おしらせ
【マイルCS】大混戦の様相 各馬にチャンスあり!
秋のマイル王決定戦・マイルCS(GI、芝1600m)が17日、京都競馬場で行われる。安田記念では別路線から来たロードカナロアにあっさり勝たれてしまったように、絶対強者が存在しないのが現在のマイル戦線で、そのロードカナロアそして安田記念2着だったショウナンマイティの名がない今回のメンバーなら、どの馬にもチャンスがありそうな雰囲気だ。
ダノンシャークはGI勝ちの実績こそないが今期充実の走りを見せており、ここで悲願のGI撮りに挑む。昨年このレースでは6着だったが、直線の不利があってのもの。京都金杯では2年連続で連対しており、コース適性が悪かろうはずもない。前走が12キロ減での出走で、さらなる馬体減りに一抹の懸念を感じるが、1週前追いでは坂路でしっかり負荷をかけられる併せ馬を消化していた。馬体維持が念頭にあればソフトな調整となるはずで、しっかり回復していると見ていいのではないか。
クラレントもGI勝ちはないがエプソムCでジャスタウェイを撃破、前走毎日王冠ではそのジャスタに0秒1差3着と、力量はここで勝ち負けしていいだけのものはある。1週前追い切りでは栗東坂路で好タイムをマークするなど、4カ月ぶりの前走をたたいた上積みは大きそう。
昨年の覇者サダムパテックが連覇を狙ってエントリー。レースは異なるが安田記念からの休養を一度叩き、中2週でマイルCSで、というのは昨年と同じ臨戦過程だ。その前走スワンSは勝ち馬のペース駆けを捉えられずに終わったが、58キロを背負いながらメンバー最速の上がりを繰り出しての3着なら、叩き台としては問題なし。和田騎手が跨った1週前追い切りではその日の栗東坂路1番時計(4F52秒3)をたたき出しており、状態はきっちり上向いているだろう。
秋に1戦叩いた分、そして斤量54キロというアドバンテージがあったにせよコパノリチャードは骨っぽいメンバーが揃っていたスワンSを鮮やかに逃げ切った。今年2月にはアーリントンC勝ちがあり、1F延長はこなせそう。中間はソフトに徹した調整で状態はなんとか平行線といったところか。
昨年は春にNHKマイルCを勝ち、毎日王冠では強豪古馬を撃破したカレンブラックヒルは今春の安田記念(14着)後、ぶっつけでここへの臨戦となる。10月上旬から入念に乗り込まれているが、1週前の併せ馬で500万下条件馬にてこずるなどいまひとつ気合いが乗ってきていないようだ。最終追い切りでどこまで変わってくるかに注目。
今年の京都記念勝ち、春の天皇賞では2着のトーセンラーが自身初のマイル戦に臨んでくる。いささか唐突な感は否めないが距離適性というより「京都外回りにおける無類の強さ」を信じて、というのが陣営の主張。これまでのキャリアで最短距離だったのが3歳時のきさらぎ賞だが、リキサンマックスあわやの逃げ切り勝ちを阻止しオルフェーヴルの追撃も凌いだ勝ちっぷりで、あと1F短縮もなんとかなりそうではある。11月6日の1週前追いでは栗東坂路4F51秒9(一杯)と好タイムをマーク。状態面は文句なしだ。
ヴィクトリアマイルで3着など今年は重賞で5走し、いずれも掲示板を確保しているマイネイサベル。混戦だけにこの安定味を活かしての上位進出は十分に考えておきたい。前走は休み明けでプラス12キロ。ひと叩きされここへ上積んで来るのは必至の状況だ。
リアルインパクトは前走でおよそ2年ぶりに連対を果たし、復調気配を見せている。1週前追いでは天皇賞・秋を外傷で回避したダークシャドウとの併せ馬で6Fからビッシリ追われるなど、力は出せそうなデキにある。ダークシャドウも一頓挫を感じさせない動き。
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ダノンシャークに福永「本格化した感じ」(スポーツ報知)
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