【今週の重賞】[フィリーズR]小倉2歳S勝ち馬ナムラクレアが春初戦に臨む

3月13日、阪神競馬場で第56回フィリーズR（GII、芝1400m）が開催される。この競走で3着までに入った馬には桜花賞の優先出走権が付与される。

ナムラクレア（牝3、栗東・長谷川）は昨年の小倉2歳S勝ち馬で、ファンタジーSの2着馬。前走の阪神JFでも5着と掲示板を確保したが、これまでのパフォーマンスを見る限りマイルよりは1200-1400mあたりが適正距離の感も。芝1400mが舞台となるここはしっかりと実力をアピールしておきたいところだ。特別登録馬のうち重賞勝ち馬はこの馬だけ。格の違いを示せるか。

ビジュノワール（牝3、美浦・中舘）はキャリア2戦目となった前走のフェアリーSで3着と好走。初戦は4角先頭、2戦目は4角10番手からの追い込みと脚質に幅があるのは特筆すべきだろう。初の関西遠征は確かに不安材料だが、輸送さえこなしてしまえば持ち前のセンスの良さを活かしてあっさり勝ち切るシーンがあっても。話題の新種牡馬キタサンブラックが牝馬クラシック路線にも主役候補を送り出せるか注目したい。
テイエムスパーダ（牝3、栗東・五十嵐）は、約半年ぶりとなった前走のあざみ賞を勝利。芝1200m戦では決定的と言える、2着に3馬身差という快勝劇だった。2走前のフェニックス賞では前述のナムラクレアに半馬身差と食い下がっており、実力はここでも見劣らない。今回は1400mの距離と直線の急坂への対応がカギになる。

スリーパーダ（牝3、栗東・斉藤崇）はオークス馬シンハライトの半妹。小倉2歳Sでナムラクレアの2着と好走した実績があり、素質はここでも十分に通用するものを持っている。前走時の馬体重が404キロと小柄な馬なので、約4カ月の休養を経て馬体がどれだけ成長しているかがポイントになりそうだ。

このほかにも芝1400mで2戦2勝のキミワクイーン（牝3、美浦・奥村武）、重賞で活躍したコディーノやチェッキーノのめいに当たる良血馬サブライムアンセム（牝3、栗東・藤原）、新馬戦を圧勝し紅梅Sでも3着と好走したウィリン（牝3、美浦・林）などが出走予定。華やかな桜の舞台への切符をどの馬が掴むのか。是非とも注目したいレースだ。

（Text:Hiraishi）

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