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【有馬記念】復活か?有終の美か? オルフェ対ゴールドシップ対決の様相

2013年の掉尾を飾るグランプリ、有馬記念(GI、芝2500m)が12月22日、中山競馬場で行われる。ジャパンCを制したジェンティルドンナ、日本ダービー馬キズナ、菊花賞馬エピファネイアの回避により俄然、オルフェーヴルとゴールドシップの対決ムードが漂ってきた。もちろん他馬にもチャンスは十分。

2度目の凱旋門賞挑戦も悔しい2着に終わったが、オルフェーヴルは間違いなく世界レベルの力量の持ち主。海外帰りは昨年のJCで経験しているがゴール前でジェンティルドンナに不利を受けながらハナ差の2着だし、有馬記念は一昨年後方から早めに動いて完勝、鞍上も国内では不動のコンビを組んできた池添騎手が務め、ここへ向けての死角は極めて少ない。あとは体調面がどうかだけだろう。1週前追い切りではこの中間初めてしっかり負荷をかけられ、準オープン馬にクビほど先着している。突き放せなかったあたりはまだピークのデキにはないのかも知れないが、最終追いでちょうど仕上がってきそうな雰囲気だ。レース後には自身の引退式が控えており、有終の美を大輪で飾りたい。

昨年このレースをひとまくりで制したゴールドシップは、不可解とも言える天皇賞・春の敗北から立ち直って今年の宝塚記念を制覇。グランプリ連覇を果たした。しかし秋は初戦の京都大賞典での5着に続き、立ち直ってくると思われたJCでは15着とデビュー以来始めて掲示板を外す惨敗を喫した。稽古の動きなどからは肉体的な衰えは感じられず闘争心、精神面の部分で迷路に入り込んでしまった感はあるが、力量はもちろん国内トップクラス。“きっかけひとつ”あれば、ここも当然勝ち負けできるはず。そのきっかけのひとつが鞍上スイッチ。これまで不動のコンビを組んできた内田騎手に替わって、ライアン・ムーア騎手へと変更になっている。ジャパンCでは岩田騎手からスイッチとなったジェンティルドンナを勝たせた“優勝請負人”が悩めるゴールドシップを覚醒させることができるか。

エイシンフラッシュもここが引退レース。日本ダービーに秋の天皇賞勝ちと、ややもすれば東京巧者というイメージが強いが一昨年がオルフェーブルに0秒1差2着、昨年はゴールドシップに0秒5差4着と有馬記念でもいい走りができている。例年、ジャパンCでいったん成績を落とし有馬記念で好走というのがパターン。メンバー構成的に流れは落ち着きそうで、この馬向きの流れが予想され前走10着だけで見限るのは早計だろう。秋に3戦使われ、さすがに上積みは少ないだろうが中間はウッドで軽快に動いており、デキ落ちは感じられない。

前走ジャパンC時、指揮官が「まだ時間がかかる」と評したトーセンジョーダンだったが、勝ち馬ジェンティルドンナからハナ+クビ差の3着。一昨年、天皇賞・秋をレコードタイムで制しながらもここ1年半は低迷期に入っていた実力馬が立ち直りを見せた。不満の残る状態を使われ、この中間の栗東ウッド調教では絶好な動きを披露。AJCC勝ちがあり、2010年と2011年の有馬記念ではそれぞれ0秒3差の5着と中山適性も問題なし。自在脚も魅力で、差し馬勢の末脚が不発ならこの馬のチャンスは大きくなる。

2011年の日本ダービー、菊花賞でそれぞれオルフェーヴルの2着。準2冠馬とも言えるウインバリアシオンは長期休養に入っていたが、1年5カ月ぶりの実戦だった前走金鯱賞で馬体重30キロ増もなんの、3着に入ってみせた。それも、前残りの展開を差し込んできてのものだけに、休み明けならば十分すぎる走りで、地力に衰えのないことを証明したと言っていいだろう。1週前追いが中間の初時計となったが、スムーズに伸びており、反動はほとんどなさそう。脚元、ツメの不安もなくいい状態にある。天敵オルフェーヴルに一矢報いることはできるか!?

JCのワンツーが回避なら、このメンバーにあってアドマイヤラクティの力量もそれなりには評価できよう。アルゼンチン共和国杯で2着、JCで4着と距離はベストの感はあるし、条件戦とは言え中山で2勝しており今回コース相性もいい。極端な高速決着では分が悪そうだが、渋太さ比べに持ち込めれば上位浮上の可能性十分。

去勢してからは安定した走りを続け、前走自身2度目のオープン級挑戦だった金鯱賞を制したのがカレンミロティックだ。オープン初挑戦だった2走前札幌日経オープンは8着だが洋芝がフィットせず、牧場から直接函館入りした分追い本数も少なかった。前走が本来の姿だろう。斤量1キロ増だが、前走の楽勝ぶりからGI舞台でも互角以上にやれておかしくない。中間の調整は15-15にとどまっており状態面の上積みは強調しづらいが、展開はこの馬向きになりそうで、決して軽視できない存在だ。

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