おしらせ
【オークス】総合力の高さで主役 レッツゴードンキ
桜花賞を逃げ切って制したレッツゴードンキ。“異例のスローペースに恵まれた”というレース評に惑わされる感はあるが、勝ち馬自身の上がりはメンバー中3位となる3F33秒5で、やはり力なくては為し得なかった1冠だ。阪神JFでの2着など常に崩れない走りが続けられるのも総合力の高さあってこそ。今回の距離はドンキ含めてほとんどの馬にとって未知となる2400mで、ならば世代において総合力の突出度、完成度が最上位と言えるこの馬を主役と捉えていいだろう。前走時にある程度仕上がっており、中間は状態を維持する調整に終始。馬なりオンリーだが、併せ馬では相手が格下とは言え圧倒する走りを見せており、高いレベルで安定していると見ていいだろう。ヴィクトリアマイルでは1番人気ヌーヴォレコルトに騎乗し、不発に終わってしまった岩田騎手が鞍上。その憂さを大いに晴らす手綱捌きに期待だ。
2月、牡馬相手のきさらぎ賞を勝ち無敗の3連勝を飾ったルージュバック。連勝の中身が濃厚だっただけに前走桜花賞では単勝オッズ1.6倍と断然の人気を背負ったが、見せ場なく勝ち馬から1秒差の9着に終わっている。2カ月ぶりのレース、直前追いでの時計が速すぎてしまった誤算、初のマイル戦、スローペースに戸惑った……と様々に要因は考えられるが、やはり初経験となる多頭数18頭立てのなか(それまでの最高は10頭立て)、密集馬群に包まれて嫌気をさしてしまったあたりが最大の敗因だろう。レース後すぐに息が入ったように力を出し切っての惨敗ではなく、百日草特別快勝の舞台である東京に戻れば逆襲の可能性十分。今回もGI戦だけに当然フルゲート18頭の争いとなるのは必定で、その点がどうかだがコンビを組み続ける戸崎騎手が対策を考えてくるだろう。前走後は放牧に出されており、中間の時計は16日のウッド追いのみだが、単走馬なりで6ハロン81秒台といきなり好タイムを叩き出してみせた。牧場では緩めることなく、しっかりと攻められていたようで、今週のもう一本で力を出せるデキに仕上がってくるだろう。
シングウィズジョイはフローラSを快勝し樫の切符を掴んだ。3枠5番という枠に恵まれたこともあったが、スローな流れのなか抜群の折り合いを見せて2番手追走から早めに抜け出し押し切った味のある競馬。着差こそ派手ではないが、センスの高さを大いにアピールできた内容だった。あれだけ折り合えれば2ハロン延長となる今回の距離も問題なくこなせそうで、上位争いは十分可能だ。コンスタントに使われているが、中間は準オープン馬を相手にしたハードな併せ馬を消化できており、デキ落ちはまったく感じられない。依然好調だ。
未勝利勝ちの次に臨んだクイーンCでさっそく2着。桜花賞は3分の2だった抽選に通らず除外の憂き目にあったが、同じ日のオープン・忘れな草賞を快勝したのがミッキークイーンだ。その前走はクイーンCでマイナス20キロと大きく減らした馬体が戻りきっておらず、やや緩い馬場も持ち前の瞬発力を削ぐものだったが、それでも勝ち切ったあたりは力が世代上位の証と言っていいだろう。距離延長も望むところで上位進出の可能性は十分。この中間、放牧で馬体回復に努めた甲斐あって大きく減らす前の未勝利勝ち時(444キロ)あたりまで戻ってきている。その効果でしっかり調教を詰めているのはいい傾向だ。上積みを見込んでよさそう。
クルミナルは、桜花賞で大外から他馬をゴボウ抜きにし、逃げたレッツゴードンキに迫るも2着までが精一杯。あくまで展開のアヤに泣いたもので、決して力負けでは無く父ディープを彷彿とさせる抜けた瞬発力は評価していい。今回は距離延長となるが、母クルソラはアルゼンチンのGI芝2000mで2勝を挙げており問題はないだろう。2走前で減った馬体は徐々に戻しており、1週前坂路で一杯に追われているのは馬体に不安がない証拠ととれる。ゆったり運べる距離、長い直線なら巻き返しの可能性は十分だろう。
桜花賞で最速となる上がり33秒2の末脚で追い込むも、先行有利の流れに泣き6着に甘んじたアンドリエッテ。これまで出走したレースで全て上がり3位以内で、チューリップ賞では桜花賞勝ち馬レッツゴードンキに先着するなど、末脚の威力は今回のメンバー中でも最上位だろう。脚質が脚質なだけに展開がカギとなりそうだが、ハマれば好勝負必至だ。中間は馬なり調整ではあるが順調に乗り込まれており父ディープインパクト、母系がパワー・スタミナ寄り血統というあたりから距離が伸びるのは問題無さそうだ。初の関東遠征となった、クイーンCではマイナス12キロと馬体を減らしており、当日の馬体重には注意したい。
アルテミスS、チューリップ賞と重賞2勝の実績があるココロノアイ。桜花賞では2番人気に支持されるも、出負け気味のスタートで後方からになり、外枠とスローペースの影響もあり全てが悪い方向に向いてしまい力を出しきれずに終わった。しかし、レッツゴードンキには前出の2勝を挙げた重賞で先着しており、地力はメンバー中上位。中間ソフト仕上げではあるが、機敏な動きを見せている。今回2400mとなるが、掛かり癖がある同馬にとっては不安の材料となりそうで、名手横山典騎手がどれだけなだめて乗れるか注目したい。
クローバー賞の勝ち馬トーセンラークはアルテミスSでココロノアイ、レッツゴードンキにつぐ3着、続く園田競馬場で行われた兵庫ジュニアGPでは3着と芝、ダート問わずに活躍を見せる。前走桜花賞では、予定していた前哨戦を使えずぶっつけ本番となり見せ場なく終わったが、一度使われたことで活気が戻ってきた。1週前追い切りでは美浦ウッドでトーセンミッション(3歳オープン)と併せ馬を行い、2馬身半ほど追走しゴール前気合をつけられると、一瞬で抜き去り4馬身先着し抜群のキレを披露しかなりいい状態にあることをアピールしている。洋芝や重馬場、そしてダートで好成績を収めていることから、パンパンの良馬場での時計勝負では分が悪そうだが、先週のヴィクトリアMでは最低人気のミナレットを3着に導き、大波乱決着の立役者となった江田照騎手が鞍上を務める予定で、その点では何とも不気味な存在だ。
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