・戸田）については自ら稽古をつけた戸田師から「前走は道悪でノメって、走りづらいこともあり、掛かってしまっていた。今週の天気予報からも良馬場で臨めそうだし、それなら2000mの距離も大丈夫。新潟の時に長距離輸送を経験しているからそれもOK。楽しみにしている」と話が聞けた。 今週は中山でも芝2000mのオープン特別・ホープフルSが行われる。ハイクラウン（牡、美浦・松山康）の陣営からは「初戦はまだ馬体に余裕がありながら、文句なしの勝ちっぷり。デビュー前から素質は感じていたのは確かだが、先々を期待させるレースぶりだったよ。ただ、走りを見ていると直線はモタれて修正しながらだったし、本質的に左回りはあまり得意ではないのかもしれない。そういった面から右回りの中山コースに変わるのは好都合。ここはオープン特別だけど1勝馬が大半を占めているので臆することはないでしょう。クラシック戦線が楽しみになるようなレースを期待」とコメントがとれた。 初戦はパドックで馬っけを出しながら勝利したサトノプライマシー（牡、美浦・堀）。橋本助手は「もともと危なっかしい面があり、初戦も入選後に逸走しかけてラチに突っ込みそうになるくらいでした。外人騎手でなかったら、勝つどころかゴールもできていなかったと思います。1回使ったことでだいぶ落ち着いてきたので、オープンのここに入ってどうかですね。素質的には十分通用していいと思います」と期待を寄せていた。 前走は直線でスムーズさを欠いて力を出し切れず終わったブライアンズオーラ（牡、美浦・二ノ宮）。三浦助手は「直線で行き場をなくしてしまった前走だが、改めて力を感じる走りだった。ヨシトミが乗って好感触だったようで気配は上向き。距離は2000mまでは守備範囲で、ここでいいレースをするようならば来年が楽しみになる」と教えてくれた。 中山ではもうひとつオープン特別が行われる。芝1200mのクリスマスローズSだ。エクセルシオール（牡、美浦・池上）の陣営からは「福島2歳Sは中舘騎手がハナをとり切ってくれたし、うまくいったね。当日は降雨と最終週の影響でだいぶ馬場が荒れていたが、インコースはローラーをかけて馬場を固めていたので、ラチ沿い1頭分くらいは問題なく走れたんだ。もろもろ恵まれた感はあるが、力はある馬なので気分よく走ればあれくらいはやれていいからね。1400mでも距離が長い馬なので使うレースが限られてしまうし、前走後は1200m戦のここを目標に調整。将来的にはダートの短距離馬になる印象はあるが、スピードと完成度の高さでここもなんとか」と期待していた。 前走は直線で包まれながらも、ゴール前鋭い切れ味で差し切ったラフレーズカフェ（牝、美浦・小島太）。小島太師は「前走でもプラス6キロと太めだったから、中1週で使うのはプラス。1200mは引っ張らないで折り合えるから合うようだ。直線であれだけ切れれば、オープンに入っても引けはとらない」と自信を持っていた。 ジャーエスペランサ（牡、美浦・石毛）の山口助手からは「前々走は距離が長かったし、前走はスタートで出遅れしたうえに、直線は包まれて抜け出せず終い。デキ自体は悪くはないし、スムーズな競馬さえできれば、オープンのここでも十分太刀打ちできるよ」とコメントが聞けた。 ダートの500万特別・樅の木賞には白毛馬マシュマロ（牝、栗東・吉田）が2戦目の登場。高島助手からは「新馬戦を勝った後は放牧に出さずに厩舎で調整。新馬戦の前よりも中間は動きが良くなっています。血統もいいし、センスと素質はメンバーの揃ったここでも上位でしょう」と期待のコメント。 UMAJIN-POGの指名期間も有馬記念デーの25日をもって終了。デビュー直前で指名馬を選べるのもこれで最後だ。まだ指名枠を残している方は新馬戦のピックアップも参考にしていただきたい。 まずは日曜中山4Rのミステリーコード（牡、美浦・藤沢和）。半姉のシークレットコードは阪神JF２着馬。母マジックコードは社台ファーム期待の繁殖牝馬で、毎年サンデーサイレンス系を初めとする高額な種牡馬がつけられている。その6番仔として誕生した本馬について藤沢和師は「これまでネオユニヴァース産駒はあまり好みの馬がいなかったが、これだけはウチで預からせてくれとオーナーに頼んだ」と期待している。父産駒らしく骨格が丈夫で、パワー十分のダイナミックなフォーム。調教に跨る田面木騎手（レースは武豊騎手）も「先週のニホンノチカラ（新馬戦2着）より、上のモノを感じる」と話しており、注目の1頭だ。 土曜阪神7Rでは週中のニュースでお伝えしたトーセンホマレボシ（牡、栗東・池江）が注目されるが、ここでは外国産馬サウンドガガ（牝、栗東・佐藤正）を紹介。平野厩務員からは「トレーニングセール出身。牝馬特有のイレッポな面はあるが、稽古ではなかなかいい動きをする。スピードがあるし、ゲートも速い部類」と期待のコメントが聞けた。 日曜阪神5Rは芝2000m戦ということで、良血馬もチラホラ。ブランクヴァース（牡、栗東・藤原英）は半姉に同厩の活躍馬ワイドサファイアがいる血統だ。最終追い切りは栗東Cウッドで87秒8-70秒8-55秒0-40秒0-11秒6を一杯でマーク。併せで遅れたが、相手は今週重賞に出走するエタンダールなので、仕方ないところ。終いの伸びは上々といえる。年明けデビューの選択肢もあっただけに、ここに出てくるのは仕上がったからとみていいだろう。 日曜阪神6Rではメイショウゲンブ（牡、栗東・増本）をピックアップ。樋口助手からは「スタートが速くいいスピードがある。小脚も使えそうなタイプ。芝ダートどちらもこなせそうだが、ジョッキーの進言でまずはダートに」と話が聞けた。 ★ラジオNIKKEI杯2歳Sの指数Xはこちらから ★ラジオNIKKEI杯2歳Sの追い切り情報はこちらから

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