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【重賞完全攻略データ】阪神JF(GI)を徹底分析!
コース改修によって、2006年から東京競馬場を上回る長い直線と急坂を持つ芝外回りコースで施行されるようになり、加えて枠順の有利不利もなくなったことで、各馬の能力が素直に反映されやすいレースとなった。その証拠に、2006年の勝ち馬はウオッカで、以降、ブエナビスタ、アパパネ、ハープスターといった、後に名牝と呼ばれるようになる馬が連対馬に名を連ねている。ただ、当レース出走時点では歴史に名を残すような名牝になるかどうかはもちろんわからないので、馬券検討要素になりえない。そこで新コースで施行されるようになった2006年以降のデータから、狙い馬をあぶり出していく。
まずはステップ面から見ていくが、これが実にバラエティに富んでいる。
■ステップ別成績
※連対馬を出しているステップのみ
黄菊賞(500万) 【2.0.0.4】/勝率33.3% 連対率33.3% 複勝率33.3%
ファンタジーS 【1.3.2.36】/勝率2.4% 連対率9.5% 複勝率14.3%
新馬 【1.1.2.12】/勝率6.3% 連対率12.5% 複勝率25.0%
赤松賞(500万) 【1.1.0.5】/勝率14.3% 連対率28.6% 複勝率28.6%
からまつ賞(500万)【1.0.0.1】/勝率50.0% 連対率50.0% 複勝率50.0%
札幌2歳S 【1.0.0.2】/勝率33.3% 連対率33.3% 複勝率33.3%
デイリー杯2歳S 【1.0.0.2】/勝率33.3% 連対率33.3% 複勝率33.3%
未勝利 【1.0.0.11】/勝率8.3% 連対率8.3% 複勝率8.3%
京王杯2歳S 【0.1.1.4】/勝率0.0% 連対率16.7% 複勝率16.7%
アルテミスS 【0.1.1.8】/勝率0.0% 連対率10.0% 複勝率20.0%
新潟2歳S 【0.1.0.1】/勝率0.0% 連対率50.0% 複勝率50.0%
りんどう賞(500万)【0.1.0.2】/勝率0.0% 連対率33.3% 複勝率33.3%
もっとも連対馬が多いのはファンタジーS組。無視できない組ではあるものの、出走頭数も多くトータル信頼度はあまり高くない。ただ、これまで3着以内馬しか馬券に絡んでいないというハッキリとした特徴がある。同じ前哨戦ということでいえば、アルテミスS組に注目。まだ格付けが決まらなかった新設重賞時代は好走馬が出なかったが、GIIIに格付けされた2014年、いきなり同組の出走馬3頭中2頭が馬券に絡んだ。単なる偶然か、それともレースレベルが上がったのか、今後とくに好走(3着以内)馬には注意を払っておきたい。その他では4勝2着2回の500万組も要注意だが、こちらはその2着以内馬しか馬券に絡んでおらず、また2勝2着2回の牡馬混合重賞組も勝って臨んでいるのが理想だが、入着(5着)までは買える範囲。
さて、冒頭にも書いたが、当レースは能力が素直に反映されやすい。能力の指針ともいえるのが持ち時計だが、過去の連対馬のマイルの持ち時計を見てみると、
■連対馬のマイル戦の持ち時計
※(カッコ)内は全出走馬中の順位
2006年 ウオッカ/1分35秒0(3位)
アストンマーチャン/未経験
2007年 トールポピー/未経験
レーヴダムール/1分36秒1(8位)
2008年 ブエナビスタ/1分34秒9(2位)
ダノンベルベール/1分35秒3(4位)
2009年 アパパネ/1分34秒5(5位)
アニメイトバイオ/1分34秒4(2位)
2010年 レーヴディソール/1分33秒6(1位)
ホエールキャプチャ/1分35秒3(4位)
2011年 ジョワドヴィーヴル/1分36秒7(7位)
アイムユアーズ/未経験
2012年 ローヴティサージュ/未経験
クロフネサプライズ/未経験
2013年 レッドリヴェール/1分37秒9(14位)
