【東京スポーツ杯2歳S】プロディガルサン　器は相当

11月23日、東京競馬場で東京スポーツ杯2歳S（GIII、芝1800m）が行われる。

ここまで新馬戦、オープン特別と2戦2勝のプロディガルサン（牡2、美浦・国枝）は父ディープインパクト、母がラヴズオンリーミー。今年の牡馬クラシックにフル参戦し、皐月賞で2着、日本ダービーで4着、菊花賞で2着に入ったリアルスティールの全弟にあたる良血馬だ。前走の芙蓉Sは勝負どころでフワッとする若さを見せながら、目標にした相手をキッチリ差し切っており、この馬も兄に負けず劣らず器は相当大きそう。中7週となるが中間は厩舎に置かれ調整されており、1週前追いでは先行した古馬を追い、渋太く伸びて同入に持ち込んだ。このひと追いでグンと良くなってきそうな雰囲気がある。追われて長くいい脚を使えるタイプで、舞台が東京に替わるのは好材料。

ロスカボス（牡2、栗東・高野）は新馬戦、野路菊Sで2戦2勝。2勝目の前走は2カ月ぶりとあってやや急ピッチの仕上げで、スタートでアオってしまう不利もあったが、4角で集団に取り付き直線では別格の末脚で勝ち切った。新馬戦で3/4馬身差をつけた2着馬アストラエンブレムが重賞サウジアラビアロイヤルCでタイム差なしの3着。野路菊Sで1馬身1/4差で2着に退けたブラックスピネルが次走の萩Sを快勝しているのだから、ロスカボスが世代最上位級の実力馬であることに疑いの余地はない。中間は中8週としっかり間隔をあけ、調整は順調。坂路で再三古馬と互角に渡り合っており、ほぼ万全の仕上がりだろう。初の関東遠征がどうかだが、輸送を苦にしなければ上位争いは必至。

マイネルラフレシア（牡2、美浦・高橋裕）は新馬戦、そしてアイビーSでこちらも無敗の2戦2勝。前走は勝ち時計こそ平凡だったが、狭いところを割って伸びハイレベルな勝負根性を誇示してみせた。また、今回と同じ東京芝1800mを勝ち切った経験は大きなアドバンテージだろう。中3週だが1週前追いでは騎手騎乗で終いにしっかり負荷を掛ける稽古を消化。いい状態をキープできている。

2歳牝馬重賞の環境が整ってきていることもあり、2009年のオルレアンノオトメ（14着）を最後に牝馬の参戦が途絶えているこのレースだが今年はアグレアーブル（牝2、美浦・斎藤誠）がエントリー。東京芝1800mの新馬戦を荒削りな内容ながら快勝し、レース後に鞍上岩田騎手が「GIを獲れる馬」と断言した逸材で、重賞昇格以来過去19回（前身の府中3歳Sも含む）牝馬の馬券圏内入りゼロという歴史の壁を打ち破る走りに期待が高まる。中間の稽古には同厩ヌーヴォレコルトのついでではあろうが2週前、1週前追いに岩田騎手が跨る熱の入れよう。ウッドでの1週前追いでは鞍上のゴーサインに瞬時に反応すると一気に弾け馬なりで1F12秒1と素晴らしい伸び脚を披露した。体のラインもスッキリとしており、初戦を使われての良化度合いはかなり。

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