おしらせ
【スプリングS】アジア超特急はここも通過点
3月23日、中山競馬場では3着までに優先出走権が与えられる皐月賞トライアル・スプリングS(GII、芝1800m)が行われる。2歳王者が実績では頭ひとつ抜けているが、皐月賞へのほぼ最終便であり権利獲りを狙う伏兵馬の激走も考えておきたい。
自身初の芝レースだった一戦でGI制覇を成し遂げたアジアエクスプレスがここから始動。その前走はムーア騎手の好騎乗もあったが、ゴール前で類まれな切れ味と勝負根性を発揮しており、距離が伸びても十分通用しそうな雰囲気まで感じさせた。前走と同舞台のここをあっさり通過点にしてしまってもおかしくない。2月下旬から時計を出し始め、調整は順調に進んでいる。1週前追いは戸崎騎手を背に美浦ウッドで古馬1000万下を追走。先輩馬をアオりにアオってから抜き去り、4馬身以上突き放しての先着と、絶好の動きを見せた。いきなり力を全開できそうなデキに仕上がったか。
早くから周囲では素質が評価されていたベルキャニオン。前走は自己条件戦も視野にはあったが、共同通信杯が雪で順延となりローテ上に転がり込んできたこともあって、陣営は敢えての格上挑戦に出た。結果はイスラボニータに0秒2差の2着。勝ち馬には現時点での完成度の差を見せ付けられた格好だが、上がり脚はメンバー最速の33秒1と力の一端は示している。現在の持ち賞金は皐月賞進出へのボーダーライン上と言える1150万円で、仮にこのままならダービー進出はとてもおぼつかない。ここでの賞金加算は至上命題だろう。中間は軽めの調整ながら素晴らしい動きを見せており、上昇一途という感。馬体もスッキリと見せている。
新馬戦で圧巻の勝ちっぷりを見せたモーリスは続く京王杯2歳Sで1番人気に推されるも6着。自己条件戦で2勝目を挙げ挑んだ前走シンザン記念で1秒1差の5着。デビュー2戦目以降大崩れこそないが、ジリ脚で瞬発力勝負は不向きだった印象だ。距離延長、荒れ馬場中山でなら浮上の可能性を考えておきたい。中間は好タイムを連発しており、デキ落ちはない。
3カ月の休み明けだった前走をあっさり勝ったロサギガンティア。それでも直線では前が壁になるシーンがあったもので、器は重賞級のものがありそう。中間は緩めず乗り込まれており、1週前追いでは準オープン馬と互角以上の動きを美浦坂路で見せた。前走以上の状態だろう。
【関連リンク】
アジアエクスプレス「力のいる今の馬場は合いそう」(東京スポーツ)