【今週の重賞】[安田記念]シュネルマイスターが2つ目のGI獲りか？それを止める新星が現れるのか？

■6月5日、東京競馬場で第72回・安田記念（GI、芝1600m）が行われる。

高い注目を集めているのは、昨年NHKマイルCを制し、古馬相手のマイルGIでも3着、2着と好走したシュネルマイスター（牡4、美浦・手塚）だ。前走のドバイターフでは人気を背負ったものの直線で伸びを欠き8着。無念の海外遠征となったが結果的に展開と馬場が合わなかっただけ。3戦2勝を挙げている得意舞台の東京に戻れば本来の力を発揮してくるだろう。ダノンキングリー、グランアレグリアらが現役を退いてマイル王が不在となる今回は堂々の主役として、2つ目のGIタイトル獲りに挑む。

昨年のNHKマイルC2着馬・ソングライン（牝4、美浦・林）も有力候補の一頭。前走のヴィクトリアマイルは中団から競馬を進め、リズム重視で折り合っていたものの3コーナーで躓くロス。それでも直線鋭く追い込み、なんとか掲示板を確保した。内にササる癖や道中のリズムなどまだまだ課題は多いが、折り合った時の末脚は一級品。4年連続で牝馬が連対していることも追い風となりそうで、ここで巻き返してもおかしくはない。

上記2騎と上位人気を争いそうなのがイルーシヴパンサー（牡4、美浦・久保田）だ。1勝クラス→2勝クラス→3勝クラスと条件戦をノンストップでクリアした勢いそのままに、前走の東京新聞杯も直線で大外に進路を取ると豪快な末脚で前をまとめて差し切り4連勝で重賞初制覇を飾った。東京では【4.1.0.0】といまだ連対を外しておらず、ベストの舞台で一気のGI制覇があってもいい。

3歳馬・セリフォス（牡3、栗東・中内田）からも目が離せない。新潟2歳S、デイリー杯2歳Sとマイル重賞を2勝。さらには昨年末の朝日杯FSでもドウデュースの2着と好走しており、3歳マイル路線においてトップの実績を誇る。前走・NHKマイルCは4着に敗れてはいるが朝日杯FS以来のぶっつけだったことを考えれば、情状酌量の余地十分。叩かれての気配上昇を考えれば古馬相手に互角の走りは可能だろう。3歳世代の代表として存在感を見せつけたい。

ほかにも、昨年の香港マイル3着馬でD.レーン騎手と抜群の相性を誇るサリオス（牡5、美浦・堀）、昨年のマイルCSで3着とここでは実績上位のダノンザキッド（牡5、栗東・安田隆）、高松宮記念を勝利したナランフレグ（牡6、美浦・宗像）、4連勝で前哨戦のマイラーズCを制したソウルラッシュ（牡4、栗東・池江）、ドバイターフでシュネルマイスターに先着しているヴァンドギャルド（牡6、栗東・藤原）など、重賞実績馬も多数参戦。春のマイル王の座に輝くのはどの馬か。

（Text:Nishidate）

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