おしらせ
【重賞完全攻略データ】天皇賞・秋(GI)を徹底分析!
ジャパンC、有馬記念と続く、秋の古馬王道路線の第1弾ともいえる天皇賞・秋。過去10年のデータから、その狙いどころを探っていきたい。
昔は枠順の有利不利こそあれ、東京競馬場の芝2000mというごまかしのきかない舞台で、スピードとスタミナが必要とされるレースだった。しかし、近年は馬場の高速化やそれに伴うスピード血統の台頭もあって、スピード能力重視の印象が強い。その証拠に、2005年以前は主流だった芝2400mの京都大賞典組が、過去10年で3着以内から姿を消しているのだ。主要ローテーションの成績は以下の通り(出走頭数5頭以上、出走頭数順)、
毎日王冠 【6.3.2.49】/勝率10.0% 連対率15.0% 複勝率18.3%
オールカマー【0.1.0.27】/勝率0.0% 連対率3.6% 複勝率3.6%
宝塚記念 【2.3.1.16】/勝率9.1% 連対率22.7% 複勝率27.3%
京都大賞典 【0.0.0.16】/勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率0.0%
札幌記念 【2.0.2.8】 /勝率16.7% 連対率16.7% 複勝率33.3%
天皇賞・春 【0.0.1.5】 /勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率16.7%
宝塚記念をのぞけば、前走で2000m以下のレースを使った馬の成績がいい。中長距離戦を使うタイプより、マイルから中距離を得意とする馬たちの方がやはり合っているのだ。そこで注目されるステップが毎日王冠。出走頭数は多いものの、過去9年連続でこの組が3着以内に入っている。いわば最重要トライアルだ。その毎日王冠だが、まずは着順にフォーカスしてみると、
1着 【2.1.1.4】
2着 【2.1.1.4】
3着 【1.0.0.5】
4・5着 【0.1.0.8】
6?9着 【1.0.0.19】
10着以下 【0.0.0.9】
3着以下と比べて連対馬の成績が抜群によく、10着以下の惨敗馬は3着すらない。つまり、狙い目は単純に1・2着馬ということになるが、3着以下で好走した3頭のうち2頭は「毎日王冠で2番人気以内」か「藤沢和厩舎」。該当馬には注意をはらう必要がありそう。また、毎日王冠が行われるのは秋の東京開幕週、例年良馬場であれば尋常ではない上がり勝負が繰り広げられる。そこで毎日王冠でマークされた上がり3Fの脚に注目してみた。33秒0で線引きして、それぞれの天皇賞・秋(良馬場施行時のみ)での成績を見ると、
33秒0以下【2.1.1.4】
33秒1以上【4.1.1.34】
毎日王冠で33秒0以下のいわゆる鬼脚を使っていた馬は、たとえ負けていても本番でかなり信頼できる。まさしく、天皇賞・秋がスピード優位のレースになったという証である。
毎日王冠以外のステップを見ると、札幌記念組は着順がポイントで、馬券になっているのは勝ち馬のみ。宝塚記念組のポイントはGI実績で、3着以内に入った5頭中3頭がGI3勝馬で、2頭はGI馬。しかも5頭中4頭は東京のGIを勝っていた馬だった。
さて、天皇賞・秋がスピード勝負になってから、斤量に恵まれる3歳馬や牝馬の好走が増加した印象が強い。年齢別、性別の成績は以下の通り、
3歳 【0.2.3.10】 勝率0.0% 連対率13.3% 複勝率33.3%
4歳 【4.4.2.30】 勝率10.0% 連対率20.0% 複勝率25.0%
5歳 【5.4.3.39】 勝率9.8% 連対率17.6% 複勝率23.5%
6歳 【0.0.2.26】 勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率7.1%
7歳以上【1.0.0.39】 勝率2.5% 連対率2.5% 複勝率2.5%
牡馬 【7.7.8.136】 勝率4.4% 連対率8.9% 複勝率13.9%
牝馬 【3.3.2.8】 勝率18.8% 連対率37.5% 複勝率50.0%
牝馬の成績が抜群だが、馬券に絡んだのはウオッカ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナと、出走時点ですでに名牝と呼ばれていた馬ばかり。実績が不足している牝馬は、2005年に優勝したヘヴンリーロマンスのように前走牡馬相手にGII勝ってきたような勢いが欲しい。年齢で注目した3歳馬は、過去10年では未勝利。しかし、複勝率では全世代トップとやはり健闘している。好走した3歳馬の春のGI成績と前走を見ると、
2006年3着 アドマイヤムーン/皐月賞4着、ダービー7着 /札幌記念1着
2008年3着 ディープスカイ /NHKマイルC1着、ダービー1着/神戸新聞杯1着
2010年2着 ペルーサ /ダービー6着 /毎日王冠5着
2012年2着 フェノーメノ /ダービー2着 /セントライト記念1着
2014年3着 イスラボニータ /皐月賞1着、ダービー2着 /セントライト記念1着
3歳で好走した馬はいずれもダービーに出走し(3頭が連対馬)、2010年のペルーサ以外は前走で勝っていた。ペルーサは例外と考えてもいいが、実はこの5頭すべてが東京で重賞を勝った実績があり、しかもこのうちペルーサを含む3頭は0秒3以上(約2馬身)差の快勝だった。ダービーに出走した東京巧者の3歳馬は要注意。
最後に騎手について。過去10年でいうと、現役騎手では武豊騎手が2勝3着2回、横山典騎手が1勝2着2回3着1回と優秀。しかし、近5年は、スミヨン(2010年)、ピンナ(2011年)、ベリー(2011年)、M.デムーロ(2012・2013年)、メンディザバル(2012年)、ルメール(2014年)と、外国人騎手が毎年活躍している。追わせる外国人騎手にこの舞台は間違いなくあっている。
▽【関連リンク】
【藤田伸二・独占インタビュー】本誌だけに語った「電撃引退の“真相”」月刊UMAJIN11月号絶賛発売中!
■Fujisan.co.jp(在庫あり!)
※全国書店・一部コンビニ・競馬場ターフィーショップにて絶賛発売中!
※お近くの書店で在庫切れの場合でも、カウンターにてお取り寄せ注文が可能です。