ハープスター/1分34秒5(4位)
2014年 ショウナンアデラ/1分36秒0(6位)
レッツゴードンキ/1分34秒4(1位)
持ち時計はコース、クラス、馬場状態、開催時期、ペースなどによって変わるので、そのまま鵜呑みにすることはできないのだが、過去9年の連対馬でマイル経験のある馬13頭中9頭は、マイルの持ち時計が全出走馬中で5位以内。6位以下で連対した4頭は、時計の出にくい新馬・未勝利戦(稍重馬場含む)のタイムだった。本番での勝ち時計は、良馬場であれば1分33秒台?1分34秒台後半がほとんど。開幕週での開催ということもあり、時計勝負に対応できる能力の裏付けはやはり欲しい。持ち時計から買いの基準を探るとすれば、「500万以上のマイル戦での走破タイムが全出走馬中5位以内」といったところか(ただし、出走馬にマイル戦経験のない馬が多い場合は、基準を3位以内に上げるなどの対処は必要かもしれない)。さらにいえば、マイル未経験で連対した5頭中、トールポピーを除く4頭には、芝1400mで1分20?21秒台の持ち時計を持っていた。どちらにしろ、高いスピード能力は必要なのである。
次にキャリアと実績を見てみる。
■キャリア別成績
1戦 【1.1.2.12】/勝率6.3% 連対率12.5% 複勝率25.0%
2戦 【5.1.2.16】/勝率20.8% 連対率25.0% 複勝率33.3%
3戦 【3.2.2.52】/勝率5.1% 連対率8.5% 複勝率11.9%
4戦 【0.4.2.30】/勝率0.0% 連対率11.1% 複勝率16.7%
5戦 【0.1.1.12】/勝率0.0% 連対率7.1% 複勝率14.3%
6戦以上【0.0.0.13】/勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率0.0%
勝ち馬はキャリア3戦以内の馬からしか出ておらず、特に目立つのはキャリア2戦の馬で、すべての数値が飛び抜けている。一方、6戦以上のキャリアの馬は3着すら入ったことがなく、ここでは消しが妥当。また、キャリア2戦以上の馬でいえば実績面で見逃せないポイントがある。キーワードは「無敗」ということだ。
■2勝以上の無敗馬の成績
※(カッコ)内の数字は人気
2007年 ラルケット/10着(5)
2008年 ショウナンカッサイ/4着(10)
デグラーティア/14着(6)
2010年 レーヴディソール/1着(1)
ダンスファンタジア/9着(2)
ピュアオパール/15着(9)
2011年 サウンドオブハート3着(1)
イチオクノホシ/4着(5)
アラフネ/14着(12)
2013年 レッドリヴェール/1着(5)
ハープスター/2着(1)
フォーエバーモア/3着(8)
ホウライアキコ/7着(2)
2014年 コートシャルマン/10着(3)
オーミアリス/9着(8)
該当馬不在の年もあるが、2010、2011、2013年と馬券に絡み、とくに2013年にはキャリア2戦以上の無敗馬が上位を独占した。さらにいうと、消えた10頭中8頭は、芝1400m以下のレースしか使っていない無敗馬であり、好走しているのはすべて「マイル以上の経験を含むキャリア2戦以上の無敗馬」なのである。該当馬のトータル成績は【2.1.2.2】。かなり高い確率で馬券に絡むので、該当馬がいれば注目だ。
最後に脚質の傾向を少々述べておきたい。
■脚質別成績
逃げ【0.0.1.8】
先行【0.3.2.28】
差し【8.4.4.55】
追込【1.2.2.44】
逃げ馬はほぼ壊滅状態で、馬券に絡んだのは新コースとなった2006年のルミナスハーバーのみ。ちなみに2012年に大穴をあけたクロフネサプライズは逃げ馬の印象もあるが、道中は2番手をしっかりキープしていた。それでも先行勢から勝ち馬は出ておらず、馬券の中心は差し・追込馬。馬単や3連単では差し・追込馬を1着に配するのが基本となる。
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