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【重賞完全攻略データ】菊花賞(GI)を徹底分析!

いよいよ10月25日、牡馬クラシック最終戦の菊花賞が行われる。昔から「強い馬が勝つ」といわれるが、肝心の最強2冠馬ドゥラメンテは故障のため不出走。ダービー上位馬もトライアルで敗戦し、混戦度合いはかなり高まっているといってもいいだろう。そんな2015年の菊花賞の狙いどころを過去10年のデータから探っていきたい。が、それよりまず今年のような「過去に2冠馬が出走しなかった菊花賞」がどのような結末になったかをおさらいしたい。

日本競馬の歴史で春の2冠馬が菊花賞に出走しなかったケースは、トキノミノル(1951年)、クリノハナ(1952年)、ヒカルイマイ(1971年)、カブラヤオー(1975年)、カツトップエース(1981年)、トウカイテイオー(1991年)、サニーブライアン(1997年)の7回で、近10年では1度もない。あまり古いケースだと参考にならないかもしれないが、当時の勝ち馬と実績を記しておこう。

1951年 トラツクオー    /皐月賞8着、ダービー15着、秋はチャレンジC(朝日CC)3着
1952年 セントオー     /ダービー12着、秋は京都4歳特別など3連勝
1971年 ニホンピロムーテー /皐月賞10着、ダービー8着、秋は神戸杯(神戸新聞杯)、京都新聞杯を連勝
1975年 コクサイプリンス  /春クラシック不出走、秋は京都新聞杯1着
1981年 ミナガワマンナ   /皐月賞12着、ダービー8着、秋は3戦して5着が最高
1991年 レオダーバン    /ダービー2着、秋はセントライト記念で3着
1997年 マチカネフクキタル /ダービー7着、秋は神戸新聞杯と京都新聞杯を連勝

勝ち馬の実績はさまざまだが、もっとも多いのは「皐月賞とダービー、あるいはダービーで着外に負け、秋になって古馬混合重賞やトライアルを勝った上がり馬」。これ以外だと「春クラシック不出走のトライアル1着馬」、「ダービー好走馬で秋初戦が入着」、「春クラシックで惨敗、秋も成績が上がらない」の3パターン。今年もいずれかに合致するかどうかはわからないが、とりあえずは覚えておいていただきたい。

さて、ここから過去10年のデータにしぼったお話。最大のポイントになるのは関西のトライアル・神戸新聞杯組の扱いである。神戸新聞杯組は【9.7.5.47】。2009年を除けば毎年連対しており、3着以内に広げれば必ず1頭は入っている。つまり、馬券を検討するうえで絶対外せないレースだといっていい。その神戸新聞杯組の着順別菊花賞成績は、

1着馬   【4.2.0.3】
2着馬   【1.2.0.5】
3着馬   【4.1.2.3】
4着馬   【0.0.1.5】
5着馬   【0.1.0.5】
6?9着馬 【0.0.2.17】
10着以下馬 【0.1.0.9】

連対馬16頭中14頭は3着以内が占めており、4着以下は3着候補と考えるのがベターだろう。また、過去10年で神戸新聞杯1着から菊花賞でも連対したのは、ダービー3着以内か皐月賞馬のみで、上がり馬だった場合は通用していない。神戸新聞杯2着で連対したのもダービー2着馬2頭とダービー惨敗の夏全休馬で、こちらもどちらかといえば実績馬が強いパターン。叩き台で好走した実績馬が状態の上がる本番で、再度好走するのも当然ではある。上がり馬だったら怖いのは神戸新聞杯3着馬で、菊花賞で連対した5頭はすべて春クラシック不出走だった。上がり馬は勢いも大事だろうが、本番を控えて余力を残せる3着くらいがちょうどいいのかもしれない。

一方、他のステップレースはどうか? セントライト記念は【0.2.2.42】。4着以下から好走した例はなく、買えるのは3着以内馬のみ。また、この組で菊花賞3着以内に好走した4頭中3頭は春クラシック不出走馬だった。これ以外で好走したステップは京都大賞典と1000万条件のみ。2015年の京都大賞典に3歳馬の出走はなかったからこちらは無視してかまわないが、1000万条件組は要注目で、ここ2年、前走で古馬混合の芝2400m戦を勝ってきた馬が3着に好走している。過去10年では前走1000万条件から好走した馬は4頭いるが、共通項は「その前走で道中3番手以内のレースをして勝っている」こと。つまり、条件戦でも古馬相手に先行して力でねじふせて勝つような馬は怖いというわけだ。

次は3000mの長丁場戦ということで血統の傾向も少々。菊花賞の好成績種牡馬ベスト5(勝利数から順に優先、現役種牡馬のみ)は、

1位   ステイゴールド  【2.0.0.7】
2位   スペシャルウィーク【1.1.0.3】
3位   ダンスインザダーク【1.1.0.5】
4位タイ シンボリクリスエス、ジャングルポケット、ホワイトマズル、バゴがそれぞれ1勝ずつ

中距離戦ではややスピード負けするようなタイプの種牡馬がやはり勝っている。京都の芝コースといえば切れ味鋭いディープインパクト産駒が得意とするところだが、ディープ産駒は【0.1.1.14】。出走数は多いが距離の壁に泣きやすい。SS系のスタミナタイプは他にハーツクライがいるが、産駒は【0.1.0.4】で、人気を裏切る特徴もある(2番人気以内3頭中2頭が惨敗)。また、母父では【3.1.1.19】のサンデーサイレンスはもちろんだが、【0.3.0.6】のトニービンにより注目したい。

最後に当日の枠順。馬場の高速化にともない、2015年には勝ちタイムが3分1秒0と、菊花賞もその高速化が著しい。枠順別成績は以下の通り。

1枠【3.1.1.15】
2枠【1.2.2.15】
3枠【1.1.2.16】
4枠【1.0.0.19】
5枠【1.1.2.16】
6枠【0.1.2.17】
7枠【2.3.1.23】
8枠【1.1.0.27】

ロスなく運べ、直線入り口で開くインを突ける内枠が有利なのは確かで、過去10年でも2枠以内が3着以内に入らなかったのは2006年と2010年の2回のみ。2008年には近年最大の穴馬、15番人気のフローテーションが1枠から2着に好走している。予想に困ったら内枠優先で考えてみよう。

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