おしらせ
【安田記念】世界一の走りを見せるか ジャスタウェイ
6月8日、東京競馬場では安田記念(GI、芝1600m)が行われる。低調と言われたマイル戦線だが、各世代のGI馬がズラリ揃って見応え十分の一戦になりそう。
3歳時のアーリントンC以来1年半勝ち鞍がなかったジャスタウェイだが、昨年秋の天皇賞で最強牝馬ジェンティルドンナを4馬身千切る圧巻の勝ちっぷり。休養を挟んで遠征壮行戦・中山記念を危なげなく勝つと、本番のドバイDFでは後続を6馬身置き去りにする大圧勝。レコード更新のオマケつきで、世界最強中距離馬へと上り詰めた。距離は1800mがベスト、遠征帰りで調整が難しい部分もあるにせよ、ここは貫禄を見せつける舞台となるのではないか。帰国検疫、放牧を経ての帰厩後は順調に追われており、徐々に気配を上げてきている。1週前追い切りでは栗東坂路でオープン馬を相手に追走同入、4F52秒1-1F11秒9(一杯)と文句なしの動きを披露した。あとは流す程度の調整で大丈夫だろう。主戦・福永騎手が騎乗停止となったが過去2回騎乗経験のある柴田善騎手が代打なら問題はなさそう。世界一の走りを見せる。
リアルインパクト以来の快挙なるか。3歳の快速馬ミッキーアイルがNHKマイルC勝ちの余勢をかってここに挑んでくる。そこまで見せてきた4連勝のパフォーマンスからすると勝利したとは言え、前走NHKマイルCで2着タガノブルグにクビ差まで詰め寄られたのが案外な感。初の左回りでモタれたあたりが要因だと考えられ、2度目ならば鞍上鞍下ともに慣れは見込めるし前進は可能だろう。GI後だがデキ落ちはなく、栗東坂路で軽快に動いており高いレベルで好調は維持。強豪揃ったとは言え、おのおの“生粋のマイラー”ではないのに対し、こちらは生まれてこのかたマイルしか走っていない。斤量差を活かして古馬を一蹴してもいい。
ワールドエースは前々走、1年8カ月ぶりの復帰戦で5着。ブランクの長さを考えれば上出来以上の走りでやはり地力は違う……と感じさせたが続く復帰2戦目のマイラーズCでいきなり持てるポテンシャルをフルに稼動した。中間一頓挫あって体重プラス16キロでの出走、自身初のマイル戦でもあったが、そつのない好位づけからあっさり抜け出しての快勝。ダービーで1番人気に推された素質馬が完全復活を果たしている。レコード駆けの反動はなく、前走時と比較して順調度は段違いなだけにこのメンバー相手でも十分上位を狙えそう。
昨年秋のマイルCSで18着最下位、前々走阪急杯での11着から立ち直り、カレンブラックヒルは前走ダービー卿CTで快勝。こちらも素質馬が見事に復活となっている。その前走はハンデ57.5キロを背負ってのもので、相手関係こそ楽だったものの内容ある一戦だったと言っていいだろう。ミッキーアイルとの兼ね合いがどうかだがこちらは何が何でもハナ、というタイプでもなくある程度の自在性は持ち合わせている。攻め気配は絶好で、前走以上の状態なだけに上位進出の可能性は十分。
昨年のマイルCS勝者はトーセンラー。マイル適性というよりは京都外回りコースにおける無類の強さがもたらした勝利であり、舞台がガラッと変わるここでどうかだが、地力そのものがなければGIを勝てなかったことも確か。名門藤原英厩舎が過去2回走って2回着外の東京コースへ送り出して来るからには、無策とも考えにくい。4カ月の休養明けだがリフレッシュしたほうが走るタイプ。実際攻めで見せている動きは軽快そのもので、デキは絶好だ。
東京コースを大得意にしていながら昨年は賞金不足で安田記念へ進出ならなかったクラレント。その後エプソムC勝ちや前走京王杯SCでの2着など、賞金を上積みし今年は念願の大舞台へ上がることが叶った。3カ月ぶりだった前走を使われ気配は順当に上昇しており、アッと言わせるシーンがあっても驚けない。
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