【日本ダービー】イスラボニータら有力馬最終追い

6月1日に東京競馬場で開催される日本ダービー（GI、芝2400m）に出走を予定している各馬の最終追い切りが、美浦・栗東両トレセンおよび京都競馬場で行われた。

皐月賞馬イスラボニータは美浦ウッドで主戦・蛯名騎手を背に併せ馬を敢行。古馬1000万下を1秒近く追走し、脚色で圧倒しながら直線半ばで並びかけたが、先週の時点で十分仕上がっているため敢えて追わずクビ差まで詰め寄ったところでフィニッシュとなった。追えばいくらでも突き放せそうな雰囲気で馬体、気合いともに絶好を思わせ前走時から大幅上昇と見ていい。

皐月賞2着のトゥザワールドは栗東ウッドで川田騎手が跨り、先週に続き全兄トゥザグローリー相手の併せ馬。相手を5馬身ほど先に見ての追走だったが、余力を残したながら一気に抜き去り3馬身の先着フィニッシュを果たしている。前走時より攻めは強化されているが、しっかり応えているように上積みは十分ありそう。

皐月賞で3着だったウインフルブルームは栗東坂路を単走。ハロー明けで時計は出やすい馬場状態ではあったが、それでも4F53秒5-1F12秒5（馬なり）と余力十分で好タイムをマークしている。中間は緩めず入念に調整されており、引き続きいい状態で臨めそう。

皐月賞でメンバー最速となる上がり3F34秒3の脚を繰り出し4着だったワンアンドオンリーは、栗東坂路で僚馬を追走する併せ馬を行った。相手は稽古駆けするタイプで騎手騎乗だったこともあり差はなかなか縮まらなかったが、しっかりとした足取りで追い詰めクビ差先着を果たしている。時計は4F52秒2-1F13秒3（一杯）。最後にお釣りがなくなった点がどうかだが、しっかり負荷を掛けられた点は評価できる。絶好だった前走時から、いい意味での平行線。

青葉賞を勝ったショウナンラグーンは美浦ウッドで吉田豊騎手を背に併せ馬。古馬1000万下を追い、終い軽く促されただけで同入に持ち込んだ。負荷は軽めだったがそれでもまずまずの時計が出ているように、気配面は上々。使い詰めで来ているがデキ落ちはなく好調をしっかり維持できている。

桜花賞2着からここへ挑んでくるレッドリヴェールは福永騎手が手綱を取り栗東坂路で併せ馬を行った。3歳500万下を1秒近く先にやってこれを追ったが、一杯まで追われる相手をアオり余力たっぷりのまま半馬身の先着を果たしている。時計は4F53秒3-1F12秒7（馬なり）。先週強めに負荷を掛けており、最終追いは調整程度の内容だったが気配面、馬体の張りなどは申し分なく前走よりいい状態にあるだろう。

皐月賞で3番人気に推されていたトーセンスターダムは武豊騎手を背に栗東ウッドで叔父トーセンジョーダンらを交えた3頭併せのスパーリングを敢行した。後方から追撃を開始すると4コーナーで最内に潜り込み、2頭をあっさりパス。抜き去ったあともしっかり追われてそれぞれに2馬身の先着を果たしている。仕掛けられた際の反応が機敏そのもので、1週前のハード内容消化が奏功したか気配面は急上昇と言っていい。

プリンシパルS勝ちのベルキャニオンは29日木曜日、美浦ウッドで最終調整。この厩舎恒例のことだが1週前にウッドで長めに追われるのが実質の最終追い切りで、この日は4Fから時計になる確認程度の内容だったが鞍上戸崎騎手としっかりコンタクトは取れており、ラストも余力十分のまま1F12秒8の切れ味を披露できている。ローテーション的に上積みこそ強調できないがデキ落ちはなく、順調だろう。

毎日杯の勝ち馬マイネルフロストは松岡騎手を背に美浦ウッドで3頭併せを行った。最後方追走からインに潜り込むとゴーサインにしっかり反応し、相手2頭を抜き去ってそれぞれに2馬身の先着。いささか手緩かった前走時から攻め内容はグンと強化されており、上積みは大きそう。

京都新聞杯を制したハギノハイブリッドは今回新コンビとなるウィリアムズ騎手を背に大きく先行した古馬500万下を追走。4コーナー手前で取り付くと、脚色圧倒でアオりつつ併走状態に。直線半ばで軽く促されるとスッと前に出て半馬身の先着を果たしている。中2週だが中間にもしっかり負荷をかけたメニューを消化しており、使い詰めながら更に状態を上げてきている雰囲気。

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