おしらせ
【JCダート】充実ホッコータルマエ中心に多彩な強豪揃った
国際招待レースとして、そして現行の名称としても最後の開催となるJCダート(GI、ダ1800m)が12月1日、阪神競馬場で行われる。強豪揃いの現在のダート界、大井の東京大賞典と並ぶ年末の砂猛者最強決定戦に注目だ。
11月4日に地方競馬の祭典・JBCクラシックを制したのがホッコータルマエ。昨年、3歳時に挑んだJCダートでは3着だったが、今年に入りJBCクラシックを含めてJpnIを3勝と目下の充実ぶりには目を見張るものがある。中間は栗東坂路で順調に調整されており叩き3戦目、万全な仕上がりでJRAのGI初制覇を目論む。
そのホッコータルマエに10月の南部杯で土をつけたのがエスポワールシチーだ。当初は前走のJBCスプリントで引退の予定だったが、あまりの完勝ぶりにJCダートを引退レースに再設定。一時期は不振に陥っていたが今年はフェブラリーSで2着、かしわ記念で2着(ここではホッコータルマエの後塵を拝した)、そして南部杯、JBCスプリントでの連勝と復活を遂げた印象。マイルがベストの印象があるが2009年には2着に3馬身差以上をつけこのレースを制しており、適性は問題なし。中間も良く動いており単なる顔見せに終わらず、大輪で自らの花道を飾る可能性も。
昨年このレースを制したニホンピロアワーズは6月の帝王賞2着から、ぶっつけでの臨戦になる。本来はJBCクラシックで復帰の予定だったが、仕上げに手間取ってここまで延びたのは陣営にとって誤算だろう。焦点はやはり仕上がり具合だが2週前追いでは併走馬に遅れ、1週前は時計こそ詰めてきたが追われたほどの伸びはなかった。直前でどこまで変わってこれるか。
一昨年、昨年とこのレースで2着。今期もGI、JpnIでの勝ち鞍こそないものの常に上位争いに加わっているのがワンダーアキュートだ。前走JBCクラシックはホッコータルマエに及ばずの2着だったが、大外枠が祟った分もあった。中間は逆襲を期し、しっかり負荷をかけられ攻められている。上積みはありそうだ。
芝路線を進んでいたベルシャザールは今年5月からダートへ路線を転換して以来、順調に好走を続け前走の武蔵野Sで重賞を初制覇。また今年4月の京葉Sが初ダート戦だったブライトラインも、前走みやこSでダート重賞を初制覇。それぞれダートGIへは初進出で一気の相手強化となるが、いずれも砂では底を見せていない勢いがある。一気に突破、というシーンも考えておきたいところだ。
今回は久々に海外招待馬が参戦。パンツオンファイアはアメリカで活躍を続け現地で重賞4勝しているがGI勝ちはなく、国外への遠征はこれが初めて。右回りのコースも初めてで、この点はやはり懸念材料になろう。前走が2カ月ぶりの一戦であり、状態面は上向きと見て良さそうだ。なお、馬名のパンツは下着のパンツではなく「ツーパンツスーツを格安で」のようにズボンの意。「ズボンに火」であり、日本語で言う「尻に火が回る」と同じで、慌てふためく状態の比喩表現だ。
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