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【今週の重賞】[函館スプリントS]桜花賞3着・ナムラクレアら有力な3歳馬が揃う

■6月12日、函館競馬場で第29回・函館スプリントS(GIII、芝1200m)が行われる。

桜花賞で3着だったナムラクレア(牝3、栗東・長谷川)は昨年の小倉2歳Sに続く重賞2勝目を狙う。2戦目の不良馬場で行われたフェニックス賞を勝利。続く小倉2歳Sを2馬身差で完勝し、阪神JFでは6番人気に評価され伸びにくいインコースを走り5着と地力をみせた。今年に入ってからも、フィリーズRでは勝ち馬からアタマ差の2着に惜負。続く桜花賞では折り合い面に不安がありながら、距離延長をこなし3着に激走。GIII戦なら十分通用する内容で、父ミッキーアイルという血統的に開幕週の馬場も向きそうだ。

プルパレイ(牡3、栗東・須貝)はNHKマイルCでの15着大敗から巻き返しを期す。前々走のファルコンSでは、中団のラチ沿いで脚を溜め、手応えよく7番手で4角を回ると、直線半ばで切れ味のある末脚を発揮し重賞初勝利。今回は初の1200m戦、かつ小回り函館で追走に手一杯とならないかがカギとなりそう。ここまで脚を溜める競馬で高いパフォーマンスを発揮してきたので、決め手が活かせる展開になればアタマまで突き抜ける可能性もあるかもしれない。

ビアンフェ(セ5、栗東・中竹)は昨年このレースを逃げ切って勝利するなど函館芝では【2.1.0.0】の好走実績を持つ。今年初戦のシルクロードSは久々の左回りを苦にしてか9着に終わったが、叩き2戦目だった前走・オーシャンSでは向かい風の中4角先頭から渋太さを発揮して3着に粘り底力をアピールした。このレースは2020年に10番人気で2着のダイメイフジや2013年に6番人気で1着のパドトロワなど馬格のある馬が力を出しやすく、550キロを超える雄大な馬体を武器に再度の好走は十分あるだろう。

レイハリア(牡7、栗東・藤原)もキーンランドC以来の重賞制覇を狙う。デビュー後なかなか結果が出なかったがダートで勝ち上がった後に芝に切り替え、葵S、キーンランドCと重賞2勝を含む4連勝。その勢いのまま挑んだ京阪杯では4角で外から馬体をかぶせられたことが影響したかバタッと止まりシンガリ負け。続く今年初戦の高松宮記念でもハイペースとなり、前につけた当馬にとっては厳しい展開で17着。惨敗が続いているが、心機一転を図り鞍上が松岡騎手に乗り替わる今回、うまく立て直しができれば、能力的には好走してもなんら不思議はない。

その他には、鞍馬Sで1年2カ月ぶりの復活勝利をあげたシゲルピンクルビー(牝4、栗東・渡辺)、高松宮記念を17番人気ながら3着と激走したキルロード(セ7、美浦・田村)、前走の春雷Sでオープン初勝利のヴェントヴォーチェ(牡5、栗東・牧浦)なども出走を予定している。サマースプリントシリーズの開幕戦でもあり是非とも注目したい一戦だ。

(Text:Nakai)

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