【今週の3歳戦注目レース・橘S】ナイトフォックス　距離短縮は歓迎

○4月25日、京都競馬場の第10Rとして橘S（OP、芝1400m）が行われる。2009年（当時は芝1200m）の勝ち馬グランプリエンゼルは続くNHKマイルCで13番人気3着、昨年の勝ち馬タガノブルグは続くNHKマイルCで17番人気2着。今年もここを足がかりに3歳マイル王決定戦で激走する馬が出てくるか、注目のレースだ。

戦歴で頭ひとつ抜けているのがオープンのジュニアC勝ちがあり、前走は重賞NZTで4着だったナイトフォックス（牡3、美浦・大竹）だ。ひと息入っていた2走前アーリントンCはイレ込んでしまって10着に終わったが、NZTではそつのない立ち回りから4着に食い込んでみせた。ラストでやや甘くなったし、父サクラバクシンオーからも距離は短いほうが良さそうで、1ハロン短縮のここなら上位争いに期待がかかる。中1週で関西遠征と楽ではないローテがどうかだが、攻めでは終いだけ重点とは言え鋭い伸びを見せており、調子はいい意味で平行線だろう。そつなく前につける脚質だけに、開幕週の好コンディションが大きく味方するはずだ。

前走のフィリーズRで4着など、重賞で揉まれた経験が活きそうなのがスマートプラネット（牝3、美浦・和田雄）だ。500万条件勝ち、そして前走の好走など1400mでの良績が目立ち、初の京都コースでも得意の距離なら勝ち負けに加われそうだ。輸送を控えながら1週前、最終追いといずれも一杯まで追われる攻めを消化しており、体調面の不安は皆無と言っていいだろう。

ブラヴィッシモ（牡3、栗東・須貝）は近親に2011年英ダービー馬プールモアや仏オークス2着馬がいる良血馬。休養が明けた昨年暮れからは軽快なスピードから粘り込む戦法が板につき、崩れない走りを続けている。前走の500万条件戦ではモタれてしまう若さを見せながらも、時計をひとつ半縮めて快勝。目一杯のレースではなかっただけに、まだまだ速い時計で走れるはずで、昇級戦でも上位争いは可能。中間はベルラップにゴールドシップと厩舎の一流どころとスパーリングを繰り広げ、互角以上の動きを見せており上昇度は相当ありそうだ。

昨夏の小倉2歳Sで3着。その後骨折で半年以上休んでいたスノーエンジェル（牝3、栗東・浅見）だが、復帰レースだった前走500万条件戦で勝利を収めてみせた。それも外、外を廻るコースロスの多い内容だっただけに、ポテンシャルは上のクラスでも通用、を感じさせる勝ち内容だった。行きたい馬が比較的揃ったメンバー構成で、展開が速くなるようなら末脚自慢のこの馬に出番か。

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