おしらせ
【高松宮記念】デキは文句なし ストレイトガール
3月29日、中京競馬場では春のスプリント王決定戦、高松宮記念(GI、芝1200m)が行われる。
ストレイトガールは、昨年このレースが初のGI挑戦。シルクロードSの快勝ぶりから1番人気に推され、その人気こそ裏切ってしまったがタフな不良馬場のなか3着と健闘した。続く函館SSは11着に沈んだが、これは2枠2番スタートからドン詰まりになったもの。秋のスプリンターズSで2着、12月の香港スプリントでは3着と巻き返しており、しかもスプリンターズSは開催が進んだ新潟の極悪馬場が向かず、香港スプリントは自身初の海外遠征。それでいずれも小差にとどめるのだからやはり力はある。香港スプリント以来のぶっつけになるが、予定通りの臨戦で調整に狂いはない。週末まで天気は崩れず良馬場でのレースが叶いそうだし、前走で負かされた相手に対しても今度はこちらがホーム。まず勝ち負けだろう。1週前追いでは岩田騎手が跨りウッドで終い重点のメニューを消化。序盤にしっかり折り合えた分ラストは弾けに弾け、脚色圧倒で先行馬をパスしている。文句なしのデキだ。
昨年、初の1200m戦挑戦ながらこのレースを制したのがコパノリチャードだ。それからの3戦はGI馬らしからぬ走りが続いたが京王杯SCは接触と乱ペースが祟り、スプリンターズSはスタートで躓き、JBCスプリントはそもそもダートが向かなかった。それぞれに情状酌量の余地があり、スムーズならばハナ差2着だった2走前阪神Cぐらい走れて当然だろう。ひと息入れて臨んだ前走阪急杯が6着とまた案外な走りに終わったが、帰厩後の調整は今にして思えばタイムこそ出ていたが手緩く、レースでの止まり方も含め単純に調整不足だったと考えていいだろう。この中間は入念に乗られており、動きのスムーズさから使われた効果は感じられる。まだ若干体に余裕は見られるが、今週にビシッと追えば仕上がってくるだろう。過去中3週は【2.1.0.1】で、着外1は度外視可能の昨年JBCスプリント。このローテが一番いい馬(昨年は阪急杯でも勝ってはいたが…)だけに、連覇の可能性は十分にありそう。
前走阪急杯を勝って重賞2勝目をゲットしたダイワマッジョーレは、今回が1200m戦へ初の挑戦という点で昨年の覇者コパノリチャードと符号する。左回りは苦にせず、2走前の阪神Cがほぼ勝ち負けだったし、前走時の調整では坂路自己ベストタイムを出せているように目下最盛期を迎えている感があり、主役争いに加わってきていいだろう。1週前は馬なりで栗東坂路4F52秒9をマーク。前走時にある程度仕上がってはいたが、更に上積んで来ている雰囲気だ。
阪急杯でダイワマッジョーレの2着だったミッキーアイルも今回が初のスプリント戦。3歳時はマイル重賞3連勝でGI馬となったが軽快なスピードが最大の持ち味だし、昨秋のスワンSや前走を見ても距離は短いほうが良さそうで、適性は存分に持ち合わせていると考えていいだろう。昨年のマイルCS、阪神Cとハナを叩かれた際に脆さを露呈しその点が最大の課題だったが、前走では3番手で3角通過とタメてからの好走を果たしており進境はかなり大きそうだ。1週前、坂路での併せ馬ではラストで鞍上浜中騎手の指示に応えて鋭く伸びて同入。時計は4F50秒9(強め)と秀逸だったが、それ以上に先行馬をムキになって追いかけることなく、序盤に我慢ができていたことが収穫だろう。この状態なら一発があっても驚けない。
香港からの刺客エアロヴェロシティは、昨年12月の香港スプリントで日本から挑んだストレイトガール、リトルゲルダ、スノードラゴンらを撃破しており、今回のメンバーに入れば実績は上位。今年3月に発表されたロンジンワールドベストレースホースランキングでは118ポンドを獲得し、スプリント部門で世界12位タイにランクされている強者だ。来日後は順調そのもので3月22日、競馬学校(白井)のダートコースでのキャンター調整では気分良く駆け抜けたように体調自体はまったく問題なさそうだ。脚質は逃げ、追い込みと自在性がありどこからもレースができるのは強み。鞍上ザカリー・パートン騎手はドバイではなくこちらを選択した点にも怖さがある。
GI馬ローブティサージュは昨秋スプリンターズS、京阪杯に出走し2桁着順に終わっていたが、今季初戦の前走阪急杯では3着と立ち直りを見せた。中間は折り合い重視で馬なり調整。20日の池添騎手が跨った栗東坂路追いでは、スムーズな脚捌きから単走ながらラスト1Fは12秒2と鋭く切れた。折り合い面も抜群で、好仕上がりに思えた前走以上に仕上がってきそう。左回りコースでは不思議と結果が出ておらず初の中京がどうかだが、元来立ち回りに長けセンスは上位なタイプ。スムーズに流れへ乗れれば上位進出は可能なはず。
昨年のCBC賞の勝ち馬トーホウアマポーラは、今回が約3カ月ぶりのレース。放牧からの帰厩以来、攻め本数そのものはこなしているがまだビシッと負荷をかけた内容がなくGIを迎えるにはいささか心もとない調整過程で、見た目にも少し太く見せている。CBC賞が3カ月ぶりのレースだったように久々が悪いタイプではないが、ひとまず最終調整でどこまで変わってくるかに注目したい。
レッドオーヴァルは2走前の京阪杯、そして休みを挟んだ前走阪急杯と凡走が続いているが前者は2枠4番からインで窮屈になり、後者は大外15番枠スタートでロスがあったもの。枠に注文がつくあたり安定感に欠ける要因になるが、一昨年は桜花賞で2着、昨年のスプリンターズSでは3着と大舞台での実績があるだけに、その底力に警戒は必要だろう。1週前には栗東坂路単走で4F51秒8-1F12秒6(一杯)をマーク。順調にビシビシやられ好時計を出せるあたり、前走の反動はなく使われた上積みが十分にありそうだ。この相手関係でも互角にやれる態勢は整っている。
サドンストームは追い込み一辺倒の脚質だけに、展開に泣かされることが多く好走こそあるが重賞タイトルにはあと一歩のところで届いていない。それでもここ数戦の安定感は特筆モノで、流れひとつで大仕事の可能性まで考えておきたい。京都では常に33秒台の末脚を繰り出すなど直線平坦がいいタイプではあろうが、中京でもファルコンSで3着、CBC賞で3着があり極端に坂がダメということもないだろう。コンスタントに使われており大幅な上積みこそ強調できないが、1週前には栗東坂路で力強い走りを見せ好調維持のようだ。アンバルブライベン、ハクサンムーンの徹底先行型2騎がやりあい、釣られて前が極端に速くなれば。
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