おしらせ
【地方競馬】明日12日、大井競馬場で重賞・羽田盃 重賞2連勝中のシャルフジンに注目
5月12日、大井競馬場で重賞・羽田盃が開催される。南関東牡馬3冠の第一関門で、中央競馬で例えるなら皐月賞に相当するこのレースに今年は15頭が挑戦する。この競走の上位5頭に東京ダービー、さらに勝ち馬にはジャパンダートダービーの優先出走権が与えられる。1着賞金は3500万円。枠順、発走時刻は以下の通り。
■大井11R・羽田盃(SI、ダ1800m) 20時10分発走
1枠1番 イルヴェント (牡3、大井・荒井朋) 岡村健
2枠2番 カイル (牡3、浦和・小久保) 左海誠
2枠3番 ミゲル (牡3、船橋・山中尊) 西啓
3枠4番 シャルフジン (牡3、船橋・川島一) 御神本
3枠5番 フレールフィーユ (牡3、浦和・野口寛) 和田譲
4枠6番 クライオジェニック(牡3、大井・藤田輝) 安藤洋
4枠7番 リヴィフェイス (牡3、船橋・石井勝) 森泰斗
5枠8番 ライアン (牡3、浦和・小久保) 今野忠
5枠9番 フウト (牡3、川崎・高月賢) 張田昴
6枠10番 コブラ (牡3、大井・松浦裕) 山崎誠
6枠11番 プライルード (牡3、大井・藤田輝) 本田正
7枠12番 リコーヴィクター (牡3、大井・荒山勝) 笹川翼
7枠13番 ナッジ (牡3、大井・佐野謙) 矢野貴
8枠14番 ファルコンソード (牡3、川崎・田邊陽) 町田直
8枠15番 ミヤギザオウ (牡3、大井・森下淳) 真島大
雲取賞→京浜盃と重賞2連勝中のシャルフジン(牡3、船橋・川島一)が主役候補の筆頭だ。羽田盃と同コース、大井ダ1800mの雲取賞で計時した勝ちタイム1分51秒7(稍重)は破格の時計で、近10年の羽田盃の勝ちタイムでこれを上回るのは昨年のトランセンデンスが記録した1分51秒5(重)のみ。この時計が示すようにスピード性能は同世代相手では一枚抜けている印象で、3枠4番という好枠を引いた今回も近2走と同じようにハナを切って粘り切るレースを試みるだろう。気になる要素を挙げるなら、前走の後、御神本騎手が「最後は少し脚が上がった」と距離への不安を口にした点。クライオジェニック、リヴィフェイスなど同型も複数いる中で、名手・御神本騎手がどのようなレースプランで挑むのか注目が集まる。
ナッジ(牡3、大井・佐野謙)は2歳時にシャルフジンを下してホッカイドウ競馬の重賞・サンライズCを制し、ダートグレード競走・JBC2歳優駿でも地方馬最先着の2着と好走。これらの実績が評価され、昨年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬に選出された。シャルフジンとは対照的にこちらは終いを活かして好走するタイプ。シャルフジンに他の逃げ馬、先行馬が絡んで先陣争いが熾烈になるようならば、ナッジがその末脚でまとめて面倒を見る可能性は十分にあるだろう。
カイル(牡3、浦和・小久保)は南関東のクラシックに縁のある血統馬。半姉トーセンガーネットは自身と同じく浦和・小久保厩舎の管理馬として、2019年の浦和桜花賞と東京プリンセス賞を制した。前走の京浜盃では逃げたシャルフジンをクビ差まで追い詰め2着と好走。その京浜盃から100m距離が延びる今回は逆転の絵も描けそうだ。今回再び鞍上に迎えるのは姉の手綱も取っていた左海誠騎手。船橋の大ベテランにとっては2006年のサンキューウィン以来となる羽田盃制覇がかかる。
プライルード(牡3、大井・藤田輝)は2歳時に兵庫ジュニアグランプリ、全日本2歳優駿とダートグレード競走で連続して3着。今年初戦、約3カ月ぶりの実戦となった前走・京浜盃では、残り200m付近までは前を捉える勢いで追い込んだものの、最後は失速し4着敗戦。プラス9キロという馬体重が示す通り、若干ではあるが仕上がり途上の感があったように見えた。ここでも通用する地力の持ち主で、後はひと叩きの効果でどこまで状態が上がっているかがポイントになりそうだ。
フレールフィーユ(牡3、浦和・野口寛)は今年初戦のニューイヤーCこそ9着と崩れてしまったが、その後は椿賞→羽田盃トライアルの重賞・クラウンCと連勝しているように近況の充実ぶりが著しい。今回は初の右回りに加え、初の1800m挑戦と超えるべき壁は少なくないが、目下絶好調のこの馬ならそれらをあっさりクリアしても驚けない。
リコーヴィクター(牡3、大井・荒山勝)はJBC2歳優駿の3着馬。前走のチューリップ特別は約5カ月ぶりのレースだったこともありプラス15キロと成長分を考慮してもやや余裕残しの仕上げ。そのうえ1頭だけ58キロの斤量を背負い、さらにはレース中に両後ろ脚の落鉄と悪条件が重なる中で2着と好走したのはこの馬の実力を示す結果だったと言える。“泣きの荒山”こと荒山勝師は「大井では初めての重賞挑戦なのでどこまでやれるか」と謙虚なコメントを出しているものの、2歳時の実績を見る限り通用の下地はある。ホッカイドウ競馬所属時にはシャルフジン、ナッジを押さえて重賞で1番人気に支持されたこともある素質馬が一発を狙う。
このほかにも不来方賞を制した岩手の名牝コウギョウデジタルを母に持ち、3月のクラシックトライアルを制したクライオジェニック(牡3、大井・藤田輝)、これまでに6戦して2勝2着3回の堅実派リヴィフェイス(牡3、船橋・石井勝)、2歳時の重賞・ハイセイコー記念でタイム差なしの2着、今年に入ってから重賞・ニューイヤーCを制したミゲル(牡3、船橋・山中尊)など素質馬、実績馬が多数集結した今年の羽田盃。
シャルフジンがそのスピードを遺憾なく見せつけるのか、ナッジが大一番で逆転するのか、それとも2頭以外が台頭するのか。中央競馬がクラシックで盛り上がる季節だが、南関東のクラシックもそれに負けないくらいのアツいレースになるはずだ。
(Text:Inoue)
【第67回 羽田盃(SI)】の調教追い切り動画 TCK 東京シティ競馬【公式】
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