おしらせ
【今週の重賞】[フローラS]ルージュ対決!? ルージュスティリアとルージュエヴァイユに注目
■4月24日、東京競馬場で第57回・フローラS(GII、芝2000m)が行なわれる。オークスのトライアル競走で、2着馬までに優先出走権が付与される。本番と相性がいいトライアルではないものの、それでも昨年はユーバーレーベンが1着、一昨年はウインマリリンが2着と、2年連続で経由馬が連対中。今年もオークスを見据えながら、注目したほうがいい。
デビュー前から素質の高さを評価されていたのがルージュスティリア(牝3、栗東・藤原)。父はディープインパクトで、母ドライヴンスノーの父はストームキャットと、ディープの“鉄板配合”。祖母ワンデスタは米国芝GIを3勝した名牝で、まさに超良血といえる。デビュー戦は超スローの流れから32秒7の上がり最速で差し切って優勝。この新馬戦はレベルが高く次走で勝ち上がった馬が3頭、そのうちの1頭は桜花賞を制したスターズオンアースだった。その後は脚部不安で年内出走が叶わず、チューリップ賞で戦線復帰。不利な外枠に出遅れも重なって結果は6着も、終いは最速タイの上がりを駆使。病み上がりの一戦としては上々の走りで、メンバーを考えれば重賞でも通用することを証明した。直線の長い東京で距離が2000mに延びるのはプラスに働きそう。鞍上がデビュー戦時の福永騎手に戻るのも朗報だ。
対抗格は同じ“ルージュ”の馬(馬主も同じ株式会社東京ホースレーシング)であるルージュエヴァイユ(牝3、美浦・黒岩)か。父はジャスタウェイ。母のナッシングバットドリームズは父フランケル、母は凱旋門賞馬・デインドリームという世界的な良血馬である。中山での新馬戦は直線入口で馬群に包まれて仕掛けが遅れるも、残り100mあたりから鋭い切れ味を発揮して先頭ゴールイン。続くデイジー賞も前残りの競馬を中団から最速上がりを繰り出して連勝。クビ差2着のサンカルパが次走4馬身差の楽勝、6着馬ラブパイローもミモザ賞を制したように、メンバーレベルも高かった。まだ底はまったく見せておらず、確かな末脚は直線の長い東京で大きな武器になりそう。現状出脚がつかないので、極端な内枠よりも外めの枠のほうがベターだろう。
名伯楽・藤沢和雄氏の“忘れ形見” ラスール(牝3、美浦・宮田)も有力候補の一頭。父はキタサンブラック、兄姉には重賞3勝のシャケトラを筆頭に活躍馬が多数いる。藤沢和厩舎からデビューし、東京の新馬戦では上がり1位で3馬身半差の圧勝。この新馬のパフォーマンスと鞍上C.ルメール騎手の「新しいグランアレグリア」発言により、2戦目シンザン記念では抜けた1番人気に推されたが、出遅れが響いたか7着に敗退してしまった。しかし続く東京の1勝クラスは発馬を決めて先行し、直線でも長くいい脚を使って快勝、汚名返上を果たした。2戦2勝の東京コースに替わるのはプラスで、前走の落ち着いた走りを見ると距離延長もよさそう。あとは引き継いだ宮田厩舎が素材の良さをさらに引き出してくれるかどうか。
マイシンフォニー(牝3、栗東・松永幹)も侮れない存在だ。ディープインパクト産駒で、全兄のマイラプソディは3連勝で京都2歳Sを制した。デビューから新潟2歳S2着のアライバルやチューリップ賞4着のサウンドビバーチェなど骨っぽい相手との対戦が続き、未勝利脱出には4戦を要する。しかし昇級初戦で挑んだフィリーズRは歴代最速の勝ち時計からコンマ4秒差の4着に健闘し、能力の片りんを見せつけた。また走りを見ても決して短距離タイプではなく、東京芝2000mのほうが適性は向くだろう。いきなりの600m延長に戸惑わなければ、この馬にもチャンスはある。
ほかにも、先行有利の中京を派手に差し切ってデビュー勝ちしたキタサンシュガー(牝3、栗東・清水久)、ミモザ賞で後の毎日杯優勝馬ピースオブエイトの3着に入ったホウオウバニラ(牝3、栗東・安田翔)、本レースと好相性の君子蘭賞で1着だったヴァンルーラー(牝3、栗東・吉岡)と2着のシンシアウィッシュ(牝3、栗東・吉村)など、個性的な惑星たちもエントリー。今年の3歳牝馬戦線は混戦模様なので、この中からオークス戴冠馬が出現するかもしれない。
(Text:Hattori)
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