おしらせ
【桜花賞】ハープスター 調整過程は雲泥の差
4月13日、牝馬クラシックの第一弾となる桜花賞(GI、芝1600m)が阪神競馬場で開催される。
1番人気に推された阪神JFは道中のゴチャつきが祟って2着に敗れたものの、前走チューリップ賞ではノーステッキから次元の違う伸び脚を披露して快勝と、改めて世代トップの力を誇示したハープスター。同舞台で行われるクラシック初戦を、あっさり通過点にするかに注目だ。栗東ウッドでの3頭併せとなった1週前追い切りは大きく先行した僚馬レーヴデトワールを目標に、4歳オープン・ラウンドワールドと併走する実戦想定の内容だったが、しっかり追われたラストで鋭い伸びを見せて同入に持ち込んでいる。前走時の調整過程ではいささか重い動きを見せていたが、一度使われた今回は雲泥の差。レース当週は流す程度で大丈夫だろう。
阪神JFではゴール前に格別の勝負根性を見せ、ハナ差でハープスターを凌いでみせたレッドリヴェール。ひと息入っており、しかもタフな馬場だったデビュー2戦目の札幌2歳Sの勝利も大きく評価できるもので、こちらも世代トップクラスの力を持ちあわせていると言っていいだろう。阪神JF勝ちからぶっつけでの桜花賞挑戦は異例ではあるが、細身とあって詰めて使えないタイプであり、誤算や一頓挫があってのものではなく、予定のローテーション。大きく割り引いて考える必要はないだろう。1週前は栗東にかけつけた戸崎騎手を背に坂路で追われ、古馬500万下に対し追走先着。時計は4F53秒6-1F13秒0(強め)と、坂路でそこまで動かないこの馬なりには上々のタイムが出ている。馬体には張りがあり、ほぼ態勢は整ったか。
重賞初挑戦が初の関西圏でのレースとなる阪神JFだったが、レッドリヴェール、ハープスターのハナ差決着にクビ差の3着にまで迫ってみせたフォーエバーモアも相当器は大きい。前走クイーンCは2着馬にクビ差まで迫られたが正攻法から抜け出したところを猛襲されたもので、着差以上に強さを感じさせるものだった。使われている順調度に2度目の阪神遠征で慣れも見込めそうだし、再度勝ち負けに持ち込むシーンも十分。前走後は放牧でいったんリフレッシュされ、帰厩後の調整は狂いなく来ている。美浦ウッドでの1週前追い切りには蛯名騎手が騎乗し、僚馬を3馬身ほど追走。直線まで持ったままで、一気に弾け同入に持ち込んだ。確実に前走以上のデキ。
2歳時は徹底先行一辺倒だったが、今年初戦のフィリーズRでは好位から折り合って2勝目の重賞Vとなったベルカント。朝日杯FSでの止まり方を見るとやはり1200m?1400mがベストな感はあるものの、脚質に幅が出たぶんなんとかこなせそうな雰囲気はある。1週前追いでは余力を残して古馬1000万下に先着。休み明けを使われて型どおり上昇しているようだ。
阪神JFで勝ち馬に0秒4差の5着だったマーブルカテドラル。今年初戦、1番人気に推されたアネモネSは4着に敗れたが、デキひと息で前残りの流れにも泣いたもの。使われた上昇度があれば、上位争いは可能だろう。ただし中間は1週前に軽めの一本のみと、上積みは強調しづらい。直前の追い切りでどこまで動けるかだろう。
デキ抜群で挑んだ中山マイルのアネモネSを逃げ切って勝ったのがペイシャフェリスだ。この中間は1秒以上先行した相手に対し追走先着を果たすなど、勝って更に状態をアップさせている感。前走が枠(1枠1番)と展開に恵まれただけ、と一概にフロック視するのは禁物かもしれない。
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