【京都記念】勢いに乗るレーヴミストラル、紅一点タッチングスピーチら4歳勢にご注目！

2月14日、京都競馬場で京都記念（GII、芝2200m）が行われる。

主力となるのは明け4歳勢。そのなかでも1番の注目は前走日経新春杯を制し勢いに乗るレーヴミストラル（牡4、栗東・松田博）だろう。かなりゆったりした流れを最後方から追走し、直線大外から繰り出した上がりはメンバー最速の33秒1で、後続に2馬身の差をつける圧勝だった。他馬が34、35秒の上がりのなかで唯一32秒台に迫ろうかというその脚は、“出色”と表現していいのかも。3走前のアルゼンチン共和国杯では休み明けながらのちに有馬記念を勝つゴールドアクター相手に0秒4差の3着という実績もあり、今後の活躍が大いに期待される1頭だ。馬は6日にウッドで長めを追われ、6F87秒9、4F56秒8、終い1Fは12秒7を馬なりで計時。余力十分に力強い伸び脚を見せていて、仕上がりに不安はない。ただ、2走前の金鯱賞（8着）では2000mという距離でかなり追走に苦労していただけに、今回の2200mという距離が果たしてどうでるか。週末どういったレースをしてくれるのか興味は尽きない。

福島記念、中山金杯に引き続き重賞3連勝がかかるヤマカツエース（牡4、栗東・池添兼）。中山金杯からここに直行するのは今回この馬のみになるが、このローテーションは昨年の覇者で同じキングカメハメハ産駒であるラブリーデイと一緒というのも何とも不気味な存在だ。前走は前半3Fが37秒2に対し、後半3Fは34秒3という逃げ馬有利のスローな流れ。それを5番手よりみずから動いていき、力で捻じ伏せる横綱相撲。距離伸びていいタイプとは思えないが、あれだけの競馬ができれば、1F程度の距離延長なら我慢はきくだろう。昨秋より、走るたびに体重が増えているように今が充実期と見ていいし、この中間も馬体に緩みはなく、4日にウッドで池添騎手を背に6Fの長めを追い切られ、7日には坂路でサラッと程度の調整。ここまで至って順調に来ている。

昨秋、ぶっつけ本番となった天皇賞・秋でまさかのブービー17着大敗を喫してしまったサトノクラウン（牡4、美浦・堀）だが、完調手前であっただけに参考外と考えていいのでは。今回また間隔があいてしまったとはいえ、1週前追い切りではウッドで長めを追われ6F83秒8、4F53秒4、終い1Fは12秒9（一杯）を計時。ダイナミックな走法で併せたパートナーを約1秒追走し、逆に1秒近く突き放す圧巻のパフォーマンスを披露している。帰厩当初の余裕ある馬体とはうって変わっていい頃の筋骨隆々な馬体に戻ってきている印象で、万全とは言えないまでも力は出せる仕上がりと見ていい。

活きのいい4歳馬がつどった本レースにおいて最年長8歳の立場で挑むのがトーセンレーヴ（牡8、栗東・池江）だ。昨秋、休み明けのアンドロメダSを制すと、その勢いで続くディセンバーSも勝利。年末の有馬記念では前半1000m通過1分2秒4というゆったりとした流れを後方2、3番手からレースを進め、直線進路が狭くなる不利がありながらもメンバー最速の上がり34秒4の切れ味で僅差6着にまで追い込んできた。最高峰のメンバーが出揃った一戦で連闘であったことも考慮すれば上々の内容といっていい。またここ3戦、57、59、57キロと続いた斤量が今回は56キロで臨める点も大きな強みだろう。ただ、1週前追い切りではウッドで長め6Fを併せられ僚馬トーセンスターダムに先着を許している。連闘かつメイチに仕上げた有馬記念の疲れの有無を判断するためにも、最終追い切りの動きには注意を払いたい。

先週の東京新聞杯は紅一点のスマートレイアーが13頭の牡馬を引き連れて逃げ切り勝ちを収めたが、今週末の京都記念にもタッチングスピーチ（牝4、栗東・石坂）が唯一の牝馬として参戦する。ローズSでオークス馬ミッキークイーン、桜花賞馬レッツゴードンキをまとめて負かし、古馬相手のエリザベス女王杯では勝ち馬マリアライト、2着ヌーヴォレコルトと同タイム決着での3着。その後マリアライトが有馬記念4着、ヌーヴォレコルトが香港Cで2着という事実を考えると、今回のメンバー相手でも何ら臆する必要はないはず。予定していた浜中騎手が乗れなくなってしまった部分は誤算とはいえ、坂路で併せた1週前追い切りが上々の内容。古馬のオープン馬を3馬身ほど追走し、終い強めに追われると逆に2馬身突き放すパフォーマンス。仕上がりに不安はない。53キロの斤量も味方につけ、2週連続、牝馬が牡馬を圧倒するか。

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